フリーランスにも営業職が存在する
営業職では時間や規則に縛られていたり、社内の煩わしいしがらみに悩まされることがよくあります。実際に悩んだことのある営業職の方が多いのではないでしょうか。一方、実は営業職にも会社に属さないフリーランスというものが存在するのです。
フリーランスは会社に属さないので、時間や規則、しがらみによるストレスを、社員に比べて限定的に済ませることができます。企業の営業マンの経験を活かして自分で仕事を組み立て、また家族との時間や自分自身の時間大切にできるフリーランスの営業職が人気を呼ぶのはそのような理由からです。
このようにフリーランスの営業職は、いわば『ひとりの代理店』ですので良い面がたくさんあります。ただし、厳しい自己管理などフリーランスならではのスキルや高い水準の営業能力が求められることも否めません。
人材不足に悩む企業も注目
近年では日本全体で営業人材が不足している言われています。営業部門は売り上げと直結する最前線でもあり、営業人材の不足は深刻な問題をはらんでいます。
このような人材不足を抱える企業が、実力とネットワークを持ったフリーランスと業務委託契約し、自社の製品やサービスの販売代行を託すという流れになっています。
フリーランス営業職の仕事内容
外部に委託するような営業というと、生命保険の営業などをイメージする方も多いのではないでしょうか?今では営業の仕事ジャンルも多岐にわたっており、さまざまなものがあります。顧客に対して何を営業するのか、又は具体的にどんな仕事内容なのか、ここからご紹介します。
扱う商材は有形と無形がある
フリーランス営業職が扱う商材は大きく2種あり、『有形』か『無形』かに分けられます。有形とは形ある商材を扱うもの全てを指し、無形はサービスを主にコンサルタント・金融・広告などさまざまです。
どちらが有利なのかは一概に言えません。必要とされるスキルや専門知識も異なります。
フリーランス営業職として働くメリット
フリーランスとしての営業職のメリットはたくさんあります。
勤務時間を自由に設定できる
勤務時間と営業マンの稼働時間との兼ね合いに悩んだことのある営業マンの方も多いのではないでしょうか。フレックスタイム制を取っている企業は別ですが、企業で決められている就業時間帯と営業の稼働時間帯が異なっていることがあるからです。
営業マンの仕事は取引先の時間帯に左右されます。取引先が夜や土日の商談のほうが都合がよいケースも多いので、営業マンは時間外の営業活動を余儀なくされてしまうのです。
これがフリーランスであれば、相手に合わせてスケジュールを管理できます。夜に商談を入れても次の日は午後からの活動にしたり、土日に取引先を回り平日に休む事が可能なのです。時間の拘束がないので、スケジュールも組みやすいと言えるでしょう。
会社の束縛なく、自分スタイルの営業が可能
会社員であれば、上からの営業方針がもし納得いかなくても従わざるを得ません。しかし、フリーランスなら営業スタイルや方針、戦略においてクライアントの最低限の条件を守れば、あとは自分のやりたいようにできるのです。
逆に言うと指示を受けなければ活動できない人にとっては、フリーランスは向いていないとも言えます。自らが考えて戦略を組み、実際に行動に移せて、なおかつ知識とスキルがある人材こそフリーランスに向いているのです。
働いた分だけ報酬を受け取れる
会社員であれば、営業実績に関わらず給与は保証されています。しかし好成績を挙げた人に、必ずしもそれ相応の見返りはあるのでしょうか?
もちろんボーナス査定などで、多少の考慮はあるでしょう。しかし成果に正比例しているとは、さすがに言い難いのではないでしょうか?
その点フリーランスは、成果がそのまま報酬と結びつきます。もちろん、実績がゼロなら報酬もゼロというリスクも抱えています。しかしながら自分の営業力に自信があり、縛られるのが嫌いな人にはやはりフリーランスの営業職は魅力ある働き方だと言えるでしょう。
フリーランス営業職を成功させる重要スキル
フリーランスの営業職で成果を上げるためには、生半可な実力では通用しません。どのようなスキルが重要か、具合的に見ていきましょう。
商材の価値を知り、わかりやすく伝える力
商材に関する深い知識、そしてその知識を分かりやすく伝えることは極めて重要なことです。
商材に関しての深い知識がとても大切になります。商材のスペックと市場における価値を徹底的に理解すれば、相手に合わせた絶妙にわかりやすい商品説明が可能になるでしょう。
そしてそれらの知識を十分に伝える伝える能力は、フリーランス営業にとって必要不可欠です。フリーランスか否かに関係なく必要な能力ですが、多くの商材を持つ可能性のあるフリーランスの場合は、商材の理解をより早く的確にこなす必要があります。
情報収集のための質問力
営業成果を上げるためには、情報収集が欠かせません。本質的で価値ある情報を得るためには、質問力の高さが必要になります。
営業のためには、商材知識と顧客理解の2つの面で情報を得なければなりません。そのため、商品やサービスの提供者と提供先の顧客との双方に対しての質問力が重要です。
提供者からは売るために寄与する情報を聞き出し、顧客からは需要にマッチさせるための糸口を引き出すのです。質問力が高ければ、深く掘り下げた情報が得られ、低ければ表層的な、それこそネットやパンフレットでわかる程度の情報しか得られません。
信頼関係を築き、人脈を広げる能力
信頼関係や人脈はどのような分野の仕事でも大切なものですが、とりわけフリーランスの営業職にとっては必須の要件です。
フリーランスの営業職は、企業という後ろ盾がない一匹狼といえる立場です。そのため、どれだけ商材が売れるかは、会社に属していたとき以上に、どれだけの人脈があるかに依存するようになります。
行動力と精神力
社員と違いフリーランスである以上、常に自己研鑽を積まなければ仕事が無くなってしまいます。常に向上心を持って、主体的に情報を集める行動力と、案件は絶対に売り切るというやりきる精神力が必須になります。
募集案件の見つけ方
フリーランスの営業はどのように募集されているのでしょうか?案件の見つけ方を紹介しておきます。
フリーランスの向け求人サイト
昨今はフリーランス向けに編集された、さまざまな求人サイトがネット上にあります。具体的な条件面等を比較検討して応募できるので、上手に使って自分の身の丈に合う仕事を探すのに役立てましょう。
クラウドソーシングサイト
同じくネット上のいわゆるマッチングサイトの中で、企業と外注先のフリーランサーを結びつけるタイプのものがあります。人材の需要と供給を引き受けるクラウドソーシングに特化したサイトです。
まとめ
フリーランスの営業職では、商品に対する深い知識と、それをプレゼンテーションするためのコミュニケーション能力が必須です。効率的に情報収集をするための質問力や、相手と信頼関係を築くための誠実さも必要になってくるでしょう。
会社員として営業の仕事をするよりも、高いスキルが求められるのがフリーランスの営業職ですが、その成果の分だけ高い報酬も期待できます。また、営業の仕事内容も多岐にわたっているため、どういった企業の営業が自分に合っているのか十分に見極めた上で仕事に取り組みましょう。