会社員におすすめの副業について。注意点や確定申告の解説

近年、働き方改革に伴い、副業を認める企業もますます増えています。そこで、会社員でも手軽に始められる副業をまとめてみました。収入を少しでも増やしたい人や副業を始めるうえでの注意点、確定申告について、まとめてご紹介します。

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副業の必要性

そもそも、会社員は本業があるにもかかわらず、なぜ副業を始めようとするのでしょうか。その理由には、次の4点が挙げられます。

給料が上がりにくい現状

2007年、リーマンショックを迎える前の年の平均給与は約437万円です。そこから10年経過した2016年の平均給与は約421万円。つまり、この10年間で会社員の給与はほとんど上がっていないということになります。

「頑張って働き続ければ、給与は上がる」という安易な考えを持つことは、あまりおすすめできません。本業の給与アップを目指すことはもちろん大切ですが、大幅な上昇は期待できない世の中になってきているという点は把握しておいた方がいいでしょう。

税金の負担が増える

現在の日本は年々、少子高齢化が進行しています。高齢者が増えれば増えるほど、働き盛りの若者が少なくなるため、年々増えていく税金の負担が大きくなっていく状況にあります。

毎月の給与は変わらない一方で、支出だけが増えていき、次第に家計も苦しくなっていくというのは想像にかたくありません。たとえ、今の収入を維持できたとしても、今まで買えていたものが、増税によってますます買えなくなってしまう恐れも高まってきます。

年金受給額の減少

この状況が続けば、負担だけが上がる一方で、年金の受給額は減ってきていくことが予想されます。実際に厚生労働省が試算した中でも、2014年時点の年金受給額と2050年時点の受給額を比べると、年間で約40万円ほど減っていくと言われているほどです。

また、年金の支給開始年齢についても、65歳以上から70歳以上に引き上げられる可能性もあります。将来の老後の生活資金や自分の親への介護費用など、さらに今より必要になってくるでしょう。

平均寿命の伸び

厚生労働省のデータによると、日本人の平均寿命は男性の場合は80.75歳、女性の場合は86.99歳と、過去最高の平均寿命と言われています。

このように、年々平均寿命も長くなってきているため、年金の支給開始年齢が今よりもっと先延ばしにされたり、支給金額が減額されたりする可能性も出てくるのです。

会社によっては、65歳で定年退職をしてしまうと、その後の生活は年金を頼りに生きていくしかありません。年をとってからでも続けられる副業を今から始めることが対策にもつながるといえます。

副業を選ぶときのポイント

副業を選ぶ上で大切なのは、本業で培ってきた経験や自分の趣味を生かせるかどうかという点です。

自身のスキルが生きるものを

他の人よりも、少し特別な分野に詳しく、本業で経験してきたスキルを生かせるものを選ぶとよいでしょう。というのも、元々自分の好きな趣味や得意なことを副業にすることで、効率的に稼ぐことができます。

また、副業で学んだことを本業に生かすこともでき、自身のスキルアップにもつながるのでおすすめです。副業というだけで、どうしても目先の金額に意識が向いてしまうことが多いですが、金額だけで選んでしまうと、自分の能力を最大限発揮することができず、かえって時間もかかってしまいます。

さらに効率も悪くなってしまうので、注意が必要です。

会社員におすすめの副業

では、実際にどのような副業があるのか見ていきましょう。会社員におすすめの副業とはいえ、持ち合わせているスキルや知識は人それぞれです。自分に合った副業をうまく見極めることも重要となってきます。

クラウドソーシング

クラウドソーシングは、インターネット上で、企業側がもつ案件を不特定多数の人に依頼できるサービスです。

例えば、企業がシステム開発のできる人に依頼したければ、クラウドソーシング上で募集を募ります。そこで、仕事を探している人がその企業の依頼を受注でき、実際に仕事が完了すると、報酬が発生するという流れです。

サービスによって異なりますが、報酬の5~20%のサービス利用料が引かれた金額が振り込まれます。システム開発以外にもライティングやWeb制作、翻訳など得意なスキルを生かせる仕事がたくさんあるので、副業が初めての人にはおすすめです。

アプリ開発、ホームページ制作

本業や趣味でITやWebの知識やスキルがある人には、アプリ開発や企業のホームページ制作がおすすめです。元々、豊富な知識がある人が多いため、平日の夜や土日の休日を使って、副業をすることができます。

得られるものは、収入だけでなくスキル面でもメリットがあります。特に本業では知りえなかった制作方法や開発手法なども学ぶことができ、自身のスキルアップにもつながるのです。

さらにプログラミングやIT関連の副業は、将来的にも需要が増えていき、ゆくゆくは副業からフリーランスや起業へつなげることもできます。

コンサルティング

「週末コンサル」という言葉をご存知でしょうか。これは、会社員が週末の空いた時間を生かしてコンサルタントとして副業を行うことを言います。

コンサルティングと聞くだけで、難しそうといったイメージをもつ人も多いでしょう。しかし実は、会社員が本業の傍らで始めるのにおすすめの副業でもあるのです。

というのも、コンサルタントと一口に言っても、様々な肩書きをもつ人が活躍しています。誰かの悩みを解決してあげることがコンサルティングなので、自分自身が今まで経験してきたことや知識をそのまま聞きたいと思っている人に話してあげれば良いのです。

実際にビジネスコンサルタントとして活躍中の人たちは、会社員時代に培ってきた経験や専門分野を生かして独立しています。長年会社員を続けている人こそ、今までの経験を生かせる副業なのです。

副業と確定申告について

副業を始めるにあたり、注意すべき点もしっかり押さえておきましょう。それは会社員であっても、確定申告が必要になってくるということです。特に「会社員なら確定申告をする必要はない」と思っている人も多いので、頭の片隅にきちんと知識を入れておきましょう。

確定申告とは

副業で得た収入分の税金をきちんと税務署へ納める必要があります。たとえ、会社員だからと言って、副業で稼いだ収入を無申告のままで放置していると、後から自分の首をしめることになってしまうでしょう。

というのも、税務署は金融機関情報を確認することができるとされています。またマイナンバー制度の導入などにより、個人と金融資産情報が適切に紐付けられる仕組みの整備が進んでおり、納税義務は逃れることができません。義務を怠った場合、追徴などのペナルティが課せられることもありますから、副業で稼いだ分は確定申告を忘れずに行うようにしましょう。

確定申告が必要なパターン2例

副業を始めるうえで、確定申告が必要となってくるのは以下にあてはまる人です。

  • 副業をアルバイトとして行い、きちんと給与を受け取っている人
  • アルバイト以外に副業としての所得が年間で20万円を超えている人

実際の売上から必要な経費を差し引き、残りの利益が20万円以下になる人は原則として確定申告の必要はありません。あくまで、年間の所得合計額が20万円を超えたら必ず、会社員でも確定申告が必要になるのです。ただし、経費などが適切なものかどうか自己判断は禁物です。不明な点があれば管轄の税務署に相談するようにしましょう。

まとめ

副業を始めることで、収入以外にもスキル面の部分で得られるものはたくさんあります。しかし、副業として稼いだ分は、きちんと税金を納めることも忘れてはいけません。

後々、税務署からペナルティを受けることのないよう、注意しましょう。自分に合った副業を見つけて、給与アップもスキルアップも叶えてみてはいかがでしょうか。

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