フリーランスのKotlinの案件の特徴
Kotlinは、2011年にJerBrains社から発表されたプログラミング言語です。Java仮想マシン上で使える言語でJavaとの親和性が高いうえに、Javaより使いやすいことから発表直後から期待されていました。
その期待度は、今でもアプリ開発界隈で高まっています。そのわけは、Androidアプリ開発の公式言語として採用されたためです。その後も、JavaScriptやネイティブコードのサポートといった新たな機能が開発され、注目度は鎮まりそうにありません。まずは、フリーランスのKotlinをどんな企業が採用しているか、見ていきましょう。
求人トレンドは上昇傾向
フリーランスのKotlin案件は、求人トレンドとして上昇傾向にあります。2011年に登場し、開発が進められてその価値が現場で認められるようになってきたのです。Kotlinには数多くのメリットがありますが、代表的なのがJavaより簡潔で安全に使えるということです。
JavaScriptやNativeとの対応にも期待できるようになったものの、Javaとの共存はまだまだ利用価値が大きいでしょう。Andoroidアプリの公式言語として発表されて以降、ウェブアプリ開発に分野が拡大している点も注目度が高まっている理由です。KotlinとJavaの両方を使えるフリーランスには未知の分野を切り開く可能性も期待され、求人が増えつつあります。
新しい言語のため、採用しているのは若い企業が多い
Kotlinは比較的新しいプログラミング言語で、大企業で頻繁に使用されるほど成熟していない部分があります。一方で、最新の技術動向に敏感な若手企業や新しい技術をどんどん取り入れていく必要のある企業には積極採用されています。
特に、フリーランスのKotlin案件がよく募集されているのは、スタートアップ企業や新興ベンチャー企業です。世界的に見ればAndroidのシェアは高く、アプリ開発も盛んにおこなわれています。GoogleがKotlinをアプリ開発言語として採用したことも、見逃せません。
iPhoneの最新モデルが価格を上げるほどに、手が届かなくなったユーザーがAndroid機種に乗り換える可能性もあります。Android開発言語であるKotlinは、ますます活躍の場が広がる期待が持たれています。
Kotlinを採用しているサービス
Googleがアプリ開発言語としてKotlinを採用したことも話題になっていますが、他にも大手企業でKotlinを選んだサービスが注目されています。大阪大学で始まったITベンダー企業コンセプト社も、そのうちの一社です。
コンセプト社は、AR(拡張現実感)を基礎とした画像処理技術を実用的にしようと研究しています。既に技術提供している分野にはテレビ・放送のリアルタイム映像合成・データ解析、スポーツ競技での選手やボールのトラッキング、車載カメラの軽量な画像処理技術などがあり、一般にも身近な存在になってきています。
ヤフー、サイバーエージェントなどの成長を続けている企業でも、Kotlinを導入しています。いずれも多くのユーザーを抱える企業ですから、Kotlinを中心とした開発が進めば更なるサービスの向上につながるでしょう。
Kotlinの案件の例
Kotlin案件の求人例は多彩です。例えば、通信業の企業でAPIサーバの移行開発にエンジニアを募集している案件もあります。PHPベースからKotlinベースに移行する案件で、1年程度の長期計画です。Spring Boot+Kotlinでのサーバ開発経験3年以上が求められており、やり甲斐の大きな案件といえるでしょう。
このような大規模な案件に対して、SI企業でスマートフォンアプリ開発の案件が募集されていることもあります。スクールの生徒と教員が使用するユーザー向け画面と管理画面の開発と、アイコンデザインが業務内容です。画面モックを作れるデザイン力が必要で、自由な発想が求められます。たった2つの案件例ですが、Kotlin案件の業務の幅が広がっていることがわかる代表的な例です。
フリーランスのKotlinの案件の単価・相場はどのくらい?
フリーランスのKotlin案件では、業務内容はもちろんですが単価や相場も気になるでしょう。募集されている案件によっても発注方法が異なり、単価に影響してきます。フリーランスのKotlin案件の単価や相場について、見ていきましょう。
大体85万円/月が相場
案件掲載サイトによると、Kotlin案件の平均相場は大体85万円/月となっています。短期間を目途とする案件から1年以上かける長期案件まで様々な案件がありますから、自分が目指す収入ともよく相談して案件を検討するとよいでしょう。相場の収入を得られれば、1年の長期案件で年収は1,000万円超えを目指すこともできます。
フリーランスのKotlinの案件でよくある必須要件と歓迎要件
フリーランスのKotlin案件で重視しておきたいポイントは、必須要件と歓迎要件です。業務内容や業種、報酬に自分が満足できても、求人する側にとって求める要件と適合しなければ意味がありません。必須要件と歓迎要件の意味にも、敏感になる必要があります。フリーランスのKotlin案件で、よくある必須要件と歓迎要件について見ていきましょう。
Android開発経験は必須
Kotlinは、Androidアプリを開発する際に多く用いられている言語です。そのため、Androidの開発経験は必須だと思っておきましょう。ほとんどの場合Androidアプリの開発経験が必須要件として記載されていますが、仮に記載されていなくても未経験での採用は考えられません。
案件の業務内容自体がAndroidアプリの開発であれば、なおさらです。1年~3年以上の経験年数が目安として提示される傾向があります。業務レベルにもよりますが、経験1年以上とあっても1年弱で話がまとまることもあるでしょう。
習得者が少ないためそもそも歓迎条件とされていることが多い
Kotlinは、まだまだ発展途上の面も多い言語です。開発分野も広がりを見せている途上で、習得者に関しては現状多いとは言えません。使いこなせる人が少ない割に将来的な発展が期待されていることから、必須要件の他に歓迎要件の幅が広く設定されているのも特徴です。
できるだけ多くの経験や技能を持っている人が歓迎され、積極的に提案できる人が望まれやすい面もあります。ただ、歓迎要件に複数のスキルや経験を求めてくる求人は珍しくないものの、全要件に長けている必要はありません。
もちろん多くのことができるほど期待されますが、いくつもの歓迎要件がある中の一つを満たしていないからといってあきらめなくてもよいのです。歓迎要件を一切満たしていなくても、必須スキルや経験の高さから採用されることもあります。
スピード感を求められることが多い
Kotlin案件で共通していることに、「スピード感」があります。企業として、あるいはプロジェクトとしてスピード感の重視をアピールしている案件は多めです。案件が募集されている業務内容自体が、ボリュームがあったり納期が迫っているなどの理由で急いでいるということもあるでしょう。
いずれにせよ、Kotlinを導入して開発をおこなうということは、スピードを重視しているのは間違いありません。というのも、Kotlinは効率よくスピーディーに開発できる言語として注目されているからです。
フリーランスのKotlinの案件の受注単価を上げるために必要なこと
フリーランスのKotlin案件の単価は、自分で上げていくことが可能です。そのためには、必須要件のスキルや実務経験を高めることはもちろん、歓迎要件との関連性も重視して実力をアップしていく必要があります。フリーランスのKotlin案件の受注単価を上げるために必要なポイントについて、見ていきましょう。
サーバーサイドに強くなる
Kotlin案件の中でも、サーバ移行の業務は増えています。従来のサーバからKotlinサーバへと移行するにあたって、移行前のサーバの言語スキルを求める案件も少なくありません。フリーランスのKotlin案件受注の可能性を広げるためにも、サーバーサイドに強みを持っておくと有利です。
また、すぐにKotlin案件が見つからなくても、今後の見込みがないというわけではありません。将来的に導入企業が増える見込みは大いにありますから、今のうちにKotlinスキルを磨いておくのも単価を上げるポイントです。
まとめ
既にKotlinと周辺の言語や技術スキルに長けていれば、受注できる案件の範囲は広がるでしょう。しかし、現状のスキルに合わせてKotlin案件を選び、実力をさらに高めていくことも可能です。実績を上げれば、より単価の高い案件にも応募できるようになってきます。コツコツと実績を重ねていくことが、フリーランスのKotlin案件で単価を上げるポイントです。