サーバーエンジニアの仕事は副業可能?
サーバーエンジニアは、サーバーの構築から保守・運用までが主な仕事です。物理サーバーの扱いがメインとなりますが、副業を行うことは可能なのでしょうか。
サーバーエンジニアの副業について考察します。
人手不足のため副業でも需要は高い
IT市場が拡大を続けている昨今、IT業界の人材不足は深刻な状態です。サーバーエンジニアも例外ではなく、副業としての需要は高いといえるでしょう。
ただし、近年はデジタル化の波に対応できるよう、サーバーをクラウド化する企業が増えています。今後、物理サーバーを扱う仕事は減少していくとみられ、サーバーエンジニアとして生き残るにはクラウド系の知識の習得が必須です。
本業を継続しシステム系で副業
サーバーエンジニアとしての経験やスキルを生かすなら、システム系の副業を探してみましょう。
サーバー構築以外にも、インフラの設計を第三者の視点からチェックしてレビューする・システムの上流工程の要件を定義し設計書を作成する、などの案件があります。
一般求人はもちろん、クラウドソーシングでの案件も多く見られます。「副業を始めたけれど、仕事がみつからない」という事態にはなりにくいでしょう。
ただし、高単価かつ好条件の案件を受注できるかどうかは、個人のスキルや経験次第です。実績が少ないうちはよい案件の受注は困難となるケースが多いため、すぐに安定した収入を得られるとは限りません。
知識を生かした副業
このほかには、システム開発に直接携わらない働き方もあります。たとえば、以下のようなものがあげられます。
- プログラミングスクールの講師
- 企業の新人研修の講師
- ITキャリアアドバイザー
講師やアドバイザーと聞くと「未経験だから…」とためらう人もいるでしょう。しかし、「現役のITエンジニアからアドバイスがほしい」「現場の様子を教えてほしい」という人はたくさんいます。
今ある知識を生かして話せばよいので、まずは応募から始めてみてはいかがでしょうか。
本業との両立は難易度が高い
インフラ系のエンジニアは、副業を行うのが難しいといわれます。副業案件がそれなりにそろっている一方で、本業との両立が困難なのはなぜなのでしょうか。
サーバーエンジニアが副業する場合のポイントを紹介します。
本業で緊急対応が発生するリスクがある
サーバーは24時間365日稼働しており、ひとたびトラブルが発生すれば、早急に対応せねばなりません。緊急性の高いトラブルなら何をおいても対処する必要があるため、サーバーエンジニアは副業どころではなくなってしまいます。
サーバーダウンはもちろん、ハッキングやエラー障害に対応したりセキュリティーを更新したりなどもすべてサーバーエンジニアの仕事です。突発的に発生する仕事も多いため、副業に必須の進捗管理や納期の遵守が困難になる可能性があります。
サーバーエンジニアが副業をする際は、納期にかなり余裕を持つ・確保できる時間の見通しをしっかり行う・事前にクライアントに断りを入れておくなどしておくことが大切です。
扱える案件が在宅に限られる
サーバーエンジニアの仕事は、サーバーという物理資産を扱います。ITの仕事とはいえ現場作業が求められることが多く、場合によっては本業・副業・自宅の移動が大きな負担となるでしょう。そのため、常駐型の案件は受けることは難しいです。
しかし、副業案件の多くは常駐型なので在宅型の案件のみとなると競争が激しく、安定して仕事を得るのは簡単ではありません。とはいえ、実績を多く積んでいる方なら完全リモートの案件を獲得することのハードルは決して高くないです。つまり、サーバーエンジニアが副業するには、ある程度の実務経験が必要ということになります。
サーバーエンジニアが副業するメリットと注意点
副業の難易度が高いサーバーエンジニアですが、副業によるメリットも多々あります。サーバーエンジニアが副業することで、どのようなよい効果を得られるのでしょうか。また、どのようなことに注意したらいいのでしょうか?
副業するメリット
サーバーエンジニアが副業するメリットには以下のようなものが挙げられます。
- スキルアップのチャンス
- フリーランスへのあしがかりに
- 収入が増える
本業では、個々に与えられた役割を適切にこなすことが求められます。会社として仕事を請け負っているのですから、個人の興味や好みは重視されません。一方で副業なら、興味や好みを優先させることが可能です。サーバーエンジニアでもプログラミングや開発の上流工程に関わるチャンスがあり、本業では知り得ない知識や技術を学ぶこともできます。
副業の仕事を自ら見つけ獲得し業務をこなす流れはフリーランスと同じです。将来転身を考えている方は一度はチャレンジすることをおすすめします。
そして、当然ですが副業を収入が増えます。自由に使えるお金としてお小遣いのようにとらえるのもいいでしょう。しかし、副業の収入が年間20万円を超えると税金が発生します。納め損ねることがないように注意しましょう。
副業する際の注意点
副業する際の注意点には以下のようなものが挙げられます。
- 自分の納得できる報酬かどうか
- 自分に出来る内容かどうか
- 本業の会社の規則に反していないか
金銭面は疎かにせずしっかりとクライアントとすり合わせを行いましょう。不満を抱えたまま進めると継続することは困難になります。また、能力や時間の確保を考慮して納期通りに求められるものを出せるか慎重に考えましょう。トラブルは本業の支障にもなるため、極力避けなけ得ればなりません。そして、本業の規則で副業か可能か必ずチェックしましょう。間違っても隠れてやるということはやめましょう。
まとめ
サーバーエンジニアが副業を行う場合、本業と同様にシステム系案件を請け負う、または知識を生かした仕事を探すなどの方法があります。いずれのケースも、まずは実績作りから始める必要があるため、気長に取り組むことが大切です。
ただし、絶えず稼働するサーバーを相手にするサーバーエンジニアは、副業に必要な時間を適切に確保できる保証がありません。案件を選ぶ際は、本業に負担はないか、時間的余裕はたっぷりあるかなど十分に検討する必要があるでしょう。