フリーランスの営業メールとは
フリーランスで仕事をする人が、仕事を獲得するための方法の1つとして、営業メールを見込み客に出すという方法があります。営業メールにはたくさんのメリットもある一方で、顔が見えないため、気をつけなければならないポイントもあります。
ここでは、営業メールのメリットと気をつけるべきポイントをまとめてみます。
面談約束がいらず、直接出向く必要もない
直接企業に出向く場合、まずは電話などでアポイントメントをとって、面談の約束をしますが、メールでの営業をする場合、面談の約束がいらず、直接出向く必要がないことが大きなメリットになります。
フリーランスの場合、本業をやりながら営業もこなすことになり、一人でたくさんのことをする時間の余裕がありません。なので、移動がないメールや電話などで営業し、仕事を獲得している人が多いです。
また、ホームページ作成やデザインなど、パソコンやWEB関係の仕事の場合、営業にメールを使うことで、すぐに自分の作品を見てもらうことができるというメリットもあります。
仕事獲得には信頼関係の構築が重要
メールで営業する場合のデメリットは、顔が見えないことです。そのため、対面に比べると信頼関係を築きにくいということがあります。また、文字情報が中心になるので、書き方に注意しないと、発信者の意図しない方向で情報が伝わってしまうということもあります。
フリーランスが仕事を獲得する上で、スキルや実績も大切ですが、企業がそれ以上に重視するのは、信頼できるフリーランスかどうかです。特に、メール営業は顔が見えない営業スタイルのため、コミュニケーションのとり方は慎重にらならければなりません。
会って直接話すことができないからこそ、送ったメールであなたの全てが判断されると考える必要があります。
営業メールの書き方ポイント
顔が見えない営業メールで仕事を獲得するためには、いくつかのポイントがあります。どんなポイントを踏まえれば、仕事獲得ができるのか、詳しく見ていきましょう。
フリーのメールアドレスは使わない
メールの書き方というと、文章の内容の話が中心にはなりますが、その前に、どんなメールアドレスを使っているかも大切になります。フリーランスの中には、yahooやgoogleなどのフリーメールアドレスを使用している人も多いと思いますが、フリーメールアドレスは、誰でも簡単に取得できてしまうため、企業にも軽く見られてしまいます。
送信元のメールアドレスがフリーメールだと、企業側からは「簡単に取れるフリーのメールアドレスしか持っていないのか。このフリーランスは信用して大丈夫かな」と不安に思われやすくなります。メールで営業するのであれば、フリーメール以外のメールアドレスを1つ取得しておくほうが、信頼感が高まります。
件名はメール内容を端的に表現する
営業先の企業には、日々たくさんのメールが届きます。たくさんのメールの中で、あなたが送ったメールに目を止めてもらい、開封してもらうには、タイトルのつけ方が大切になります。
ただし、目を留めてもらいたいからと言って、変わったタイトルをつける必要はありません。大切なのは、メールの件名を見た時に、何のメールなのかがわかることです。
わかりにくい表現や、挨拶だけの件名は、見てもらえない可能性が高いため、避けたほうが無難です。理想としては、メールの内容を20文字程度で表せる件名がつけられると良いでしょう。
内容はしっかり整理し、伝わりやすい文章で
件名を見て開封してもらえたら、次はメールの本文を見てもらうのですが、メールの本文で大切なことは、伝わりやすい文章になっているかどうかです。
本文が短く、内容が薄いと、あなたの強みや良さが伝わりませんし、長すぎると、読み手も疲れて途中で読むのを辞めてしまったり、何が言いたいのかわからなくなってしまいます。
まずは伝えたい内容、営業したい内容を明確にし、要点を絞ってわかりやすい内容にしましょう。その上で、メール全体の流れを『前文』、『本文』、『結び』の3部構成にすると、流れもわかり、読みやすい文章になります。
営業メールを送る時の注意点
メールを書き上げて、いよいよ送信というところで気をつけたいことが2つあります。1つは『丁寧な言葉遣いになっているか』、2つ目は『一斉送信しない』ということです。
対面しないメール営業ですから、メールの件名から内容までが、あなたの顔になります。言葉遣いが誤っていないか、難しすぎる言葉が並んでいないかなど、できれば自分以外の人にチェックしてもらうと良いでしょう。
丁寧な言葉遣いで相手に敬意を表す
営業メールは、企業側としてみれば、知らない人からいきなりメールが来るわけので、『何だろう?』という感情がわきます。企業が持つ不安な感情を信頼感に変えるためにも、丁寧な言葉遣いには気をつけたいものです。
書き上げたメールは、何度も読み返してみましょう。書いた直後だけでなく、しばらく時間を置いて見直すことで、もっと良い表現が浮かんでくることもあります。文字情報が中心となるメールだからこそ、言葉遣いや言い回しには気をつけたいものです。
また、専門用語の使い方や頻度も、相手があなたの分野にどの程度理解があるかを考え、相手の理解度に合わせた内容で作成しましょう。
複数に一斉送信はNG
営業メールは一度に複数の企業に送ることもあるでしょう。しかし、CCやBCCなどを使った一斉送信は、見る側にすぐわかってしまうので避けた方が良いでしょう。メールの内容に相手の名前を入れたり、相手に合わせた内容を少し入れるなど、仕事獲得に繋がる営業メールには、文面で誠意を伝えることが大切です。
営業メールの例文
それでは、実際に営業メールを出す際には、どのようなことに気をつけると良いのか、例文を通して具体的に見ていきましょう。
前文で与える印象は重要
前文では挨拶文の後、会社名や屋号、仕事内容など、自分が誰であるかを明らかにしましょう。最後に『誰かから紹介を受けた』や、『ホームページを拝見した』など、メールを送った経緯を書くと安心されます。とはいえ、突然のメールは読み手を不安にさせるので、突然のメールをお詫びする一言は入れましょう。
具体的な例文は以下のようになります。
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拝啓 貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。小職は個人事業主としてホームページ作成をしております○○と申します。 突然に不躾とは存じましたが、貴社ホームページを拝見し、是非新規にお取引を頂きたくご連絡申し上げました。
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本文は5W1Hと見やすさを意識
本文で大切なことは、要件を1点に絞り、5W1Hを心がけて書くことです。また、あなたの経験や強みを具体的に伝えることで、企業のニーズとマッチングしやすくなり、仕事獲得の可能性が高まります。
具体的な例文は以下のようになります。
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小職は、主に製造業の採用をメインとしたホームページを手掛けており、これまでの作成件数はに○件、○名が採用に至っております。
企業様の社風や業務内容に合った応募者を募る採用ページ作成の経験が、必ず貴社のお役に立てると存じます。 1〜2名といった少人数の採用でも喜んで対応させて頂く所存ですので、是非、貴社のお取引先としてご検討頂ければと存じます。 お時間を頂戴できれば、いつでもお伺いし、詳しいお話をさせて頂きます。
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結びの言葉も丁寧に
メールの結びは、『よろしくお願いいたします』などの言葉で締めましょう。『何卒』、『今後とも』などの枕ことばがあるとより丁寧になります。また、突然のメールを読んでいただいたことに対し、お礼の一言を伝えると良い人柄を印象づけます。
メールの最後には、企業が連絡を取れるように、住所、電話番号、メールアドレスの3つを必ず入れましょう。具体的な例文は以下のようになります。
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何卒ご検討の程、よろしくお願い申し上げます。末筆になりましたが、突然の無礼をお詫び申し上げますと共に貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。 敬具
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まとめ
フリーランスが営業で仕事獲得をする場合、あなた自身の顔が見えない相手に対してコンタクトを取るという意識が大切です。丁寧な言葉遣いはもちろん、件名や内容はわかりやすいか、言いたいことが伝わっているかを見直し、メールを送りましょう。