JavaScriptを生かして副業はできる？
JavaScriptはフロントエンド開発に欠かせないプログラミング言語です。JavaScriptを生かした副業は可能なのでしょうか？まずはJavaScriptに関わる案件の現状を確認しましょう。
需要は高いが単体での案件は少ない
JavaScriptは1995年頃に開発された、歴史の長いプログラミング言語です。現在はWebサイトだけでなくスマホアプリにも使われており、JavaScriptが使える人材の需要は拡大し続けています。
スキルによってはバックエンドの開発案件に携われるのも、JavaScriptエンジニアの強みです。言語の汎用性が非常に高いことから、フロントエンドからバックエンド・アプリ開発まで、幅広いJavaScriptの案件が求人・案件がフリーランス向けのサイトに掲載されています。
ただ、JavaScriptのスキルが必要な案件数は多くても、JavaScriptだけでこなせる案件はあまりありません。JavaScriptの需要の高いフロントエンドの案件でも、他の言語が使用できることを前提とした案件が多いのが実情です。
他のスキルと合わせれば活躍できる
JavaScript単体での案件は非常に少ないのが現状です。しかし、JavaScriptと他のスキルを併用できれば、幅広い仕事を獲得できます。
例えば、Webサイト制作やLPコーディングの仕事は、JavaScriptだけでなくHTMLやCSSのスキルを習得していることが前提条件です。
また、JavaScriptを使用したWebアプリケーションの開発では、バックエンド側の知識や経験が求められるケースが多くなってきます。WebアプリケーションではフロントエンドとバックエンドのどちらにもJavaScriptを使用することが多々あり、双方が密接に関係しているためです。
JavaScriptのスキルを生かして本業と別に挑戦したい分野があるなら、どのようなスキルが必要なのかを把握しておく必要があるでしょう。
JavaScriptを使った副業にはどんな仕事がある？
JavaScriptを使用した副業にはどのような仕事があるのでしょうか？汎用性の高さから各分野に利用される中で、特に求人多い仕事内容を見ていきましょう。
フロントエンド開発
JavaScriptはWebサイトの動的コンテンツを生み出す上で、欠かせない言語です。元々はフロントエンド側の言語なので、フロントエンド案件は多くあります。
しかし、JavaScriptのみでできるサイト改修の案件は少なく、小規模プロジェクトを委託で任せられるケースや、複数人で開発していくスタイルが多くなっています。サイト改修の業務はまとめて大きな会社に依頼するケースが多いためです。
また、募集要件も経験者や使用年数の指定があるケースが多くなっています。本格的なフロントエンド案件を受注するには、ある程度の経験が必要です。
バックエンド開発
バックエンド開発ではサーバーサイドでJavaScriptを使用するための『Node.js』をはじめ、さまざまなフレームワークに関する知識が求められます。
例えば、最近需要が高いECサイト開発では、JavaやRubyといったプログラミング言語に加え、MySQLをはじめとしたサーバーサイド系のスキルが求められることも少なくありません。
また、Webアプリの場合フロントエンドとバックエンドの境界線が曖昧であるため、バックエンド開発での募集でありながら、フロントエンド側の知識が必要になるケースもあります。
バックエンド側の仕事を探すのであれば、他の言語も習得しておくのが望ましいでしょう。
ゲーム・アプリ開発
近年、普及率が高まるスマートフォンには、iOSとAndroidという二つのOSがあります。それぞれのOSでアプリケーションを開発するには通常、別々の言語での開発が必要です。
iOSではSwiftやObjective-C、AndroidではJavaやC#・Kotlinを使います。ただ、JavaScriptを使えばスマートフォンのOSを問わず開発が可能です。JavaScriptを使える人材は、スマホのアプリ開発でも重宝されます。
また、JavaScriptには効率のよいフレームワークやライブラリが豊富です。効率的にスマホアプリやスマホゲームを開発したい企業が、JavaScriptのスキルを持つ人材を広く募集しています。
JavaScriptの仕事に生かせる併用スキル
JavaScriptを使用した仕事を獲得する上で覚えておきたい言語はたくさんあります。その中でも特に覚えておきたい言語やスキルをチェックしておきましょう。
HTMLやCSS
JavaScriptを利用したフロントエンド開発において、HTMLとCSSは外せない言語です。HTMLやCSSの習熟度が高ければ、高単価な案件を獲得できる確率が上がります。
例えば、サイトの見た目を整える仕事でも、コーディングに特化するのかデザイン性に特化するのかで、エンジニアとしての方向性が変わります。
見やすく軽いページを作るため、CSSを効率よく組むスキルを身に付ければ、コーディングスキルが高いエンジニアとして売り込みやすいでしょう。
また、PhotoshopやIllustratorなどWebデザインで使うツールの習熟度が高いなら、デザイナーよりの案件にもチャレンジできます。jQueryをはじめとしたライブラリ
JavaScriptには多くのライブラリがあります。中でもjQueryは定番で、JavaScriptでの開発を行うのであればマスターしておきたいライブラリです。jQueryの他にもライブラリやフレームワークは多くあります。
例えば、2011年にFacebookが開発したReact.jsや2016年登場のAngularJSと、そこから派生したフレームワークVue.jsは、最近注目を集めている種類です。
ライブラリの知識をアップデートしておくことで、仕事の幅が広がるでしょう。
サーバーサイドやバックエンドのスキル
フレームワークNode.jsは本来フロントエンド側のJavaScriptを、サーバーサイドで動かすため開発された技術です。Node.jsの誕生により、JavaScriptはバックエンドでも使用されるようになりました。
また、Node.jsを使用したWebアプリケーションでは、フロントエンドとバックエンドが密接に関わり合います。バックエンド側のスキルを身に付けておくと、仕事の幅が広がるでしょう。
他にもJavaやPHPなどバックエンド・サーバーまわりの言語を習得することで、小規模のプロジェクトに対応できるようになります。
UI・UX関係のスキル
フロントエンドのエンジニアとして活動をするのであれば、UI（ユーザーインターフェース）やUX（ユーザーエクスペリエンス）に関連するスキルも役立ちます。
美しいデザインのサイトでも、サイトの使いにくさはユーザーの離脱につながる要素です。UI・UX関係のスキルを身に付けることで、ユーザーの行動やサービスの目的に最適な方法を把握して離脱を防げるエンジニアを目指せます。
UI・UX関係のスキルを習得すれば活躍の場が広がり、請けられる案件の単価も高くなるでしょう。
副業として仕事を獲得する方法
エンジニアとしてのスキルが高くとも、仕事を獲得できなければ副業はできません。副業を探すには、どのような方法があるのでしょうか？
クラウドソーシングやマッチングサービスを使う
副業として仕事を探すのであれば、クラウドソーシングやマッチングサービスを利用するのがおすすめです。クラウドソーシングとは、仕事を発注したい人と請けたい人を仲介するサービスです。登録を行うことで多くの案件から、簡単に仕事を探せます。
エンジニアの副業案件が多いマッチングサービスも、仕事を探す方法の一つです。Offersは副業を行いたい人に対しサービスを展開しており、簡単な登録で企業からのオファーを受けられる状態になります。
クラウドソーシングやマッチングサービスのほとんどは、無料登録が可能です。副業を検討しているのであれば、気軽に登録をしてみましょう。
エージェントを活用する
自分で案件を探す時間がないなら、エージェントサービスに登録するのも一つの手です。クラウドソーシングと異なり、エージェントがエンジニアにマッチしたクライアントを紹介してくれます。
エンジニアの実力をもとにエージェントが企業へ紹介を行っているため、エンジニアが高単価な案件を獲得しやすいのが特徴です。
高単価の仕事を紹介してもらうにはエンジニアとして高いスキルが必要になりますが、大変な営業活動をせずに済みます。開発やプログラムに専念できるのは、本業があるエンジニアにとって大きなメリットといえるでしょう。
SNSや知人経由で仕事を獲得する
知人に声をかけて案件を紹介してもらう方法もあります。相手が自分のスキルや人柄をよく知っていれば、ぴったりのクライアントを紹介してくれる可能性が高いでしょう。
また、TwitterをはじめとしたSNSではエンジニアを探す投稿が多くあります。JavaScriptエンジニア募集の投稿にアンテナを張っておけば、副業案件として始めたいものが見つかりやすいはずです。
ビジネス専用のアカウントを作って、JavaScriptや他のスキルについてプロフィールに記載しておくと企業側からのアクションも期待できます。情報確度の高いSNSで仕事を探したいなら、実名登録制のFacebookがおすすめです。
JavaScriptの案件例
エンジニアの求人マッチングサービス「Offers」には、Webエンジニアの案件が掲載されています。実際にある2つの案件を例に、どのような仕事があるのかを確認してみましょう。
不動産SaaSスタートアップの開発エンジニア案件
電子申込みのサービスでは3年連続でシェアNo1を獲得している企業のエンジニア案件です。不動産取引をなめらかにする挑戦を行っています。
| 業務内容 |
フロントエンド：react / TypeScript サーバーサイド：node.js / TypeScript 開発ツール：slack / GitHubなど を用いた開発 |
| 時給・稼働時間 |
時給：4,000円〜6,000円 稼働時間：月96時間 ~ 160時間（週24 ~ 40時間） |
| 勤務地 | リモート |
| 必須条件 |
React、Node.js の利用経験 Reactの開発経験、または、Node.js/expressを利用した開発経験がある方 RDBシステムのご経験 / トランザクション管理の知識・実装経験がある方 コードレビュー、チーム開発の経験がある方 オブジェクト指向設計のご経験がある方 |
| 歓迎条件 |
TypeScript、JavaScript の利用経験 TypeScriptの開発経験 フレームワークを利用したJavaScript unit testのご経験がある方 RESTful APIの設計／APIドキュメント作成のご経験がある方 ユーザシナリオや実装／設計に関するドキュメンテーション能力がある方 運用を意識したログ設計のスキルがある方 |
新機能をリリースするために開発を行うエンジニアの案件
リモートワークのチーム向けの音声コラボレーションワークスペースの開発を行うエンジニアの案件です。プロダクトマネジャー・UIUXデザイナーと協働し、より良いユーザー体験を実現することに取り組みます。
| 業務内容 |
リモートワークにおける新たなコミュニケーションUXの実現 サービスの根幹となる音声通話品質の向上 会話内容の書き起こしとシェアサイクルの確立 会話データを活用したエンゲージメントアナリティクスの確立 |
| 時給・稼働時間 |
時給：2,500円〜10,000円 稼働時間：月40時間 ~ 80時間（週10 ~ 20時間） |
| 勤務地 | リモート |
| 必須条件 |
Node.js、Vue.js、JavaScript、TypeScript の利用経験 |
| 歓迎条件 |
React Native、AWS、Firebase、WebRTC の利用経験 英語で業務上のコミュニケーションができる |
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副業の単価を上げるには？
副業の単価を上げるためにはエンジニアとしての価値を向上させる必要があります。エンジニアとしての価値や単価を上げるには、どのような行動をすればよいのでしょうか？特に押さえておきたい二つを紹介します。
上流工程を経験する
JavaScriptは大規模な案件でも使用される言語です。案件によっては大きなプロジェクトにフリーランスとして参加し、マネジメントを任されるケースがあります。
マネジメントが含まれる案件は、責任や幅広いスキルが求められるため高単価です。上流工程を経験することで高単価な仕事が獲得できる可能性が高まるでしょう。
また、プロジェクトマネージャーの経験によっても、単価は上がります。複数人が関わる案件において、スムーズにプロジェクトを進行させるスキルが非常に重要だからです。
マネジメントスキルが高いエンジニアは貴重な人材といえます。本業や副業で積極的に上流工程にもチャレンジすれば、エンジニアとしての市場価値は上がるでしょう。
提案力やコミュニケーション能力を伸ばす
副業として活動するにあたって、提案力やコミュニケーション能力も単価を上げる要素です。
副業で案件を獲得するためには、少なからず営業や提案の力が求められます。クライアント企業だけでなく、エージェントに対しても自分をうまく売り込めれば高単価の案件を請けられる可能性が高まるでしょう。
コミュニケーション能力の高さは、スムーズなプロジェクト進行にもつながります。スムーズに仕事が進めば優秀な人材として認められ、次回の契約時に単価を上げてもらえるケースも少なくありません。
まとめ
JavaScriptは汎用性と需要が高いプログラミング言語です。ある程度のスキルがあれば副業活動に困らないでしょう。Webサイト関係だけでなく、バックエンドやスマホアプリの開発案件もあります。
高単価な案件を狙うのであれば、他のエンジニアより高いスキルが必要です。スキルを積極的にクライアントに売り込んでいくことで、報酬やエンジニアとしての価値が高まります。
自分に合った案件の探し方を見つけて、納得できる副業案件に応募しましょう。