面接の大まかな流れ
フリーランスとして企業の担当者と面接をする場合、通常は自分と企業の担当者1人の面接形態がもっとも一般的なパターンです。職種によっては、契約しているエージェント担当者が一緒の場合や、企業側では人事担当者と直属の責任者の2人になる場合もあります。
参加する人の立場や人数によって、少し面接内容は変わることもありますが、大体の流れは以下のようになります。
挨拶後、先方から会社の説明を受ける
まずお互いに名前を名乗って、『名刺交換』から始まります。名刺交換は、慣れないとうまく行きませんので、スムースに名刺が渡せるように練習しておくと安心です。
ちなみに、フリーで仕事をしていく予定でしたら、名刺を作成することをおすすめします。エージェント経由での面接の場合は、エージェント側で名刺を用意してくれることもあります。
名刺交換後に、企業側から簡単な会社組織の説明があり、担当する業務説明があります。ここでは疑問点があっても、後でまとめて質問するようにし、聞くことに徹しましょう。業務内容の擦り合わせがうまく出来ておらず、話についていかれない場合は、手短に質問をするようにしましょう。
自己紹介と自己アピール
先方の説明が終わると今度は自分のほうが話す順番になります。名前と簡単な自己紹介、自分が先方に貢献できる事柄を話しましょう。自己紹介は短すぎても相手を知るのに足りませんし、長すぎると単なるおしゃべりになりますので簡潔に済ませます。
その後に続く自己アピールについては、自分の力量に自信があり、明るい印象を与えるように心がけます。緊張しすぎて、しどろもどろになりやすい人は、最初に「緊張するたちで上手く話せないかもしれません」と伝えるのも良いでしょう。
質疑応答
質疑応答は、お互いの意向を確認するために大変重要です。企業側からすると「この仕事が本当にできるか」ということを確認したいわけです。そのためにさまざまな質問を投げかけてくるでしょう。
応募時に提出するか、面接に持参する『スキルシート(職務経歴書)』を元に話が進められます。ここでは簡潔に自分の『強み』を伝えられる練習をしておくのがポイントです。また、仕事をしていく上で必要な疑問点をここで『解消』することも必要になります。
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気を付けるべきポイントは?
前述したように、お互いに合意に達するためには受け身ではなく、積極的な姿勢が必要になります。その際に気をつけるべき点を挙げて行きます。
経歴は直近や類似案件を中心に説明
企業側から経歴について聞かれた際には、『直近3つ』程度の案件や今後その企業で行う業務内容に『似ているもの』を中心に話をしてください。
また、経歴のなかで重要なものや、長期間のプロジェクトについて、企業側から質問があることが想定できます。かなり以前のものであっても、しっかりと返答できるように事前におさらいをしておくことが大切です。
気になることは積極的に質問する
大きな疑問点はなかったので質問をせずに仕事を始めた場合、こんなはずではなかったと思わないためにも、気になることは積極的に質問するようにしてください。体制や業務の規模なども実際に聞けるチャンスの場です。
また、ちょっとしたことでも質問することにより、積極的なアピールになったり、コミュニケ―ション能力があると見られます。
見た目の清潔感も重要
フリーランスであってもなくても、仕事をする上での見た目の『清潔感』は大変重要になります。清潔感を出すために大きく左右するものの1つは『髪型』です。ある程度整えておきましょう。
女性の場合はナチュラルなメイク、もしくはメイクができない場合は、眉を整えてカラーのリップクリームだけでもOKです。香りは好みがありますので、きつい匂いのする整髪剤や制汗剤にも気をつけましょう。
仕事をする現場はカジュアル系の私服であっても、面接時は、きちんとした服装がより良い印象を与えます。どんな職種でも『スーツ』で行けば失敗はありません。カジュアルでOKと言われていても、少なくてもジャケットは着用するようにします。シャツはきちんとアイロンをかけてください。
具体的な質問事例
仕事の業務とは、直接関係がないような質問をされることがあります。具体的には下記のような質問です。聞かれる可能性もあるので、答えを準備していきましょう。
友人からの評価について
仕事内容などの話が一息ついたところで、「あなたは友人からどのように見られていいますか」などと聞かれることがあります。これは具体的な回答のほかに、自分を『客観視』出来ているかを判断でしているのです。また、人柄について知り、周囲とうまくやっていける協調性があるかどうかも見られています。
協調性があると言っても、人に飲まれてしまうような弱さはネガティブに取られますので、協調性がありながらリーダーシップがある、必要な時には提言ができるなどの印象を与えられる回答にしましょう。たとえば、一本芯が通っているとか、我慢強いが根は明るいなどと言われるなどです。
これまでの職場の不満点
過去の職場や行ったプロジェクトのなかで、不満や辛かった点は何だったかという質問も典型的です。
マイナス点を話すと、ややもすると文句を言っているように取られてしまいます。その場合はマイナス点と一緒に、それを改善するために行った自分の対応などを一緒に話し、プラスの評価にするように心がけましょう。職場の不満点に関する質問は、職場の課題とあなたの対応策それぞれを明確に伝えることが重要でしょう。
また、辛かったけれど乗り切ったといえば、忍耐力があるようにも取られます。報酬が予想よりも低かったという話題は自信の表れと受け取ってくれることもあります。揚げ足を取られたりすることも考えられますので、あまりネガティブなことは話さないほうが無難でしょう。
エンジニア、SEなどIT業界の面接のコツ
エンジニアやSEがフリーランスとして働く場合は、エージェント経由での面接が多くなるでしょう。
エージェントが同席する場合は話の流れを作ってくれたり、過去にそこから派遣されている場合などは、話がまとまりやすくなります。また、同席なしの場合にも事前に企業の情報をもらえるなど、サポート体制があるので安心できます。
とはいえ、面接に臨むことは変わりません。主に下記のことに留意してください。
エンジニアが面接で聞かれること
面接の流れは前述したような流れと同じですが、技術面の話が多くなると予想されます。それは企業が求めているのは『あなたの技術』だからです。エンジニアの面接では、技術や経験の点でOKか、戦力になるのかを知りたいわけです。
経験してきた開発経験やスキル面、マネジメントの経験、他者との折衝経験などは必ず聞かれると言っていいでしょう。どのあたりが中心の話になるのかは、依頼される業務内容によって異なります。
スキルシートに、必要なことは記述してあるので大丈夫と思うのではなく、それをわかりやすく簡潔に説明することが必要です。先方から聞かれることをイメージして『準備』することが成功への近道になります。
一番はコミュニケーション能力
会社での仕事はチームワークが必要です。それには他者とのコミュニケーション能力が『不可欠』です。それを面接の時間内で伝えるには、面接中のコミュニケ―ションの仕方にあります。
はっきりと話し、相手の目を時々見ながら話します。相づちも大切な要素です。相づちを打っているということは相手の話を理解している、またはしようとしているサインになります。
また、寡黙な人は話す練習をすれば良いのですが、話好きで、しゃべり過ぎの人も注意が必要です。相手の話と自分の話の比率が、相手のほうがやや多めの印象になるように気をつけましょう。
自分のスキルを正確に伝える
エンジニアやSEの面接の場合、スキル面でのマッチが面接の可否を決める要となります。コミュニケーション能力があっても、実際に業務が出来なければ採用されません。
自分の強みを簡潔にわかりやすく話すことを心がけてください。その場合に枝葉からでなく、話の『本質(何々ができるなど)や結論』から話し始めるようにします。大きなくくりから細かな話に流れたほうが、聞いているほうはわかりやすくなります。
話すのが苦手な人は、鏡を見ながら練習して臨みましょう。声に出して練習するだけの効果は発揮できます。
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まとめ
正社員になるための面接ですと、複数回、違う職種の人と面接をしたり、最初はグループ面接で1時間以上要することもあります。フリーランスの面接は1回だけ、もしくは多くても2回で時間的にも30分ほど、長くても1時間はかからないことがほとんどです。
社員面接を受ける時は、聞かれたことを答えるという受け身の立場になりますが、フリーランス面接の場合は、お互いの合意に達する必要があるので、受け身ではいられません。時間内で成功に導くには、はっきりした態度で、簡潔にわかりやすく話すことが重要になります。ある程度のビジネスマナーができているかも大前提になります。