フリーランスデザイナーはポートフォリオが必須。チャンスを仕事につなげよう。

フリーランスのデザイナーが営業するためには、いままで手がけた作品を集めたポートフォリオが欠かせません。クライアントが仕事を依頼するかどうかを判断する、重要なツールとなります。そこで、魅力的なポートフォリオの作り方のポイントをご紹介します。

フリーランスデザイナーはポートフォリオが必須

クライアントがデザイナーに仕事を依頼する際には、そのデザイナーにどんな実力があるかを知る必要があります。特に、会社に所属していないフリーランスともなると実績を把握しづらいため、過去の実績を確認できるポートフォリオが必須となるのです。

ポートフォリオとは?

ポートフォリオとは、デザイナーとしていままで手がけた作品を一目で分かるようにまとめた作品集のことです。デザイン業界においては、クライアントが仕事を依頼するかどうかを判断する、大切なツールとされています。

なぜ必要?

デザイナーに求められるのは、作品をつくる上でのセンスや個性、さらにはクライアントの意向を取り入れ、納期以内に要求以上の作品を完成させる能力です。こうした能力は、履歴書や職務経歴書だけで評価することが難しいため、ポートフォリオが欠かせません。

ポートフォリオ作成の際の注意点

特に、クライアントから依頼されて仕事として携わった作品については、著作権について明らかにしておく必要があります。

掲載作品の許可を取ろう

クライアントに依頼された作品の著作権は、作った本人にだけあるのではありません。契約によっては、クライアントから報酬を得た段階で、作品の権利がクリエイターから離れることも多いです。そのため、作品をポートフォリオに載せる場合も、掲載を許可する旨のクライアントの承認を取る必要があります。

著作権や契約書の内容を今一度確認しよう

仕事を受けるにあたり交わした契約書があれば、確認をしましょう。作品の著作権についての取り決めや二次使用が可能かどうか、可能な場合はどの程度の範囲まで許諾されているか、などが記載されているはずです。

さらに、守秘義務が課せられているプロジェクトもあるでしょう。許可なしに安易にポートフォリオに公開すると、守秘義務違反に該当する場合もあります。ポートフォリオに掲載する旨について、クライアントに問い合わせをしてみるのが一番確実です。

WEBポートフォリオは管理を万全に

ブック形態のポートフォリオだけでなく、最近はWEBサイトを立ち上げ、そこに自身のポートフォリオを掲載するデザイナーも多く見られます。

ただ、ブックと違い、どんな人でも簡単に閲覧できてしまうWEB媒体は、特に注意が必要です。一度掲載してしまうと、データを完全に消し去るのは難しいため、WEBにアップする前に、ポートフォリオへの作品の掲載が問題ないかを、きちんと関係クライアントに確認することが必要です。

作成の際に押さえるべきポイント

手がけた作品をただ並べただけでは、魅力あるポートフォリオとはいえません。内容が多すぎると途中で見飽きてしまう場合もあり、雑多な印象がかえってマイナスイメージを与えることもあります。そこで、いいポートフォリトを作成するにあたり押さえたいポイントについて、具体的に見ていきましょう。

実績には詳細な説明を

単純に作品を載せるだけでは、十分ではありません。フリーランスとして仕事を獲得するためには、仕事にどう関わったのかということも、きちんとアピールする必要があります。

下記の事項を記載することにより、企業にとってより分かりやすいポートフォリオとなるでしょう。

  • どんな立場でその作品に携わったか
  • 実際にどんな業務を担当したか
  • どんな媒体で、ターゲットは誰に向けての作品だったのか
  • どれくらいの期間で作品を完成させたか
  • 作品を作るにあたりのこだわりや工夫など

これらを中心に、実際にどんなプロジェクトだったのかの補足説明文などがあると、分かりやすいポートフォリオが完成します。また、仕事を受ける際の問い合わせ先であるメールアドレスや、SNSのアカウントを記載しておくのも忘れないようにしましょう。

作品ジャンルは幅広く掲載しよう

フリーランスデザイナーの場合は、手がけてきた仕事のなかでもさまざまなジャンルのものをポートフォリオに掲載することをおすすめします。それにより、多ジャンルでの対応力を買われて、仕事を受注しやすくなるでしょう。同じようなジャンルの作品だけでなく、対応可能なジャンルが一目で網羅されているポートフォリオにしたいものです。

見やすさを意識しよう

ポートフォリオを作るにあたり、つい見た目をかっこよくすることばかり意識してしまいます。一番大切な「見やすさ」というポイントを見落としてしまうことも多くあるので、注意しましょう。

仕事を発注するクライアントは、一度にたくさんのクリエイターのポートフォリオを見ているはずです。大概、ゆっくり見ている時間はないと思われます。だからこそ、短時間でパッとポイントをおさえられている、分かりやすいポートフォリオだとより印象に残りやすいと言えるでしょう。

一目でたくさん見られるレイアウトや見やすいデザインを心がけましょう。また、クライアントに「もうちょっと見たい」と思わせるような、遊び心のあるデザインも有効です。

良いポートフォリオを作るために

それでは、良いポートフォリオを作るためにはどのようにすればよいのでしょうか。具体的にすべきことを見ていきましょう。

著名なデザイナーのサイトを参考にしよう

一番手っ取り早いのは、活躍している著名なデザイナーのポートフォリオサイトを参考にすることです。優れたデザインはもちろん、それだけでなく、参考にしたいのは構成です。シンプルでわかりやすい作りになっているはずなので、構成の参考にすることができます。また、デザイナー自身のプロフィールや強みが分かりやすく記載されていることも多いです。

ポートフォリオ作成サイトの活用を

最近では、「Portfoliobox」や「4ormat」といった、ポートフォリオを作成するためのサイトがたくさんあります。簡単な操作で見やすくデザイン性にも優れたポートフォリオサイトを作ることができるため、多くのデザイナーが利用しています。

ポートフォリオ作成サイトの最大のメリットは、追加で更新するのがとても簡単であること。新しい仕事に携わるたびに更新していけば、必要とされるときに即、最新のポートフォリオをクライアントに提示することができます。

まとめ

フリーランスのデザイナーとしていい仕事に巡り合うためには、ポートフォリオの内容はとても重要なものとなってきます。魅力的なポートフォリオとは、デザイン的に優れていることはもちろん、仕事にどう関わったのかの履歴が明らかであり、多ジャンルの作品が網羅されているものです。一度しっかりとしたポートフォリオを作っておけば、作品が増えるごとにかかる労力は更新作業です。いつでも自分を売り込める準備を万端にしておきましょう。

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