今後ますます注目されるKotlin
Kotlin はどのように注目されはじめ今後どのようになりそうなのでしょうか。いくつかの例も交えながら、Kotlin が注目されたきっかけや、その将来性について説明します。
googleの公式言語に追加されたKotlin
Kotlinは2011年にロシアのJetBrains社からリリースされた静的型付けのオブジェクト指向プログラミング言語です。JVM上で動く非Java言語であること、コード・文法の簡潔さ、安全性の高さの3つが大きな特徴でしょう。
リリース当初から一定層からの支持を得ていたKotlinでしたが、現在のように非常に注目されるようになったきっかけは2017年のGoogleI/Oです。GoogleはGoogleI/Oにおいて、Kotlinを正式にサポートすることを表明しました。
つまり、JavaやCC+のようなAndroidアプリの開発における第一級の言語であるとGoogle がKotlinをみなしたということです。これが大きなきっかけとなり注目され始めました。
Kotlin のシェアは着実に増加
Kotlin のシェアは着実に増加しつつあります。モバイルデバイス向けのデータベースRealm の発表しているレポートによればKotlinのディベロッパーの割合はGoogleI/O 2017前と比べて約7%から14%と現在2倍程度になっています。
残りの80%以上をJavaのデベロッパーが占めており、それに比べればわずかではあります。しかし、発表されてからこの1年の動きを見るかぎりKotlin が今後ますます注目されるであろうことは明白でしょう。
サーバーサイドの言語としての導入
Javaに代わる新たなサーバーサイドの言語として、Kotlinを導入している企業も現れ始めています。医療ポータルサイト「m3.com」を運営するエムスリーやソーシャル経済メディアを扱うニュースピックスはその一例です。
導入している企業では、もともと既にJavaを採用している、Rubyのような動的型付けのオブジェクト指向言語を使っていたなどの傾向があります。
KotlinはJavaの構文とは互換性がありません。しかし、Javaのコードを相互運用することができます。なので、もともとJavaを使っているプログラマーにも使いやすいでしょう。
また、Kotlin の構文はRubyやほかの動的型付けのオブジェクト指向言語と似ている部分が多いです。これらの特徴や背景からサーバーサイドの言語として、Kotlin を導入する企業も現れはじめてます。
Kotlin の副業の内容や働き方は?
では実際にKotlin を使って副業を始めた場合、仕事内容と働き方はどのようになるのでしょうか。案件の分野、期間、場所などに着目して解説します。
アプリ開発、経験重視の案件
Kotlin を使うほとんどの案件はアプリ開発です。案件の特徴として、必須スキルでAndroidアプリの実務開発経験を2~3年程求められていることがあげられます。Kotlinでの開発経験が歓迎条件となることはあっても必須条件となる案件は少ないです。
これは、そもそもKotlin の言語が新しい言語であり、導入している企業も少なかったことが影響していると思われます。副業でKotlinをはじめる前に、Kotlinに関する技術に加え、少なくともアプリの実務開発を2年は積むべきでしょう。
週3からの長期にわたる案件が一般的
Kotlin の案件の多くは週3からの長期の案件が一般的です。これはアプリ開発が案件のほとんどを占めていることがその一因でしょう。
アプリ開発の場合は開発チームに加わり、アプリの作成を行わなければなりません。それゆえ、チームとして繰り返しPDCAを回すことが求められ、長期間、週3回程度の業務にかかわることになります。
他のプログラミング言語で行われる副業の案件に比べれば、多くの時間を割く必要があるかもしれません。しかし、今後より注目されるであろうKotlin での実務経験はあなたのプログラマーとしての価値を高めるでしょう。
本業との兼ね合いも考え、設計ではなく品質改善のみにかかわるなどして副業による負担を減らし挑戦するのも一つの手段です。
スタートアップやベンチャーでの採用が目立つ
Kotlin の案件を載せている企業の多くはスタートアップやベンチャーです。これはスタートアップやベンチャーの新しいものを取り入れる風潮も影響していると思います。
しかしそれだけではなく、Kotlinがチーム内で言語に対する共通認識をもって進めやすいことも理由でしょう。Kotlinはscalaなどと比べると習得するまでのコストが低くJavaを使っていた企業の場合スムーズに導入を行うことができます。
逆に大規模で、個人間のスキルの差が大きい場合、Kotlinを活用するよりも今利用しているものを生かすべきなのかもしれません。
在宅案件は多め
ほかのアプリ開発に比べてKotlinは在宅の案件が多めです。他のコードのアプリ開発の案件の場合、常駐が一般的ではあります。
これはKotlinの案件を掲載する企業の多くはスタートアップやベンチャーなどが多いこと、そもそも企業が求めるKotlinの実務経験やスキルを持ってる人材が少ないことが影響しているでしょう。
副業でやる際にはどのような働き方ができるのか注目する人も大勢いると思います。Kotlin はその点では融通が利きやすく魅力的です。
副業で得られる報酬は?
では実際に得られる報酬はどの程度なのでしょうか。副業・フリーランス向け求人サイトなどでの情報をもとに解説します。
フリーランスの案件単価は85万円/月が相場
参考までにフリーランスの場合の案件単価の相場をご紹介します。案件掲載サイトによると、Kotlin案件の平均相場は大体85万円/月となっています。短期間を目途とする案件から1年以上かける長期案件まで様々な案件がありますから、自分が目指す収入ともよく相談して案件を検討するとよいでしょう。相場の収入を得られれば、1年の長期案件で年収は1,000万円超えを目指すこともできます。
今後報酬アップを狙うなら
では、Kotlinを使う人が今後報酬アップをねらうのであれば何をすべきなのでしょうか。ここでは2つのポイントに分けて報酬アップの秘訣を紹介します。
アプリ開発だからこそマネジメントスキルを
Kotlin のようなアプリ開発の案件が多い言語ではマネジメントスキルが欠かせません。アプリ開発であれば、チームでやることになるでしょう。
実際、歓迎スキルとしてマネジメント経験があげられている案件も存在します。
3年以上の開発経験があるとベスト
現状、Kotlinの案件はKotlinのスキルがありかつAndroid の開発経験などがあれば、獲得することが可能かもしれません。しかしながら、今後より注目されるようになればなるほど、好条件、高報酬な場合の多いKotlinの案件に申し込む人々は増えます。
その中でより確実にKotlinの案件を獲得するためにもKotlinを使った3年以上の開発経験があると良いでしょう。
まとめ
副業の場合、Kotlin ではどのような案件ができるのか、働き方や報酬について解説しました。Kotlinは今後も需要が拡大することが予想される言語です。ぜひ、Kotlinで副業にチャレンジし、あなた自身に合った生活を実現してください。