これは、株式会社ゼストの創設者であり代表でもある伊藤由起子の言葉です。
1970年代終盤。 大学生だった伊藤は、あるアルバイトがきっかけでITに惚れ込み、大学を中退。 プログラマーとしての人生をスタートさせました。
しかし、「女性は仕事なんかするな」と言われていた時代。 プログラマーというキャリア自体がまだまだ珍しかった当時、それを選択する女性ともなれば、その数はさらに限られ、伊藤は”女性プログラマーの先駆者”とも言える存在でした。
実際に社会に出てみると、「女性だから」という理由だけで満足いく仕事をもらえない日々。 「女性は戦力としてみないから、おまえには仕事の話はしない」「ニコニコ笑顔でお茶を出せばいいんだよ」など、心ない言葉を貰うことも多々ありました。
そんな逆境の中、伊藤はプログラマーとして天性の才能を発揮。 まったくの未経験、独学でありながら、持ち前の想像力と理解力、発想と技術で顧客の信頼を勝ち得、「伊藤由起子のコードはレビューしなくてOK」と言われるまでに急成長を遂げました。
入社約1ヶ月で当時在籍していた社員50人をゴボウ抜きし、トッププログラマーとなりました。
一方、そこまで早く圧倒的な実力をつけても「女性」という理由でお客様の前には立たせてもらえず、もどかしさを感じるようになりました。 「今も課題の根本原因を推測して解決方法を提案しているが、顧客の苦しみを直接聞けたら、今以上に本質的な課題解決ができるはずだ」「悩み苦しんでいる顧客をもっと助けたい」と渇望し、個人事業主として独立を決意します。
「女性になんて仕事は頼まない」という文化が根を張る中での独立でしたが、伊藤の提案するソリューションが難易度の高い課題を本質的に解決することから、顧客からの依頼はあとを絶たず。
その後、法人化を果たし、目の前の悩みや痛みに本気で真摯に向き合う開発を続けていました。
伊藤の開発の特徴は「問題の本質に徹底的に向き合うこと」。 顧客のペインとなっているものの原因をしっかりとつきとめ、それを解決できるものを作るというのが伊藤が展開しているサービスでした。
対処療法ではなく根本的な解決を。 そんな伊藤のポリシーある開発で生まれたのが、現在展開するサービス『ZEST』です。
このサービスも、700社を超えるテレフォンリサーチの結果「スケジュールを作るのが死ぬほど辛い」という現場担当者の悲痛な叫びから作られたものでした。
顧客が言語化できる表層的な要望ではなく、その奥深くにあるペインを理解し、寄り添い、本質的な課題を根本的に解決できるものを作り続ける。
「世界中でまだ誰も解決できていない課題」を解決するのがゼストであり、伊藤がこれから生み出す社会です。