プロジェクトマネージャーの副業は可能?
プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体の総責任者の立場であり、指定された期日までに成果物を完成させる役割を担っています。経験豊富な熟練のエンジニアが担当するケースが多く、企業に長年所属しているエンジニア社員がマネージャーとなるイメージを持つ人も多いでしょう。
しかし近年は、副業としてプロジェクトマネージャーの仕事をするエンジニアや、フリーランスのプロジェクトマネージャーも少なくありません。
安定した需要がある
プロジェクトマネージャーは安定した需要が見込める職種で、副業やフリーランスの案件も増えています。
企業が推進するプロジェクトは自社の将来を左右する重要な取り組みである場合が多く、それを統括できるプロジェクトマネージャーの需要はかなり高いのが現状です。
もちろん、社内でプロジェクトマネージャーを養成できる企業もあります。ただ、エンジニア不足に悩んでいたり、そもそも必要なソフトウェアやアプリケーションの開発技術を持っていなかったりする企業では、必要に応じて外部のプロジェクトチームを活用するケースが珍しくありません。
その一環として、副業従事者やフリーランスのプロジェクトマネージャーと契約を結ぶ場合があります。事実、さまざまな開発プロジェクトのマネージャー職は、副業サイトやクラウドソーシングサイトで増えている仕事です。
週2~3日の案件も多い
プロジェクトマネージャーの副業案件には、週2~3日のものも豊富です。本業でエンジニアをしている人が、週末や祝日などに副業でプロジェクトマネージャーを担うケースが増えてきました。
本業でフルタイム勤務をしていても、週2日程度であれば休日に副業としてプロジェクトマネージャーの仕事を請けられる人も多いでしょう。小規模な開発プロジェクトなら、週2~3日のみ稼働する案件が少なくありません。
プロジェクトマネージャーの仕事と副業
プロジェクトマネージャーは、企業が推進する各種プロジェクトの予算管理や進捗管理・人材のアサインなどを行うポストです。プロジェクトマネージャーの仕事と、増えている副業案件の現状について確認しておきましょう。
さまざまな開発プロジェクトを統括
プロジェクトマネージャーはさまざまな開発プロジェクトの責任者として、必要な物や人材・予算を確保し、プロジェクトの発足後は進行管理と問題発生時の対応を行います。
プロジェクトマネージャーの采配によってプロジェクトの成否が決まるため、極めて責任の大きい立場といえるでしょう。
ソフトウェア開発に携わっている人にはなじみのある職種ですが、副業案件が増えている点についてはあまり知らない人も少なくありません。
大規模なプロジェクトの副業案件は多くありませんが、スタートアップ企業が携わる規模のプロジェクト案件には、副業としてプロジェクトを統括するエンジニアも多くいます。
高単価の仕事を狙える
プロジェクトマネージャーは誰にでもできる職種ではなく、長年の経験やスキルからプロジェクトをかじ取りするためのマネジメントスキルまで幅広い技能が求められます。
業界全体で、案件数に対して必要なスキルを兼ね備えたプロジェクトマネージャーが不足している状況です。
エンジニア全体が慢性的な人手不足になっていますが、その中でもプロジェクトマネージャーを担える人材は数がさらに少なく売り手市場になっています。
必要なスキルを持っている人なら、副業やフリーランス向けの案件であっても単価の高い仕事にチャレンジしやすいでしょう。
プロジェクトマネージャーの副業案件例
一くくりにプロジェクトといっても、内容はさまざまです。プロジェクトマネージャーとして副業をしたいなら、どのような案件に携わりたいのかを決めておく必要があります。
プロジェクトマネージャーの副業案件の例も把握しておきましょう。
ソフトウェアの開発案件
ソフトウェアやアプリケーションなど、企業の新サービスの開発を支援するプロジェクトマネージャーの求人は多くあります。開発を担うエンジニアと同時に、プロジェクトの進行管理や開発タスク管理を担うマネージャーを募集しているケースも少なくありません。
副業としてソフトウェア開発に携われる案件は、業務委託契約を結んでプロジェクトに参画する契約が基本です。案件の単価はプロジェクトの種類や規模によって異なり、固定報酬で30万~70万円など幅があります。
応募者から単価の見積を出せる場合も多いので、交渉次第で高い収入を得られるでしょう。
Webサービスの開発・保守
Webサービス開発におけるプロジェクトマネジメントやディレクション、保守の業務を担う人材を募集している企業もあります。
エンジニアとしての採用を前提としている企業だけでなく、プロジェクトマネージャーのみをフルリモートで副業として担当できる仕事も珍しくありません。
Webサービスに携わるプロジェクトマネージャーには、コーディング経験やWebサービスの設計・開発の経験が求められます。もともとWeb系のエンジニアとして活躍していた人ならば、プロジェクトマネージャーとして採用される可能性が高いでしょう。
企業のDXを実現
企業の社内システムのDXを実現・推進するために、プロジェクトマネージャーを募集している企業も存在します。リモートワークで業務遂行が可能な案件も多く、副業やフリーランスとしての参加が可能な案件も珍しくなくなってきました。
業界・業種を問わず今や企業のDXは当たり前になってきており、自社システムやその運用体制をDX化するための人材を求めている企業が急増している状況です。
特にDXプロジェクトのテクノロジーディレクションのポジションを募集している求人案件は、プロジェクトのディレクション経験者であれば高収入を狙える仕事といえます。
プロジェクトマネージャーに必要なスキル
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの成否に関わる高度な仕事です。必要なスキルが足りなければ思うように仕事を請けられません。副業案件やフリーランスの案件を獲得するには、どのような能力が求められるのでしょうか?
プロジェクトの管理スキル
プロジェクトマネージャーには、プロジェクト全体の予算配分や開発環境・人員のスケジュールなど、さまざまな面を勘案するマネジメントスキルが求められます。
副業やフリーランスの案件の場合、すでに全体の予算や人員は決められているケースが多いでしょう。それでもプロジェクトをスムーズに推進するためのチーム編成やスケジューリングなど、かじ取りに必要な決断は自身でしなければいけません。
全体を見渡す視野に加えて開発チームをまとめあげるリーダーシップや、プロジェクト推進に必要な情報を円滑に共有するためのプレゼンスキルも必要です。
コミュニケーションスキル
プロジェクトに参加しているエンジニアとスムーズにコミュニケーションを取るスキルも、プロジェクトマネージャーに欠かせません。特に副業であれば、初めて顔を合わせるエンジニアと仕事をしなければならないケースも多々あります。
初対面の相手に対しても、うまくプロジェクトにコミットしてもらえるように統括者として働きかけなければいけません。経験やバックグラウンドの違う相手にも的確に要望を伝え、納得してもらえるような話し合いができる人材が求められます。
問題解決スキル
プロジェクトを進めていると、必ずといっていいほど何らかの問題やトラブルが発生するものです。
プロジェクトマネージャーは統括者として情報を素早く収集し、当事者の利害関係を調整した上でプロジェクトにとってプラスとなる判断をしなければいけません。
そのため、問題解決スキルはプロジェクトマネージャーに欠かせない技能であり、論理的な思考力や調整力が求められます。周囲とよく話し合った上で、導き出した結論を実行に移せる行動力も必要です。
また、的外れな解決策では、状況をより悪化させてしまう恐れがあります。深い洞察力と分析力・不要なトラブルを未然に防ぐための観察力も、プロジェクトマネージャーに求められるスキルです。
プロジェクトマネージャーの案件獲得方法
プロジェクトマネージャーとして副業案件を獲得するには、どのような方法があるのでしょうか?難易度が高いマネジメント業務を遂行できるよう経験とスキルを伸ばした上で、自分に合った仕事の探し方を見つけましょう。
副業エージェントを利用する
管理者として十分な経験やスキルがあるなら、副業エージェントを活用してプロジェクトマネージャーの案件を探すのがおすすめです。副業エージェントは副業案件を探している人を、即戦力となる人材を探す企業に紹介するサービスです。
希望する案件の種類や稼働できる時間帯や経験・スキルを登録しておけば、プロのエージェントが希望に合った案件を紹介してくれます。自分で仕事を探す手間が省けるだけでなく、契約に必要な手続きも代行してもらえるのがメリットです。
プロジェクトマネージャーの案件は高単価のものが多いので、十分な経験とスキルを有している人なら単価の高い副業案件を獲得できるでしょう。
マッチングサイトやSNSで案件を探す
副業従事者と個別の案件をマッチングするサイト(クラウドソーシング)や、SNSを活用して案件を探す方法もあります。クラウドソーシングは案件数が豊富なのが特徴です。
未経験者でも請けられるものから、豊富な経験を応募の前提としている案件まで幅広く探せます。
ただし、相場に対して単価が安いケースも多いので、事前に納得のいく報酬が得られるか確認しておくことが大事です。SNSで副業従事者やフリーランスを募集している企業もあるので、定期的にTwitterやFacebookなどのSNSもチェックしておきましょう。
SNSと連携することで副業・複業の案件を探しやすくなるOffersでは、プロジェクトマネージャーの案件も数多く扱っています。
基本情報を登録しておけば企業側からオファーを受けられるので、エージェントを介さずクライアントと直接やり取りをしたい人におすすめです。
取引先や知人から紹介してもらう
副業でプロジェクトマネージャーの案件に取り組みたいなら、エンジニアの知人や友人・取引先から案件を紹介してもらう方法もあります。
取引先の場合は、所属企業と競業関係にならないように配慮して本業に支障が出ないように注意が必要です。一方、すでに信頼関係を構築できている相手からの紹介であれば、スムーズに成約に至る可能性が高いでしょう。
知人や友人からの紹介なら、具体的な業務内容や報酬について交渉しやすくなります。責任感を持って業務をこなすことは前提として、稼働時間や働き方もある程度の融通が利くでしょう。
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安定して副業の仕事を得るためのポイント
プロジェクトマネージャーとして副業案件を安定的に獲得するには、自発的な行動が欠かせません。具体的に意識したいポイントを三つ紹介します。
単価の高い案件を厳選する
自分の経験とスキルをフルに生かせる、単価の高い案件を厳選することが安定した収入を得るポイントです。初めて副業に従事する人は、仕事を得たいがために低単価の案件を安請け合いしてしまうケースが少なくありません。
しかし、低単価の案件をいくらこなしても、時間だけが取られて収入はなかなか伸びない場合がほとんどです。請けようとしている案件が相場に見合ったものか、事前に確認しましょう。
ただ、プロジェクトマネージャーとしての経験やスキルが足りないと感じたら、単価は低めでも経験を優先した方がいい場合もあります。自分の市場価値を客観的に把握し、それに見合った働き方を模索しましょう。
リモート可能な案件を選択する
本業とのバランスを取りながら続けることも、副業で安定して収入を得るためにしたい工夫です。できるだけ時間や場所に縛られにくい、リモートで働ける案件を選択しましょう。
プロジェクトマネージャーは業務の性質上、クライアント企業に駐在する案件が多くなります。しかし、本業をこなしながら副業を続けるとなると、プライベートな時間も確保しやすいリモート案件の方がよいでしょう。
どちらも駐在型だと、仕事の時間ばかりになってしまう可能性があります。リモートでプロジェクト管理をするのは難しいと考える人も少なくありませんが、リモート環境でプロジェクトチームをうまく回している人も多数います。
企業に駐在する場合に比べて難易度は高くなるものの、リモートでプロジェクトを運営できるスキルを身に付ければ、高い収入を得ながらプライベートも充実させられるでしょう。
常にスキルアップに取り組む
安定して案件を獲得し続けるには、常にスキルアップしようとする姿勢も重要です。エンジニアの業界は進歩が速く、開発環境も常に変わり続けています。
クライアントに価値を提供し続けるには、プロジェクトマネージャーも自らスキルアップを続けなければなりません。
特にいずれフリーランスとして活動したいと思っているなら、自分の成長につながる案件を厳選して着実に技能を高めていくことが大事です。
エンジニアとしての技能のみならず、プロジェクト管理スキルやコミュニケーションスキルも磨き続けましょう。副業のために始めたスキルアップでも、本業をはじめ将来的なキャリアアップにつながります。
まとめ
プロジェクトマネージャーは副業案件も多く、十分なスキルがあれば週2~3日の稼働でも案件を獲得できます。リモート案件や週2日程度稼働すればよい副業案件は少なくありません。
安定して副業を続けるには、プロジェクトマネージャーに求められるスキルをしっかりと身に付けることが重要です。副業エージェントやマッチングサイトなどを利用しながら、自分の経験やスキルレベルに合った案件を探しましょう。
仕事を厳選しつつ常にスキルアップを心がければ、副業プロジェクトマネージャーとして安定した収入を期待できます。