エンジニアが副業をするメリット
エンジニアが副業をすることで得られるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。副業に必要なスキルを見る前に、まずは副業のメリットについて見ておきましょう。
収入を増やせる
エンジニアが副業をして得られる大きなメリットは、収入を増やせることです。エンジニア職は副業案件の中でも単価が高く、スキルを生かして効率よく副収入を増やせます。
初めは月に数万円程度の収入であっても、実績を積んでいけば数十万円の案件の獲得も可能です。働く時間も場所も選ばず、大きな収入源を得られます。
知識やスキルの向上
副業エンジニアとして本業とは違う仕事をこなすことで、本業では使わないITスキルや知識を身につけることができます。
また、普段と違う人と仕事をすることで、いつもとは違う視点からの意見やアドバイスをもらうことができ、自分の今持っているITスキルも磨くことができます。
技術の進歩が早いIT業界に身を置くエンジニアにとって、ITスキルのアップデートは欠かせません。自分のスキルや知識をさらに磨き、幅を広げることは、今後のキャリアの選択肢を広げてくれます。
独立に生かせる
他社での経験から得られるものは、知識やスキルだけにとどまりません。本業ではなかなか得られない、エンジニア同士の横のつながりや、クライアントとの信頼関係が得られます。
副業案件を通して人脈が広がることで、独立を考えることが容易になることもメリットです。エンジニアの仕事を客観的に見ることもでき、視野も広がるでしょう。
独立することで、稼働時間あたりの報酬を大幅にアップすることも可能です。将来的なフリーランスへの転身や起業を考えている人にも、副業案件で経験を積むことはおすすめといえます。
エンジニアの副業に必要なスキルとは
ここまでは、エンジニアが副業をするメリットについて解説しました。本業だけでは得られない知識やスキル、人脈までも得られるのが副業のメリットです。
独立の準備としても有効な副業ですが、実際に副業をするにはどのようなスキルが必要になるのでしょうか。ここでは、エンジニアの副業に必要なスキルや営業力について解説します。
作業遂行上のスキル
エンジニアとして必要なITスキル・知識は大きく分けて二つあります。
- 基礎IT知識
- 専門のプログラミング言語への精通した知識
基礎IT知識
以下の五つの項目に分かれた基礎知識は全て、職種に関わらずIT技術者として知っておかなければならないものです。これらは全て、国家資格でありIT技術者の登竜門として知られる基本情報技術者試験の試験範囲に含まれています。
- ソフトウェア:OS、ミドルウェア、ファイルシステム、開発ツール、オープンソースのなどの知識。つまりパソコンで様々な操作を可能にするプログラムに関する知識。
- ハードウェア:メモリ、プロセッサ、バス、入出力デバイス、入出力装置などコンピューターなどの機械の構成要素に関する知識
- データベース:データベース方式、設計手法、データ操作、トランザクション処理などの知識
- ネットワーク:ネットワーク方式、通信プロトコル、データ通信と制御、ネットワーク管理などの知識
- セキュリティ:情報セキュリティの種類、情報セキュリティ管理方法、情報セキュリティ対策手法、情報セキュリティ技術評価方法などの知識
プログラミング言語
プログラミング言語は職種によって身につけておくべきものが異なるので、職種ごとに紹介します。
- WEBエンジニア:PHP、Java、Rubyなど
- 組み込みエンジニア:C、C++、Javaなど
- バックエンドエンジニア:PHP、Java、Python、Rubyなど
- アプリエンジニア:Swift、Java、Kotlinなど
プログラミング学習方法には主に三つあるので、自分に合ったものを活用してみてください。
出典:IT技術者に必要なスキル
営業のスキル
エンジニアと営業、この二つは縁遠いイメージがあるかもしませんが、副業において営業スキルは非常に重要です。
副業を探す際に、エージェントやクラウドソーシングを活用するといった方法がありますが、自らクライアントを獲得しに行くといった方法もあります。
この際には、自分の持っているスキルや経験が、クライアントの求めているものとどれくらい一致しているのかなどと言うことを明示して、自分を売り込む必要があります。
副業の案件を安定して確保するためにはこういった営業力やマーケティング力が欠かせません。
コミュニケーションスキル
社会人として、ある程度のコミュニケーション能力が求められますが、エンジニアも例外ではありません。
案件を受注し成果物を納品して報酬を得る工程の中で、多くの場合ミーティングやヒアリングがあるので、円滑なコミュニケーションをとる能力は不可欠といえます。
クライアントとの信頼関係が築ければ、次の案件獲得も容易になるでしょう。エンジニアとして培ったコーディングスキルなどの実務面のスキルに加え、営業力を鍛えることも大切です。
スキルアップのポイント
ここまでは、エンジニアの副業で得られるメリットや必要なスキルについて解説しました。
スキルを磨くことは重要ですが、どのようなスキルを磨くかで案件の得やすさやキャリアパスが変わってきます。
ここでは、エンジニアが副業をするためのスキルアップのポイントについて見ていきましょう。
積極的な情報収集
スキルアップといっても、市場のニーズと合致しないスキルを伸ばしても副業案件の獲得にはつながりません。
いま求められているシステムや言語についての最新情報を、積極的に収集しましょう。
Web制作・アプリ開発・レガシーシステムの刷新など、最新のITスタンダードに合わせようとする企業(クライアント)のニーズに応えることが重要です。
どのようなスキルに狙いを定めていくかで、副業におけるIT人材としての市場価値が変わってくることを意識しましょう。
指導者や横のつながり
自力でネットや情報誌から情報収集することも重要ですが、情報感度の高いエンジニアとの関係性から学ぶことも大切です。
勉強会やセミナーに出席したり、本業の職場で同志を見つけたりして、横のつながりを広げていきましょう。
セミナーの主催者やIT企業の経営層とつながりが持てるなら、時代の先まで読んだ発想が得られる可能性もあります。
まとめ
これからエンジニアとして副業を始めるなら、市場のニーズが高いスキルと営業力を磨くことが重要です。
誰でも気付いて簡単に始められることを押さえておくことも大切ですが、今後のキャリア形成につながる案件選びも意識するとよいでしょう。