【2024年7月最新】GraphQLとは?わかりやすく解説!ApolloやHasura、RESTとの違いも徹底紹介

こんにちは。エンジニア、PM、デザイナーの副業・転職採用サービス「Offers(オファーズ)」のOffers Magazine編集部です。近年、Webアプリケーション開発の世界で注目を集めているGraphQLについて、詳しく解説します。GraphQLの基本的な概念から、実際の使い方、他の技術との連携まで幅広くカバーしていきます。2024年の最新情報を交えながら、エンジニアの皆さまにとって有益な情報をお届けします。

GraphQLとは?

GraphQLは、APIのためのクエリ言語であり、既存のデータに対するクエリを実行するためのランタイムです。2012年にFacebookによって開発され、2015年にオープンソース化されました。従来のREST APIとは異なるアプローチを取り、クライアントが必要なデータを柔軟に指定できる点が特徴です。GraphQLの登場により、APIの設計や利用方法に大きな変革がもたらされました。

概要と基本的な特徴

GraphQLは、クライアントがサーバーから必要なデータを正確に取得できるように設計された強力なクエリ言語です。従来のREST APIでは、エンドポイントごとに固定のデータ構造が返されていましたが、GraphQLではクライアントが必要なデータの構造を指定できます。これにより、オーバーフェッチングやアンダーフェッチングの問題を解決し、効率的なデータ取得が可能となります。

GraphQLの主な特徴として、以下の点が挙げられます:

  • クライアント主導のデータ取得
  • 強力な型システム
  • 単一エンドポイント
  • 階層的なデータ構造
  • リアルタイムデータ更新(サブスクリプション)

これらの特徴により、GraphQLは柔軟で効率的なAPI開発を可能にします。2024年現在、GraphQLの採用率は着実に増加しており、多くの企業がその恩恵を受けています。

REST APIとの違い

GraphQLとREST APIの主な違いは、データの取得方法にあります。REST APIでは、各リソースに対して固定のエンドポイントが用意されており、クライアントはそれらを組み合わせて必要なデータを取得します。一方、GraphQLでは単一のエンドポイントを通じて、クライアントが必要なデータ構造を指定してリクエストを行います。

項目 GraphQL REST API
エンドポイント 単一 複数
データ取得 クライアント指定 サーバー固定
オーバーフェッチング 回避可能 発生しやすい
バージョニング 不要 必要

GraphQLの柔軟性は、特に複雑なデータ構造や頻繁に変更が必要なプロジェクトで威力を発揮します。ただし、RESTにも簡潔さや広範なツールサポートなどの利点があり、プロジェクトの要件に応じて適切な選択が求められます。

GraphQLの利点と欠点

グラフィックデザイナーの需要

GraphQLの採用を検討する際は、その利点と欠点を十分に理解することが重要です。2024年の開発環境において、GraphQLがもたらす可能性と課題を詳しく見ていきましょう。

利点

GraphQLの主な利点は、データ取得の効率性と柔軟性です。クライアントが必要なデータを正確に指定できるため、不要なデータの転送を避けられます。また、単一のリクエストで複数のリソースを取得できるため、ネットワーク負荷の軽減にもつながります。

  • オーバーフェッチングとアンダーフェッチングの回避
  • 強力な型システムによる開発効率の向上
  • バージョニングの簡素化
  • フロントエンドとバックエンドの開発の分離
  • リアルタイムデータ更新のサポート

2024年のデータによると、GraphQLを採用した企業の約80%が開発効率の向上を実感しているそうです。特に、モバイルアプリケーションの開発において、GraphQLの利点が顕著に表れています。

欠点

一方で、GraphQLには課題もあります。導入初期のラーニングカーブや、複雑なクエリによるパフォーマンスへの影響などが挙げられます。また、キャッシュ戦略の設計が難しいケースもあります。

  • 学習コストの増加
  • 複雑なクエリ処理によるサーバー負荷
  • ファイルアップロードの標準的な方法の欠如
  • セキュリティ設計の複雑さ
  • 既存のRESTfulシステムからの移行コスト

これらの課題に対しては、適切な設計とツールの選択により対応が可能です。例えば、Apollo ServerやHasuraなどのGraphQLサーバーフレームワークを活用することで、多くの問題を解決できます。

GraphQLの主要なコンポーネント

GraphQLの理解を深めるためには、その主要なコンポーネントを把握することが重要です。各コンポーネントの役割と相互関係を知ることで、GraphQLの全体像が明確になります。2024年現在、これらのコンポーネントはさらに進化し、より洗練されたものとなっています。

スキーマ

スキーマは、GraphQLシステムの中心的な要素です。APIで利用可能なデータ型と操作を定義します。スキーマ定義言語(SDL)を使用して記述され、クライアントとサーバー間の契約のような役割を果たします。

type Query {

user(id: ID!): User

posts: [Post]

}

type User {

id: ID!

name: String

email: String

posts: [Post]

}

type Post {

id: ID!

title: String

content: String

author: User

}

このようなスキーマ定義により、APIの構造が明確になり、開発者間のコミュニケーションが容易になります。

クエリ

クエリは、クライアントがデータを要求する際に使用する操作です。RESTのGETリクエストに相当しますが、より柔軟にデータを指定できます。

query {

user(id: "123") {

name

email

posts {

title

}

}

}

このクエリ例では、特定のユーザーの名前、メールアドレス、および投稿のタイトルを一度に取得しています。

ミューテーション

ミューテーションは、データの変更操作を行うためのコンポーネントです。RESTのPOST、PUT、DELETEリクエストに相当します。

mutation {

createPost(title: "GraphQLの魅力", content: "GraphQLは素晴らしい技術です。") {

id

title

}

}

このミューテーション例では、新しい投稿を作成し、作成された投稿のIDとタイトルを返しています。

リゾルバー

リゾルバーは、クエリやミューテーションで要求されたデータを実際に取得または変更するための関数です。スキーマの各フィールドに対応するリゾルバーが定義されます。

const resolvers = {

Query: {

user: (parent, args, context, info) => {

return Users.findById(args.id);

},

},

User: {

posts: (parent, args, context, info) => {

return Posts.findByAuthorId(parent.id);

},

},

};

このリゾルバー例では、ユーザーの取得と、そのユーザーの投稿の取得を行っています。

サブスクリプション

サブスクリプションは、リアルタイムデータ更新を可能にするGraphQLの機能です。WebSocketなどを利用して、サーバーからクライアントへのプッシュ通知を実現します。

subscription {

newPost {

id

title

author {

name

}

}

}

このサブスクリプション例では、新しい投稿が作成されるたびに、その情報をリアルタイムで受け取ることができます。

GraphQLの具体的な使い方

今後のスキルアップと自己研鑽

GraphQLの基本的な概念を理解したところで、実際の使い方について詳しく見ていきましょう。2024年現在、GraphQLの利用方法はさらに洗練され、多くのツールやライブラリが開発されています。ここでは、基本的なクエリ、ミューテーション、サブスクリプションの実装例を紹介します。

基本的なクエリ例

GraphQLのクエリは、クライアントが必要なデータを正確に指定できる強力な機能です。以下に、ユーザー情報と投稿を取得する基本的なクエリ例を示します。

query GetUserWithPosts {

user(id: "123") {

name

email

posts {

id

title

content

createdAt

}

}

}

このクエリでは、ID "123" のユーザーの名前、メールアドレス、および関連する投稿の詳細を一度に取得しています。GraphQLの特徴である階層的なデータ取得が可能になっています。

ミューテーションの実装例

ミューテーションを使用すると、サーバー上のデータを変更できます。新しい投稿を作成するミューテーションの例を見てみましょう。

mutation CreateNewPost {

createPost(input: {

title: "GraphQLの実践的な使い方"

content: "GraphQLを使うと、効率的にデータを取得・更新できます。"

authorId: "123"

}) {

id

title

author {

name

}

}

}

このミューテーションでは、新しい投稿を作成し、作成された投稿のID、タイトル、著者名を返しています。ミューテーションの結果として返されるデータも、クエリと同様に柔軟に指定できます。

サブスクリプションの利用例

サブスクリプションは、リアルタイムデータ更新を実現するGraphQLの強力な機能です。新しい投稿が作成されたときに通知を受け取るサブスクリプションの例を見てみましょう。

subscription NewPostNotification {

newPost {

id

title

author {

name

}

createdAt

}

}

このサブスクリプションを使用すると、新しい投稿が作成されるたびに、その投稿のID、タイトル、著者名、作成日時がリアルタイムでクライアントに送信されます。これにより、ユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させることができます。

2024年現在、多くのGraphQLクライアントライブラリがサブスクリプションをサポートしており、WebSocketを利用した効率的な実装が可能になっています。

GraphQLを導入した企業の事例

GraphQLの実際の活用例を知ることで、その潜在的な価値をより深く理解できます。ここでは、GraphQLを採用した代表的な企業の事例を紹介します。これらの事例は、GraphQLが大規模なアプリケーションにおいても有効であることを示しています。

Facebookにおける採用事例

GraphQLの生みの親であるFacebookは、自社のモバイルアプリケーションで広範囲にGraphQLを活用しています。複雑なデータ構造と頻繁な更新が必要なNewsフィードの実装に、GraphQLが大きく貢献しています。

  • 複数のデータソースからの効率的なデータ取得
  • モバイルアプリのパフォーマンス向上
  • 開発者の生産性向上

Facebookの事例は、GraphQLが大規模なソーシャルメディアプラットフォームにも適していることを示しています。

GitHubにおける採用事例

GitHubは2016年にGraphQL APIを公開し、開発者コミュニティに大きな影響を与えました。GitHubのGraphQL APIは、以下のような利点をもたらしています:

  • APIリクエスト数の削減
  • より柔軟なデータ取得
  • 強力な型システムによる開発効率の向上

GitHubの事例は、GraphQLが開発者向けのAPIプラットフォームにも適していることを示しています。

Netflixにおける採用事例

Netflixは、ユーザーインターフェースの開発にGraphQLを採用しています。特に、以下の点でGraphQLの恩恵を受けています:

  • デバイス間でのデータ要求の最適化
  • パーソナライズされたコンテンツ推薦の効率化
  • マイクロサービスアーキテクチャとの親和性

Netflixの事例は、GraphQLがストリーミングサービスのような複雑なコンテンツ配信システムにも効果的であることを示しています。

楽天における採用事例

日本の大手ECサイトである楽天も、GraphQLを採用しています。楽天のGraphQL導入によるメリットには以下のようなものがあります:

  • 複数のサービス間でのデータ統合の簡易化
  • モバイルアプリのパフォーマンス向上
  • 開発者の生産性向上と迅速な機能開発

楽天の事例は、GraphQLが大規模なEコマースプラットフォームにも適用可能であることを示しています。

これらの事例から、GraphQLが様々な業界や規模の企業で成功裏に採用されていることがわかります。2024年現在、さらに多くの企業がGraphQLを採用し、その効果を実感しています。

GraphQLの導入手順とベストプラクティス

GraphQLの導入を検討する際は、適切な手順とベストプラクティスを理解することが重要です。ここでは、GraphQLを効果的に導入するためのガイドラインを紹介します。

検討すべき前提条件と注意点

GraphQLの導入を検討する前に、以下の点を確認しましょう:

  • 既存のAPIの複雑さと拡張性の課題
  • 開発チームのGraphQLに関する知識と経験
  • プロジェクトの規模と将来的な拡張計画
  • セキュリティ要件とパフォーマンス目標

これらの点を考慮することで、GraphQL導入の適切性を判断できます。

導入手順

GraphQLの導入は段階的に行うことをおすすめします。以下に基本的な手順を示します:

  1. プロジェクト要件の分析とGraphQLの適合性評価
  2. 開発チームへのGraphQL教育と研修
  3. スキーマ設計とAPI構造の決定
  4. GraphQLサーバーの選択と設定(Apollo Server、GraphQL Yoga等)
  5. リゾルバーの実装とデータソースの連携
  6. クライアントサイドの実装(Apollo Client、Relay等)
  7. テストとパフォーマンス最適化
  8. 段階的なプロダクション環境への導入

各ステップで十分な検証を行い、必要に応じて調整を加えながら進めることが重要です。

ベストプラクティス

GraphQLを効果的に利用するためのベストプラクティスをいくつか紹介します:

  • スキーマ設計の慎重な検討:将来の拡張性を考慮したスキーマ設計を行う
  • N+1問題への対策:DataLoaderなどを使用してクエリの効率を向上させる
  • 適切な認証・認可の実装:各フィールドレベルでの権限管理を検討する
  • エラーハンドリングの統一:一貫性のあるエラー形式を定義し、クライアントでの処理を容易にする
  • パフォーマンスモニタリング:Apollo Engine等のツールを使用してクエリパフォーマンスを監視する
  • 段階的な導入:既存のRESTful APIと並行して運用し、徐々に移行を進める

2024年現在、これらのベストプラクティスはさらに進化し、多くの企業で標準的な手法として確立されています。GraphQLの導入に際しては、最新の事例や推奨事項を参考にすることをおすすめします。

GraphQLと他の技術の連携

GraphQLは単独で使用することもできますが、他の技術と組み合わせることでより強力なアプリケーションを構築できます。ここでは、GraphQLと相性の良い技術やフレームワークとの連携方法を紹介します。

Reactとの連携方法

ReactとGraphQLの組み合わせは非常に人気があります。Apollo ClientやRelay Modernを使用することで、効率的にGraphQLをReactアプリケーションに統合できます。

import { useQuery } from '@apollo/client';

import { GET_USER } from './queries';

function UserProfile({ userId }) {

const { loading, error, data } = useQuery(GET_USER, {

variables: { id: userId },

});

if (loading) return <p>Loading...</p>;

if (error) return <p>Error :(</p>;

return (

<div>

<p><strong>{data.user.name}</strong></p>

<p>{data.user.email}</p>

</div>

);

}

この例では、Apollo Clientの`useQuery`フックを使用して、GraphQLクエリの結果をReactコンポーネントで簡単に扱えるようにしています。

Apollo Clientとの連携方法

Apollo Clientは、GraphQLクライアントライブラリの中で最も広く使用されているものの一つです。キャッシュ管理、エラーハンドリング、リアルタイム更新など、多くの機能を提供します。

import { ApolloClient, InMemoryCache, ApolloProvider } from '@apollo/client';


const client = new ApolloClient({

uri: 'https://api.example.com/graphql',

cache: new InMemoryCache()

});

function App() {

return (

{/* アプリケーションコンポーネント */}

);

}

この設定により、アプリケーション全体でApollo Clientを使用できるようになります。

Express.jsとの連携方法

Node.jsのWebアプリケーションフレームワークであるExpress.jsとGraphQLを組み合わせることで、柔軟なバックエンドAPIを構築できます。

const express = require('express');

const { ApolloServer } = require('apollo-server-express');

const { typeDefs, resolvers } = require('./schema');

async function startApolloServer() {

const app = express();

const server = new ApolloServer({ typeDefs, resolvers });

await server.start();

server.applyMiddleware({ app });

app.listen({ port: 4000 }, () =>

console.log(` Server ready at http://localhost:4000${server.graphqlPath}`)

);

}

startApolloServer();

この例では、Apollo ServerをExpress.jsアプリケーションにミドルウェアとして統合しています。

Dockerとの連携方法

GraphQLサーバーをDockerコンテナ化することで、開発環境の統一や本番環境へのデプロイが容易になります。以下は、GraphQLサーバーをDockerで実行するための基本的なDockerfileの例です。

FROM node:14


WORKDIR /usr/src/app

COPY package*.json ./

RUN npm install

COPY . .

EXPOSE 4000

CMD [ "node", "server.js" ]

このDockerfileを使用することで、GraphQLサーバーを簡単にコンテナ化し、異なる環境間で一貫した動作を保証できます。

2024年現在、GraphQLと他の技術の連携はさらに進化し、より統合的なソリューションが提供されています。例えば、Serverless GraphQLやGraphQL Federationなど、新しいアプローチも登場しています。これらの最新技術を積極的に取り入れることで、より効率的で柔軟なシステム開発が可能になります。

まとめ

GraphQLは、現代のAPI開発に革新をもたらす強力なクエリ言語です。その柔軟性と効率性により、多くの企業で採用が進んでいます。主な特徴として、クライアント主導のデータ取得、強力な型システム、単一エンドポイントなどが挙げられます。

GraphQLの導入には、スキーマ設計やリゾルバーの実装など、いくつかの重要なステップがあります。また、ReactやApollo Client、Express.jsなど、他の技術との連携も容易です。

2024年現在、GraphQLはさらに進化し、多くのプロジェクトで標準的な選択肢となっています。適切に活用することで、開発効率の向上とユーザー体験の改善が期待できます。

GraphQLの学習と実践を重ねることで、より効率的で柔軟なアプリケーション開発が可能になるでしょう。今後も進化を続けるGraphQLの動向に注目し、積極的に活用していくことをおすすめします。

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