フロントエンドエンジニアが副業をする中で気にしていること

はじめまして。フロントエンドエンジニアもやっているkgsiです。

「も」と付けているのは、デザイナーやったりアドバイザーの仕事をしたり...マルチに節操なく仕事をしているからです。やっていることの紹介はこの記事職務経歴書を見てもらえればと。仕事の相談もウェルカムです[PR]

今回は「Offers Magazine」の開発を副業でお手伝いしていた縁もあり、筆者が何故フロントエンドエンジニアとして副業しているのか、何が目的で副業しているのかをざっくり紹介したいと思います。

副業をするモチベーション

この記事を読んでいる皆さんは、すでに副業をしている、または前向きに検討していると勝手に想定していますが、具体的な動機や目標は持っていますか?

収入増、スキルアップ、転職への足かがりなどさまざまですが、筆者が特に大きいと感じているモチベーションは次の3つです。

仕事として緊張感をもって勉強、アウトプットできる?

フロントエンドエンジニアに限らず、スピード感が必要な業界では、日々キャッチアップして勉強していくことが重要です。自主的に勉強ができる人は問題ないですが、純粋な学習意欲だけでやる気を持続できない人っていませんか?

副業の中にはポテンシャルを見て、勉強しながらでも良いと契約してくださる会社もあったりします。筆者の場合、自主的に行うよりも人や世の中に必要とされているから、という理由で励んだほうがやる気になるケースが多いので、緊張感を持ちつつ、必要なことを学習しながら制作・開発に励んでいます。

▲ デザインエンジニアとフロントエンドをテーマに登壇した時の写真

自分の市場価値を把握できる

長く同じ会社にいると、自分の市場価値を見失ってしまうことがあります。かくいう筆者も同じ会社に長く在籍していた期間があり、自分の市場価値が分からなくなっていた時期があったり……。

そんな時、同じ業界で副業をすることで、自分のポジションやフロントエンドの知識がどのくらいか、実体験を通して知ることができます。憶測でなく、実際に働くことで自分の市場価値を把握し、改善していくことで年収もスキルも大幅なアップを狙えるようになります。

お金が増える

お金って大事ですよね。ありすぎて困るものではない、というか無いと困ります。お金が増えると生活に余裕ができます。余裕が生まれることでさまざまなチャレンジもできるようになります。

▲ つい最近購入したマイホーム。きっちり〇〇年ローンなので借金王です。誰かお金か仕事ください。

また、お金で合意を取ることで、企業とモチベーションのすり合わせができます。モチベーションが合っていない、例えば「支払いは出来高」「出世払いで!」などの案件は、結果的に良い仕事ができた試しがなく、だいたい悪い結果になります。

お互いの気を引き締める意味でも「お金」による契約が必要なのです。

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副業する上での注意点

良いことづくめのように見える副業ですが、気をつけなければならない点もあります。リターンがあれば当然リスクもありますよね。筆者の経験から、副業をする上で気をつけるべきことを紹介します。

目的を定めて仕事を選ぶ

当然のことですが「副業なら何でもいい」ということはありません。筆者の場合、今の立ち位置を意識して、次に何をしたいのかを考えて仕事を選んでいます。

フロントエンドエンジニアとしてスキルを磨きたいなら、高度で難しい仕事を選べば良いです。昨今だとReact + TypeScript、思い切ってバックエンドまで受け持つBFFな開発をやってみるとか。

しかし、勉強が必要であまり得意でない技術の場合、勉強することを許容してくれる代わりに報酬が安くなり、割に合わないかもしれません。

一方で、お金が欲しければ得意な分野で早く仕事を終わらせられそうな案件が良いでしょう。ただし、その仕事は既に知っていることが多く、キャリアアップや学びにはつながりにくいかもしれません。

引き受ける際は自分のポジション、今後望むキャリア、お財布事情を考えて吟味すると、自分に合った案件を見つけられます。

ワーク・ライフ・バランスを考える

お金をいっぱい貰える案件を引き受けたら、勉強コストが高くて泣きながら夜な夜な作業することになってしまった。案件を数多く引き受けることで時間がなくなり、食事も満足に取れず、妻とすれ違って喧嘩……。

時間配分を見誤ると、このようなことが起きたりしませんか? 筆者は起きました。

基本的に、副業は余剰時間を使って行います。筆者のように暇な時間が耐えられない人にはちょうど良かったりしますが、そんな余剰時間が何よりも大事、と思われる方もいるでしょう。ワークライバランスを考えて、適切に時間を割くことが副業を長続きさせる秘訣です。

失敗・失注した時のことを常に意識する

企業様側の都合が前提としてあると思いますが、時間の工面さえ出来れば副業に参加することは難しくないです。

一方で、契約形態によりますが、仕事を打ち切られやすいというデメリットもあります。当然といえば当然ですよね。クライアント様との信頼がなくなれば、すぐに手を引かれてしまいます。

約束を守ると決めて契約をした以上、連絡が滞る、期限のスケジュールに間に合わない、望むクオリティを達成できないといったことが続けて起きると、評価は当然下がり、そのクライアント様から二度と仕事がもらえなくなってしまうこともあります。

正社員で掛け持ちで副業する人は特にそうですが、心持ちとして「自分は起業したての社長である」「フリーランスのフロントエンドエンジニアとして活動している」ぐらいの意識でいると丁度良いかもしれません。

コミュニケーションのコツ

副業する上でコミュニケーションは非常に重要です。筆者としてはここが一番の悩みどころですね。チャット上の文字だけで成立するケースもあれば、オフラインMTGが必須な仕事など、会社によってさまざまです。

取り得るコミュニケーションの方法は、本業の業態や家庭の事情で決まるかと思いますが、筆者の場合は以下の条件で仕事をさせてもらっています。

  • 作業は基本的にオンライン
  • MTGはオンライン会議
  • オフラインミーティングは不定期ならOK(定期はまだ難しい)
  • 平日昼間はSlack、メール連絡は可
  • 作業は平日夜と土日

この前提条件があった上で、コミュニケーションを取る場合、以下の2つに気をつけています。

1.連絡を待つだけでなく、こちらから連絡・相談・報告する

よく分からないと思ったことは積極的に質問し、スケジュールが遅れそうであれば自分から情報共有をする。社会人に当たり前のように求められることが、オンライン上ではより強く求められます。

こちらが不安に思っていることは先方も同じように思っているかもしれない、ということを考えて、状況が不確定な場合は特にオープンに情報共有していくことを意識しています。

2.感情的なやり取り、グレーな質問はビデオ会議 or オフラインで

オンラインでのやり取りの場合、相手の顔色を窺う術がありません。

テキストベースのやりとりは事実や状況を伝えるのには最適ですが、感情を込めたりグレーな議題を伝えるには適切ではありません。そんなときは電話やテレビ会議をしてしまうほうが効率がよいです。よりややこしい状況であれば、直接会う機会をセッティングするようにしています。

感情が伝わりにくいツールのコミュニケーションの場合、お互いの思い違いだった、ということがザラにあります。相手の立場になって考えられることが必要です。同じチームの一員ぐらいの意識があるとやりやすいです。

テレビ会議、リモートで役立つコミュニケーションツール達

副業と本業のタイムマネジメント

正社員で勤めている人は、本業があってこその副業です。マネジメントができないなら副業をやるべきではありません!

……と別にやましいことはないのですが、タテマエを述べた上で実態を紹介します。

副業の作業時間

筆者の場合、ちょっとした作業や連絡はお昼休みや休憩時間に、ガッツリとした作業は夕飯後、または土日の朝から作業することが多いです。

副業始める前、土日を定期的に副業時間に当てられるのかという不安がありましたが、少し早く起きることでより多く活動できるし、お金ももらえるということでモチベーションがアップしたので、今では無理なく作業できています。

オンラインMTGの場合

定期的なオンラインMTGがある場合は、コワーキングカフェや所属企業オフィス内にある集中スペースでMTGし、まれにオフラインMTGがある場合は、フレックス制度を活用して、就業時間をずらして参加していします。

▲ リモートで使おうと思ったiPadProとマウス。しかし、Macbookがあれば不要という結論になり、最近はただのKindle専用機です。

仕事マッチング率をあげるための工夫

最近はありがたいことに、前提の条件を提示していても一緒に仕事をしたいと言ってくれる方が増えてきています。一方でやり取りをしていく中でスキルや期待値がマッチせず、失注するケースもありします。どうやってもなかなか防げないものですが、筆者が取り組んでいる、失注、ミスマッチをできるだけ減らす工夫を紹介します。

ポートフォリオや職務経歴書をアップデートする

ポートフォリオは常にアップデートしています。

細かい説明文書はもちろん、完成度が高く実績として残したい画面であればキャプチャを残しておき、ポートフォリオに掲載しています。職務経歴書はエンジニアに近い採用担当者に見てもらうことを意識し、Githubに公開しています(公開できる範囲で)。

なお筆者の場合、最近ではFigmaのスライド機能を使って非公開URLを作り、ビジュアルのポートフォリオを提出しています。デザインツールとしてのFigmaの認知度は高いですが、ポートフォリオや資料として見せる機能も充実しています。デザインの知見がある方は是非使ってみてください。

参考:Figma: the collaborative interface design tool. | Figma

▲ ポートフォリオツールとして使用しているFigma

苦手なこと、やりたくないことを書く

筆者は職務経歴書やプロフィール欄に、あえてできないことや、苦手なことを書いています。

例えば、筆者はサーバーサイドの実装は得意ではありませんし、ハイブリッドアプリは作れますがネイティブアプリについては経験値がありません。

▲ GitHubで公開している職務経歴書の一部

それって勉強したくないと思われない? という意見もあるかしれません。

しかし、今持っているスキルを背伸びせずに書いたほうがマッチングしやすいと考えています。

極端な例ですが、「Reactもできるのだから、ネイティブアプリも書けるでしょ?」みたいなことを聞かれたら困惑しませんか?

エンジニア経験がある採用担当が見たらこのようなミスマッチは少ないですが、採用担当者にエンジニア経験がない場合、きっと〇〇ができるなら〇〇もできるだろう、という期待をもって声がけしてくるのではないでしょうか。

また、やりたくない仕事、例えば単純なルーチン作業だけを望まれたら断りたいので、セーフティとしてやりたくない仕事欄も用意しています。

企業がジョブディスクリプションをきちんと書く必要があるのは、求職者とのミスマッチを減らすためですが、仕事を受ける側もできること・できないこと、やりたいこと、やりたくないことをきっちりと書くことで、初期のすり合わせコストを軽減できるのではないでしょうか。

お金周り実際どうなの?

最後にみんな大好きお金の話をしておきましょう。ここだけの話なんですが、お金は働けば働くほど入ってきます。

貯金が増えた

年収が単純に増えるので余剰資金が生まれます、これをそのまま貯金するか、投資信託に回すか、馬券にするのかはあなた次第ですが、多くの場合は貯蓄が増えます。

著者の場合、始める前と始めた後で比較すると、貯蓄額が倍になりました。

趣味に使える資金が増えた

著者は旅行が大好きで、スキあらば海外旅行にでかけます。しかし、海外旅行に一度行くと軽く10万は吹っ飛ぶので慎重になっていたのですが、余剰資金があると怯まず行けるようになります。旅先でタクシーも躊躇なく使えるようになります。

▲ スペインのサグラダ・ファミリア

▲ ネパールの寺院から見る風景

食事が少しリッチになった

100円のおにぎりを200円のおにぎりにクラスチェンジさせても余裕になります。サイゼリヤのミラノ風ドリアをロイヤルホストのコスモドリアにアップすることも造作もないです。一方で体脂肪も一緒に増える可能性がありますのでご注意を。

ガジェットや書籍がより前向きに買えるようになった

これはかなりモチベーションにつながります。ガジェットや書籍はエンジニアのモチベーションと勉強手法に直結するので、金額をあまり意識せず買えるようになったのはとても良いポイントです。

例えば、Amazon Echoを大量に買って、スマート家電リモコンとIFTTTと連携させて、最強のスマート家電ハウスを作ったり、作業デスクを電動昇降デスクにしてみたり...お金があるとやりたいことができるようになります。

最近は、よりスピーディに生活したいと思い、キックボードに興味があります。試しに買ってみて、速度ある生活を目指したいです。

まとめ

ざっと副業について書いてみました。副業の需要はエンジニア不足の世の中において、ますます増えていくことかと思います。フロントエンドエンジニアとしての価値を最大限発揮するため、よりスキルを磨くため、昨日よりも高いご飯を食べれるようになるため、日々頑張っていきたい所存です。

皆様も是非副業にチャレンジしてみてください。それではまた。


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