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インタビュー

こばかなさんに聞いたデザイナーのキャリア戦略!やりたい仕事の見つけ方

THE GUILDのデザイナーこばかなさんにインタビューしてきました。 彼女のTwitterを見ていると、デザイナーとしてよりもコーチングに関する発信が多い。なぜコーチングなのか? デザイナーとしてのキャリアはどうなっているのか? こばかなさんが考える働き方、生き方を聞いてきました。

THE GUILD デザイナー

小林 かな 氏

多摩美術大学グラフィックデザイン学科2016年卒業。 DeNA、Art & Mobileを経て、THE GUILDでフリーランスとして活躍。UI/UXデザインとコーチングを中心に活動中。 直近では、LGBTQ+/性のあり方/フェミニズム/多様性についてメディアで発信しているPalette(パレット)で、 新規アプリの立ち上げにも参加している。
https://twitter.com/kobaka7?lang=ja

デザイナーが抱えているキャリアの課題

――:デザイナーになろうと思ったきっかけってなんですか?

小林かなさん(以下、こばかなさん):いわゆるクラスで一人「絵が上手いタイプ」の子どもだったので、小学生の頃から美大に行く意識がありました。大学受験をするときに、大学に行ったらどうなるんだろう、何がしたいんだろう……ということを考えた結果、デザイナーとして生きていきたいと思ったんです。

それで、著名なデザイナーが多く卒業されている多摩美術大学のグラフィックデザイン科に進学しました。そこからDeNAやTHE GUILDでインターンをした後、新卒でDeNAに入社してデザイナーとしてのキャリアをスタートしました。

――:デザイナーのキャリアって色々ありすぎると思うんですが、どうやって築いていくものなんですか?

こばかなさん:そもそも「デザイナー」って言葉の定義が広すぎて、キャリアプランニングがしにくいと思っています。 デザイナーという言葉にいろんな役割が込められすぎているんです。

アートディレクターになりたい場合は、佐藤可士和さんなど有名なモデルケースがあるので比較的想像しやすいのですが、私が携わっているUI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス) の領域はまだ歴史が浅いので、明確なモデルを想定しづらいんです。自分で道を切り開くしかなくて、「どうなりたいか」を考えるのは結構難しいと思います。

アートディレクターと比べて、UI/UX デザイナーは学生も興味を持ちにくいはずです。そもそもデザイナーってどういう人材を確保すればいいのか、採用する側もあまりよくわかっていないケースが多いです。「デザイナーが欲しい」と言った場合、人事はグラフィックができる人がいいのか、設計もできる人がいいのか分からないまま採用してしまって、現場でミスマッチが起きる。こういうケースがたくさんあります。

それと、UI/UX デザイナーはポートフォリオで実績が語りにくいという側面もあります。紙と違ってWEBは変化する前提でデザインするし、数値や戦略に基づいて設計するので、その画面単体で見て「いいデザインかどうか」を判断しづらいのです。

――:なるほど。デザイナーのキャリアプランニングって難しいんですね。

こばかなさん:デザイナーとしてなりたい姿を言語化することは難しいですが、キャリアの要件定義をするのは必要だと強く感じています。デザイナーに限らず、いろんな職種や立場に応用できる「やりたいことを見つける方法」は大きく2つあると思っています。

1つは「佐藤可士和さんがかっこいいから同じ道でやっていく」というような「憧れルート」。やったことがないけれどやりたい、ですね。

もう1つが「好きルート」。過去にやって楽しかったこと、あの時のような仕事がしたいなと思うことです。基本的に「憧れルート」は子どもや学生が選びやすいルートです。若いうちは経験が少ないから、憧れでしかやりたいことを選べない。

「好きルート」は経験を積んだ大人が選びやすいルートです。30年生きてきた人が、そこから猛烈に憧れるという事は少なくなってきます。本人の中で経験は既に蓄積されてきていて、その中からこれからやることを試していった方が打率も高いのではないかと思っています。この「憧れルート」や「好きルート」という考え方はコーチングの経験を通して気付きました。

やりたいことを引き出す「コーチング」

ーー:こばかなさんと言えばコーチングですが、コーチングに出会ったきっかけは何だったんですか?

こばかなさん:アプリのデザインに携わっている時に、ユーザーに会ってインタビューする仕事をしていたんです。その時に、質問力の重要性に気付かされたんです。ユーザーに対して誘導するような質問をしてしまうと、正確なインサイトが取れないので質問力が問われるわけですね。質問力を高めたい、と思って学んでいたら「コーチング」にたどり着きました。現在までに300人から400人くらいの方にコーチングしてきました。

――:「やりたいことがわからない」人は最近特に多いですよね。

こばかなさん:たとえば、学生さんに好きなことがあったとしても、それを仕事レベルでやりたいかというと当然そうではないわけです。やりたいことにも条件がいろいろあるんですが、一番は何かというとお金を稼げるかどうか。

あともう1つ、成功するイメージが持てるかどうかということです。そのルートに対しても、短期的にたどり着ける方がイメージしやすい。宇宙飛行士になりたいと思ってもすごく試験が難しいし、本当に宇宙に行けるまで10年以上かかるという。そうなるとイメージしにくいわけです。

自分が「好き」とか「興味があること」はあっても、それで「お金が稼げる」というところがまだ見つかっていない状態が「やりたい仕事がわからない」ということだと思います。 

――:コーチングで「やりたいことがわからない」人は変わるんですか?

こばかなさん:コーチングを継続的に受けると変わりますね。自分がなりたい理想に対して課題があって、課題を解決するためにはどうすればいいのかという、建設的な思考回路が身に付くことが一番大きいと思います。

どんな場所でも自分のバリューが出せる強み

――:コーチングを学んで良かったことは何ですか? 

こばかなさん:いろいろありますが、やる側の立場からすると、まず人に感謝されることですね。感謝のされ方がそれまでの10倍、20倍になっていく。それが楽しくて、コーチングをしているという面もあります。

しかも経験や年齢が上の人の役にも立てるし、全然違うバックグラウンドを持った人の役にも立てるので、自己肯定感は得られています。それと、どんな場面でもバリューを発揮できるのは強みになったと感じています。フリーランスになってすぐに「グループコーチングを無料でやります」という試みを20社くらいでやらせていただきました。

いきなり人様の会社に行って、いきなりミーティングをファシリテーションします、というように。すると、どの会社でもいつもよりミーティングが捗ったというフィードバックをもらえたんです。知らない会社、知らない人に囲まれても自分のバリューを発揮できるんだという経験は自信につながりました。

――:5年後10年後、こばかなさんはどうなっていると思いますか?

こばかなさん:正直あまり考えていません。未来について考えるというよりは、毎年「今年が一番楽しい」っていう状態になっていることが目標ですね。

飽き性なので、10年後にデザイナーをひたすらやっているかというとその確率は非常に低いと思っています。「1万時間の法則」というのがありますよね。1万時間ぐらいかけると、大体一流になれるという考え方ですが、1万時間って1日10時間くらいかけると約3年です。仮に1万時間の法則をそのまま信じるのであれば、人生のうちに極められるものの数は結構多いなと。1つの分野で猛烈に成長する時期はあるけれども、だんだんとその成長が鈍化していくんですよね。

急速に成長している状態のものを、生きているうちに30個ぐらいできると楽しそうだなと思っています。スペシャリストよりジェネラリスト的な生き方をしていきたいなと考えていますし、コーチングを通して「自分が何者であるか」言語化するのが得意になったことも、この生き方を助けてくれる武器になると信じています。

  • インタビュー:今井慧
  • 編集:今井慧/新留一輝
  • 撮影:齋藤暁経

Updated : 2019-09-26

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