副業の求人が増え続けるワケ。求人の探し方からおすすめ副業まで

安倍内閣が『働き方改革』を打ち出してからというもの、副業・兼業に対して社会や個人の認識に変化が生じています。副業人口も、求人も増えてきているのです。なぜ副業の求人が増えているのかを解説し、副業の探し方からおすすめの副業までを紹介します。

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副業が増えているわけ

ここ数年、副業に関しては需要も供給も増加傾向にあります。その背景にある理由は、一体何なのでしょうか。

副業とは何か?

『副業』というと、生計の要としての給与所得を得ている『本業』を持つ人が、勤務時間外や休日を使って手掛ける仕事、という認識が一般的です。しかし、実際の副業はさまざまな種類があります。

呼び方も副業の他に、多少ニュアンスの違いはあるかもしれませんが『サイドビジネス』『複業』『ダブルワーク』などがあります。複数の仕事を並行してこなす『パラレルワーク』もそのひとつです。

実働がなくても、サラリーマン大家のように、会社員でありマンションやアパートのオーナーとしての家賃収入を得ている場合もあります。同様に株式投資なども副業と言えるかもしれません。

政府も副業を推進している?

副業の静かなブームは、安倍内閣が標榜する『一億総活躍社会の実現』と少なからずシンクロしていると言ってもよいでしょう。

厚生労働省が2018年1月に、モデル就業規則を改定しました。その中で、それまでは原則的には禁止であった副業・兼業が容認される内容に変化しています。具体的には、事前に届出をすれば、勤務時間外に他社の業務に従事することが許容されるのです。

これには政府のさまざまな思惑も垣間見えます。個人のスキルアップにつながれば、年金支給額の減少に対応できるということでしょう。また、労働人口の年々の減少に対して、中高年の副業が対応策になるとも考えられます。

副業を認める企業が増えている

中小企業庁の調査によれば、2014年時点で副業・兼業を容認している企業は全体の15%もなかったのですが、その後の働き方改革の流れで割合は変化してきました。

解禁とまではいかなくても、黙認や容認をする企業は徐々に増えてきて、2018年の2月時点では、民間機関の調査で4割弱の人たちが自分が所属する会社で副業を認めていると回答しています。

どうやら、ここ数年で副業への企業の認識は、明らかに変容しているようです。国の副業奨励ムードにそういう企業の背景も後押しして、ますます副業ブームが広がっているのでしょう。

出典:平成26年度兼業・副業に係る取組み実態調査事業 報告書 - DATA GO JP

副業におけるよい求人との出会い方

副業でよい求人に出会うためには、どうすればよいのでしょうか。いくつかのポイントを解説しましょう。

副業でなりたい自分像を基準にする

なによりも意識したいのは、それが自分の能力を高めてくれる仕事かどうかです。なりたい自分になれそうかを物差しにして、仕事を選ぶとよいでしょう。当然それはやりがいがあることであるべきです。

また別の角度では、その仕事が無理をせずに継続できそうかという点も大事です。精神的にも体力的にも、また時間帯や曜日的にも無理がないかを考えなければいけません。

副業を探すときにひとりで探すのもよいですが、求人を取り扱うプロフェッショナルに相談するのもよい方法です。昨今は、企業とワーカーを結ぶマッチングが重要な分野に成長しているので、利用しない手はありません。

初めはクラウドソーシング活用がおすすめ

オンライン上で業務を請け負う『クラウドソーシング』は、副業の初心者にはおすすめです。単価にこだわらなければ、まさに豊富な案件があるからです。

本業ならともかく、副業として月に数万円の収入を得たいというレベルであれば、結構簡単に稼げるので、経験を積むつもりでトライするのもよいかもしれません。

いくつか案件をこなして要領がつかめてきたら、少々難度が高くても単価のよい業務にチャレンジしましょう。スキルも磨けて収入も増え、さらには実績が加わります。

在宅でもできるおすすめの副業は?

副業案件は多種多様であり、ジャンルも業務形態もさまざまです。その中には、在宅でできるものも数多くあります。いくつか、おすすめの案件を紹介しましょう。

文章好きならライティング

文章を書くのが好きな人にとって、副業デビューにぴったりの案件は『ライティング』でしょう。この文章作成業務の案件数は非常に多く、ジャンルも文字数もいろいろ選べます。

とはいえ、最初から文字数が多いものは少しきついかもしれないので、少なめのものを選んで業務に慣れることから始めるとよいでしょう。

納品方法は、Wordやメモ帳アプリなどテキストエディタであればOKという案件も多く、必ずしもWordPress等のツールが使えなくても大丈夫です。それらは、スキルアップしていく過程で身につければよいでしょう。

最初は得意なジャンルから始めればよく、慣れてくれば文字数の多さもさることながら、未知のジャンルでもできるようになるでしょう。

タイピングに自信があるならデータ入力

もしあなたがタイピングスキルに自信を持っているなら、『データ入力』業務が向いていると言えるでしょう。ひとくちにデータ入力といってもさまざまな種類が存在します。

代表的なものを挙げてみましょう。住所や会社名、電話番号等のリスト入力・名刺の情報の入力・音声の文字起こし・通販サイトの商品データ入力・経理業務や給与計算などです。

単純に与えられたデータを入力するだけのものから、音声ファイルを聴いて文字に起こしたり、さらに文語調に整えたりや、商品情報をネットでリサーチしてリストにまとめたりするものなどもあり、難易度で単価が変化します。

英語が得意なら翻訳

英語が得意な人なら、それを活かした翻訳業務という副業の選択肢があります。仕事を得るひとつの方法は、翻訳の仕事を受注から納品まですべてオンラインでできるクラウド翻訳サービスです。代表的なものはYAQSやConyac、gengo等があります。

Conyacは、トライアルなしのぶっつけ本番で仕事ができます。ただし単価は低いので、腕試しあるいは経験のためと割り切れば、それも悪くないでしょう。他には、クラウドソーシングに登録するのもよいでしょう。

また、有料ですが『アメリア』のように、翻訳者のスキルアップと仕事獲得をサポートするネットワークもあります。会員特典の中で貴重なのは、2001年以降の専門性が高く高額報酬の分野における、トライアルの過去問題と詳細な解説が閲覧できることです。

エンジニアは副業との相性抜群

エンジニアは、副業に非常に向いていると言われています。その理由は何でしょう。次の2つのことが考えられます。

まず1つ目が、エンジニアの人たちはPCに関しての応用力の高さです。現在増えている副業はオンライン上のものが多く、受注も業務も納品もすべてオンラインで行われるものが一般的です。

PCのことやWeb上のやりとりで他の人が多少手を焼くようなことでも、エンジニアにとっては楽々クリアできることばかりでしょう。

2つ目の理由としては、IT関連企業でのエンジニア不足が年々深刻化していることが挙げられます。

企業側からすれば、副業でも兼業でもよいからエンジニアの手を借りたい、というエンジニアにとって売り手市場となっているのです。

こんな求人サイトには気をつけて

求人サイトも安全なものばかりではなく、中には危険なものもあります。詐欺に引っかからないように、気をつけるべき点を確認しておきましょう。

HPに具体的な情報が一切載っていない

金銭のやりとりが生まれる可能性のあるサイトに関して全般的に言えることですが、社名や事業者の氏名、連絡先の情報が載っていない場合は、信用できません。

ネットで商品やサービスを提供する場合には、連絡先を掲載する法的な義務があります。そもそも、まともな業者であれば、顔がお互いに見えないネット取引では、利用者の不安解消のために社名や連絡先を明示するのは当たり前です。

情報を隠しているサイトは、後ろめたいことをやっていると思われても仕方ありません。危険なサイトには、くれぐれも近づかないことが肝要です。

事前にお金を請求される

サイト登録時に、何らかの名目でお金を請求されることがあるとすれば、まずそこは危険サイトと断じてよいでしょう。安全なサイトであれば、登録の時点でお金を請求されるようなことはありません。

第一、仕事を受注したとはいえ、手数料の前払いを請求されることはありえないのです。まっとうなサイトは、利用者が業務を請け負った場合、クライアントから報酬を預かり、そこからシステム手数料などを差し引いて利用者へ支払う仕組みになっています。

つまり報酬が発生しないかぎり、利用者がサイトに手数料を支払うことはありません。何かの事情で業務がキャンセルとなった場合は、報酬の支払いがなくなり、手数料も発生しません。あくまでも手数料は報酬の発生が前提なのです。

副業をするときの注意点

副業がブームを呼んでいるとはいえ、サラリーマンが副業に取り組む場合には、少なからずリスクが発生します。副業を開始する際の注意点を確認しておきましょう。

副業が禁止されていないか確認する

まず、副業が法的には問題なく、国も奨励しているとはいえ、本業の勤め先が副業に関して就業規則や社内規程で禁じている場合もあります。そうなると、雇用契約は社内のルールを守って働く前提なので、雇用契約違反に問われかねません。

無用なトラブルを避けるためにも、副業を検討するのであれば事前に就業規則を確認、もしくは会社に相談しておいたほうが間違いないでしょう。

前述の厚生労働省のモデル就業規則では、基本禁止から届ければ問題なしに変化した副業ですが、あくまで本業の雇用主との関係が一番大事ですので、慎重に行動しましょう。

本業を疎かにしない

副業はあくまで副業です。本業を疎かにするのはNGと考えましょう。遅くまで副業に取り組んで翌朝に遅刻をしてしまうとか、寝不足で本業に支障をきたすなどはあってはなりません。

仮に副収入が本業の給料に迫ることがあっても、本業あっての副業だという認識を忘れてはいけません。副業のために本業を失職してまうことは、愚の骨頂です。くれぐれも肝に銘じておくべきでしょう。

副業の確定申告や税金などを忘れない

本業の収入があって、副業でも収入を得ている場合、副業の所得にも所得税が課せられます。ただし副業の所得額が『年間20万円未満』であれば納税の対象外となります。所得とは収入から経費を引いたものです。

ライターにせよエンジニアにせよ、副業を得るために要した費用(PCや周辺機器の購入費、交通費、作業場の賃貸料等)が控除されます。それらを差し引いて20万円を超える分があれば、そこに所得税がかかりますので、確定申告をしなければなりません。

少額だからと放置しておくと、もし後から判明した場合に脱税行為になってしまいますので、そうならないように納めるべき税金は納めましょう。

まとめ

副業の増加の理由や探し方、そしておすすめの仕事などを紹介しました。いろいろと注意点もありますが、副業は時代の趨勢であり、自身のスキルアップや人生の充実にも寄与する素晴らしいことです。

基本的な情報をしっかりと理解したうえで、ぜひとも副業の構想を練ってみようではありませんか。

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