AWSメインのフリーランスエンジニアが40歳になって考えるこれからのキャリア

フリーランスエンジニア
森川功一
1980年生まれ、大阪で活動するフリーランスエンジニア。システム開発だけでなく運用にも深く携わりお客様と一緒に成長することがモットー。主にAWS関連技術を使いエンタープライズシステムから個人商店のECサイトまで幅広くシステム構築を行う。
Twitter:https://twitter.com/mori2535

エンジニアの定年説はよくある話題ですが、実際に40歳になった時、フリーランスエンジニアの見る景色はどう変わるのでしょうか。

今回はフリーランス歴10年以上、今年で40歳になる森川さん(@mori2535)に、フリーランスで40歳になって考えていることを伺いました。

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フリーランスになった動機

はじめまして、大阪でフリーランスエンジニアをしている森川(@mori2535)です。IT業界に入り18年、フリーランスとして独立してからは12年になります。

現在はAWSを利用したシステム構築案件をメインに、フロントエンドの新技術などもキャッチアップしながら案件を受けています。

今回は、そんなフリーランスエンジニアが40歳になって考えるこれからのキャリアについてお話させてもらいたいと思います。

自己責任でもメリットが大きい

私がフリーランスを選択したのは、一言で言えば『自由が欲しかった』からでした。

私は、ブラインドタッチすら出来ない素人として開発会社に新卒入社しましたが、入社3年目に、大規模公共システム開発プロジェクトのコアメンバーとして抜擢されます。

最盛期には80名ほどが稼働するプロジェクトだったので、自社社員だけではなく、多くのビジネスパートナーの開発者とプロジェクトを進めていました。

そのプロジェクトにいたフリーランスの方の話を伺う中で、フリーランスに興味を持つようになりました。

  • すべて自分が主体、責任をもって業務を遂行する
  • 仕事を選ぶことができる。たとえ炎上案件だったとしても選択したのは自分
  • 高報酬

マネジメント職としてキャリアを築いて欲しい会社と、技術面のスキルアップを図りたい自分の間に乖離があったこともあり、責任と引き換えに得られるものが多いと判断し、2008年に独立しました。

なぜAWSをメインの技術に?

私が取った案件獲得方法は飛び込み営業ではなく知人の伝手を頼ることでした。ようやく最初の案件を獲得し、さらにその会社さんの知り合い、また知り合いというように連鎖していくつかの案件を請けることができました。

順調に収入を増やすことが出来ましたが、フリーランスとしてシステム開発をインフラごと受託する際の限界を感じ、AWSをメインにするようになりました。

フリーランスはサーバーを買えない

会社員時代は社内向けシステムの開発を得意としていたことから、独立後も販売管理システムなどの開発案件を請けることが多くありました。

そんな中、ある取引先から販売管理システムを稼働させるサーバー/ネットワーク機器/データベース等のミドルウェアの購入もお願いしたいと相談され、それぞれの調達を試みることになります。

ECサイトのようなBtoCシステムであれば外部公開が前提となりますので、レンタルサーバーやVPSを選択しますが、社内向けシステムの場合は自社内かデータセンターにサーバーを配置することがほとんどですので、サーバー機器を調達しなければなりません。

サーバーとネットワーク機器はハードウェアを扱う直販サイトで購入しましたが、法人割引が効かず結果的にお客様が割高で購入することになってしまいます。

そしてデータベースは、エンタープライズシステムで利用する有償のデータベース・ソフトウェアだと、開発会社から直販で購入することが出来ないので、販売代理店経由で入手する必要があります。しかし、法人ではない私を代理店は相手にはしてくれませんでした。

こういった事情からフリーランスが機器購入を含めてインフラ構築からシステム開発を請けることは非常に難しいことが分かってきました。

AWSに活路を見出す

フリーランスでも社格や商流に影響されずに自由にシステム開発を行いお客様に価値を提供するにはどうすれば良いのだろうかと悩みました。その解決策として注目したのがAWSでした。

AWSはクラウドインフラ市場でシェアを伸ばし2011年には東京リージョンが開設され日本国内での利用も本格化してきていました。

AWSには今も主要機能として利用されている以下の機能が揃っていました。

  • 数分でサーバーを構築稼働できるEC2
  • 仮想ネットワークを構築できるVPC
  • 無限のストレージを利用できるS3

これらを活用すれば、フリーランスでもインフラ構築からシステム開発を請けることができるようになったのです。

現在ではLambdaやECS/EKSなどのサーバーレスアーキテクチャも利用してAWSを利用したシステム構築を武器に様々な企業様と取引をさせてもらっており、大量のリクエストを処理するECサイトシステムなどの開発/運用保守にも関わることができています。

フリーランスで40歳になって感じる変化

フリーランスとして活動し始めて12年経ち、当初の目標としていた技術面のスキルアップ、収入アップ、を実現することが出来ています。しかし、現在40歳を迎えいくつかの課題に直面しフリーランスのまま生きていけるのだろうかという不安も感じています。

新技術への追従が難しい

2015年頃を境に新たな開発手法、システム・アーキテクチャがいくつか登場してきました。

フロントエンド側では、ReactやVueといったJavaScriptフレームワークの台頭によりSPAで構築することが多くなっています。

バックエンドやインフラはコンテナ型仮想化によるシステムの稼働粒度が細分化され、マイクロサービスアーキテクチャによるシステム構築を行うことが増えてきました。

約20年、IT業界に身を置いていますが、最近は変化が早く追いついていくだけでも大変だと感じます。おそらく定年を迎える歳まであと数回はこのような変化を感じるタイミングがあると思いますが、都度それに追従することは厳しいのではないかと思います。

市場価値の高い流行の技術を習得し、システム開発を行うという技術指向のやり方を続けるのか、よく検討しなければなりません

家庭環境と拭いきれない不安定感

元々社会保証が弱いと言われているフリーランスですが、2020年4月の緊急事態宣言発令に伴う日本社会全体の自粛によって、その脆弱さが浮き彫りとなりました。

私もある取引先様の社内開発案件に参画していましたが、休業によって開発が中断することとなり、売上にも影響が出ました。

会社員であれば失業保険制度によって非稼働分の給与保証がありますが、フリーランスには公的な保証制度は用意されていません。

フリーランスになる前は「すべて自己責任」という意識がカッコよく思えましたが、実際に自己責任の場面を目の当たりにすると、不安定な存在であることを実感します。

何より、若い時と異なり家庭もあるため、自分の中での『安定性』の優先順位が高まっています

サービス運用への憧れ

開発したシステムの保守担当として運用フェーズにまで関わることが多いので、お客様の中に混じって仕事をしていると、施策がヒットしたことやユーザーが増えたことでチームが湧き上がる様を見て、私も同じ気持ちを感じたい、システムを作って納品して終わりでは物足りないと考えるようになりました

もともとはバリバリ新規開発をしたいと思いフリーランスをはじめましたが、最近ではサービスの運用面、とりわけビジネス的な面を考慮した開発に興味関心が移っています。

今後のキャリア

フリーランスは自分一人で意思決定できることで自由で動きが速いことが魅力です。市場の動向を見据えながら、ある程度の規模のシステム開発を請け負うことで、フリーランスとして続けることも可能かもしれません。

ただ、挙げてきたような懸念がある中、フリーランスを続けていくかどうか。

法人化すれば、組織としての様々な「強さ」を持つことができるでしょう。しかし、組織構築のためにリソースを割かれ、お客様に価値を与えることができるシステム開発やサービス運用に私が直接関わることが出来なくなるかもしれません。

また、会社に勤め、副業をすることもありかもしません。正社員としての安定を手にしつつ、副業収入があり、また、副業としていろいろな現場に関わることも可能です。ただ、正社員である以上、どうしても今のような自由な働き方は制限されると思っています。

まだ答えは出ていませんが、最大限のリスクヘッジをしながら自分が大切にしたいものを見極め、今後の人生が楽しいものになる働き方を選びたいです

Offers」は、時代の変化や環境にあわせてスキルを磨きたい、そんな人にぴったりのサービスです。

いくつもの転職媒体を使って、企業を探し回るのはもう終わり。「副業」から始まる新しい働き方を実現します!

本業では経験できない、新しい環境/開発スタイルを経験しよう!



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