キャリア10年のAWSエンジニアがフリーランスで働く上で気にしていること

AWSを専門に10年近くインフラ~サーバーサイドでエンジニアをしています大野です。他のどのクラウドサービスと比べても負けている面(性能・価格)が殆ど無いと言いいたいくらいAWSのことが大好きなエンジニアです。

今回は、そんなAWSエンジニアのキャリアについて書いてみました。個人的に、AWSの経験が深いエンジニアは、フリーランスとして活躍しない理由はないと思っていますので、ぜひこの記事を参考にフリーランスになる準備をしてみてはいかがでしょうか。

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フリーランスAWSエンジニアの働き方は素晴らしい

エンジニアは様々なライフスタイルに合わせて働くことができます。特にAWSはクラウド上にあるサービスなので、アクセスしやすく、いつでもどこでも働けるということは強みです。案件をしっかりと見極めて選べば、自分の環境に合わせて仕事をすることができるでしょう。

クライアントとの期待値の調整がしやすい

デザイン制作やアプリケーション開発に比べて、アウトプットのバリエーションが無限ではないので、いつまでも顧客の求める形・品質にならないというリスクが低く、発注側・請負側双方にとって費用対効果が悪いというリスクが少ないです。

都内の常駐案件が多い

エンジニアはパソコンさえあれば家でも出来る仕事ですが、場合によっては仕事を引き受けている会社に行かなくてならないこともあります。そのため、どこに常駐先があるかというのもしっかりと仕事を受ける前に把握しておく必要があります。

業務委託でAWSエンジニアに仕事を出している企業の多くは東京にあります。都内の近くに住んでいれば、仕事を受けやすい環境にいると言えるでしょう。

大阪や名古屋と言った主要都市にも案件はありますが、やはり東京近辺に仕事先が集中しているようです。

3か月以上にわたる案件が目立つ

求人サイトを見ても3ヶ月以上の案件が多く、1ヶ月などの短い期間はほとんどありません。業務委託で仕事を受ける場合は、業務の期間を確認するのを怠らないようにしましょう。

コンサル業務としても生かしやすい

インフラは一度やったら終わりということはなく、サービスの規模、予算に応じて柔軟に変更していくことになるので、継続的にバリューを発揮できるのが特徴です。また、コンサル業務としてその知見、経験が生きる職種ともいえます。

また、そもそもの予算が大きい場合が多く、インフラコスト削減による事業インパクトが大きいため、大企業の案件を取りやすいという特徴もあります。

AWSエンジニアは経験に応じて単価/相場が変わる

いくら働き方が素晴らしくても、報酬も気になるところですよね。

一口にエンジニアと言っても業務内容によって仕事の内容も大きく変わります。そして、その業務内容によって年収の相場も大きく変わってきます。

最も必要とされるのは設計や構築

AWSエンジニアを募集している企業は、インフラに対しての深い知見を持つエンジニアを求めています。

例えばWebサービスを運用していて速度が遅かったときには、速度改善のためのパフォーマンス向上を設計し直すでしょう。また、アクセス数が増えたときにはサーバーのスケールアップや、スケールアウトを考慮する必要もあります。

他にも障害が発生した時にいち早く気づくためのモニタリングシステムの構築や、すぐにロールバックする仕組みや、開発、本番環境等の継続的デプロイの仕組みなどの構築ができることも大切です。

案件ごとの相場観を整理

エンジニアは年功序列で評価されるのでなく、実力で年収を上げることができます。もしフリーランスで働くのであれば、仕事をこなして経験や実積をどんどん積んでいくといいでしょう。

AWSエンジニアとして働いた場合の月給の幅は様々ですが、少ないものでは月20〜30万ほど、実力があれば100万を超える案件も多くあります。

年収については、大体、下記のようなイメージです。

  • AWS で一般的なWebシステムが作れるなら年収500万~600万
  • 特殊なスキルや+αのスキル(Windows、Oracle等のエンタープライズ製品に強い。サーバレスアーキテクチャが得意。サーバサイド・フロントも書ける etc..)を持っていて年収700~800万
  • さらに PM も可能で年収900万以上

フリーランスになる上で重要だと思うのスキル3つ

働き方の魅力と報酬のイメージがついたところで、実際にフリーランスになる上で重要だと思うスキルを3つあげます。110年近くキャリアを歩んできて、フリーランスとしてAWSのエンジニアをやっていて思うのは、「自己管理能力めっちゃ大切!」ということ。

ここでは基本的に身につけておいて良かったスキルを紹介します。

1.そもそも「フリーランス」として必要だった能力

まず前提ですが、フリーランスを継続するには、次のような能力が不可欠でした。

  • 同僚や上司がおらず、周りの目がない中で自己を律して作業を遂行する能力
  • 常に近くに居るわけではない作業依頼者と認識齟齬を起こさないためのコミュニケーション能力
  • 頼りになる同僚等がいない中で解決を図れるテックスキル能力

なかでも、会社員時代と比べて苦労したのは、やはりコミュニケーションです。フリーランスになろうと思った時点で、自己管理能力と解決能力については恐らくは問題ないのではないでしょうか。

しかしコミュニケーションに関しては、不慣れな部分も多く、物理的距離に比例して、心理的に双方の距離が離れてしまうことを痛感しました。お客様の性格にもよりますが、密な報連相は改めて意識していました。

2.「AWSエンジニア」として必要な能力

さらにAWSエンジニアとしてフリーランスで活躍したい場合は、インフラの知識は必要不可欠です。サーバ構築、IP、セキュリティ、ネットワークの冗長化など、サービスの基盤となるスキルが必要です。

また、DBの調整や、アプリケーションサーバなどの設定ファイルを変更することもあるため、ミドルウェアについても知っておいた方がいいでしょう。監視ツールの運用スキルや、Dockerなどのコンテナサービスの知識があると重宝されます。

また、AWSは次々に新しいサービスが追加されていくため、情報をキャッチアップしていく力も必要になります。基本的なエンジニアの能力と情報収集力があることが求められます。

3.チーム開発、リーダーシップの経験も大切

フリーランスでエンジニアとして活動する場合は、どこかのチームに入ることになります。チーム開発経験があるとないとでは雲泥の差があります。

開発というのは設計、構築、運用と様々なフェーズで多くのエンジニアが関わっていくので、チームで作業をスムーズに行えるかどうかというのは非常に大切です。もし過去に行った開発でリーダー経験があれば、フリーランスとしてより良い待遇が得られるでしょう。

今後さらに収入アップを目指す上でやるべきこと

サーバ構築や設計だけでなく、AWSエンジニアとして求められる能力は他にもあります。これから紹介する能力を身につけてステップアップすることができれば、より難度の高い仕事をこなすことができるでしょう。

フォローしておいたほうが良いと思うSNSアカウント

AWSは常に新しいサービスが登場したり、既存サービスがアップデートされ、できなかったことができるようになったり、昨日までのベストプラクティスより良い方法が、今日できるようになることもあるため、最新情報にがんばってキャッチアップしていかなければいけません。

例えば、re: Inventというカンファレンスが毎年行われますが、下記のように2019年もいくつもの機能追加が発表されました。

  • Amazon Fraud Detector - サイト内の不正な動き検知
  • Contact Lens for Amazon Connect - 通話書き起こし
  • Amazon CodeGuru - コードレビューの自動化

フリーランスのAWSエンジニアとして働くのであれば、これらの新機能のキャッチアップを常にしていかなければなりません。ニュースサイトやエンジニアブログを毎日日課としてかかさず読み、今ある機能だけでなく新機能を把握しておける状態にしておきましょう。

そのためにAWS公式ブログや、AWSの専業CIer(クラウドインテグレータ)や、界隈の有名人の発信する情報は要チェックです。少し古いですが、Developers.ioのフォローすべきTwitterアカウントの記事は参考になります。

課題解決を可能にするコミュニケーション

AWSエンジニアとして働く上で、AWSのことを理解しているというのは最低限の条件です。エンジニアとしての能力だけでなく、課題解決のためのコミュニケーション力というものも必要になってきます。

自分が担当しているサービスで問題が起きたときに、AWSのサービスで解決できることがあれば、それらを提案する力が必要になります。

AWSの機能を知って作業ができるだけでなく、それらを課題にフィットさせる深い理解と経験、そしてそれを提案できるコミュニケーション能力が欲しいところです。

状況に応じて、GCPやAzureも提案できるとなお良い

AWSを使えれば、GCPやAzureの学習コストもそれほど高くないでしょう。AWSのくせが強い命名(route 53など)に慣れてしまっていても、基本的な部分は同じなためです。

GCPやAzureのほうが安かったり、政治的な理由(その企業と仲が良い等)でGCPやAzureでのインフラ構築を選択する企業もあるようです。

AWSにあってGCPにないものもあるのでそれら全てを駆使できると上位数%の市場価値と言えるでしょう。

なぜAWSなのか?

最後になぜ「AWS」を選ぶべきなのか、AWSの魅力について書きたいと思います。

今は、Amazon、Google、Microsoftなどのインターネット大手企業がそれぞれクラウドサービスを展開しています。そんな中でもAmazonが展開するAWSはパブリッククラウド市場でシェア1位を堅持している人気サービスです!

年20%以上の市場拡大が予想されるクラウド市場

10年ほど前までは大企業はほとんどが自社でサーバを持つのが当たり前でしたが、今やクラウドサービスにWebサイトを構築するのが当たり前の時代になりました。

予測によるとクラウド市場は今後5年間は少なくとも20〜30%ほど毎年成長していく見通しがあるそうです。2020年には22兆円を超えるという試算もされているほどです。

AWSを採用する企業が増えているため、AWSエンジニアの需要も増加していきます。エンジニアの中でも将来性のあるポジションだと言えます。

クラウドサービスで首位のAWS

クラウドサービスは様々な企業が提供していますが、その中でも特にシェアが多いのがAWS(Amazon Web Services)です。毎年40%ほどのシェアを維持しており、2017年第3四半期と2018年第3四半期を比べても45%も増加しています。

AWSの魅力はスピード感とコミュニティ

有力プレイヤーのひしめくクラウドサービス市場においてAWSが首位を保っていられる理由には、新機能追加のスピード感と問題解決のしやすさが挙げられます。

特に後者については、市場に早くから参入していたためインターネット上に豊富なナレッジが蓄積されていたり、JAWS-UGというAWS利用者の活発なコミュニティを持っている点が大きく寄与しています。

良い製品に玄人から初心者までの様々なファンが集まり、情報が発信され、また新たなユーザが引き寄せられる、という好循環が生まれていると言えるでしょう。

まとめ

フリーランスでAWSエンジニアとして働くためには様々な能力が必要です。勉強などは大変かもしれませんが、AWSはこれからますます伸びていくサービスなので、自分自身のキャリアアップにも繋がります。また、移り変わりの早いフロントエンド等と比べてこれまでの経験や、知見がかなり生きる領域ともいえるでしょう。

AWSの経験がありフリーランスとして働くことを考えている場合は、一度求人サイトなどを見て参考にしてみるといいかもしれません。

大野俊太郎 [監修]

インフラ~サーバーサイドエンジニア。キャリアは約10年。
専門はAWSで『AWS ソリューションアーキテクトプロフェッショナル』、『AWS DevOpsプロフェッショナル』、『AWS 認定セキュリティ』、『AWS 認定ビックデータ』など保有資格多数。

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