組織開発の基本知識とセミナーまとめ。特徴やメリットを紹介

組織開発とは何なのかといった基本的な知識やその目的、また『OD Map』などに触れています。また組織開発セミナーについて、参加するメリットや、有料セミナー・無料セミナーそれぞれの特徴を解説し、組織開発について知りたい方へ向けた記事です。

組織開発の基本知識

かつて日本には正社員として企業に採用された後、晩年まで雇用され続ける慣習『終身雇用制度』がありましたが、それはもう昔の話となりつつあります。

現在の就業形態や組織はより多様化しており、かつてと同じように長く勤め上げるスタイルの社会人もいれば、フリーランスや非正規雇用、国籍や性別も多様になっています。

終身雇用の頃には同じチームで長期間働くのが当然でしたが、あらゆることが多様化した現在では、組織の中で価値観が異なり、すれ違いが起こってしまうケースが増えてきました。そんな背景から組織開発が注目を集めているのです。

組織開発の概要

組織開発とは、組織において個人がパフォーマンスを発揮しきれない原因が個人間の関係性にあるとして、関係性の改善を試みることによってパフォーマンスを引き出そうという手法のことです。

似たような言葉に人材開発・人材育成といったビジネス用語がありますが、これらが個人の能力を伸ばすことによって問題を打開を図っているのに対し、組織開発では関係性に原因があると捉えて、個人ではなく組織で問題の解決に挑みます。

英語では『Organization Development』、略してODなどとも呼ばれます。

組織開発の目的

組織開発の目的は組織が効率的に機能するように、組織を健全な状態へすることにあります。

前述のとおり、現代の職場環境では多様な価値観や勤務形態からコミュニケーションに問題を抱えているケースがあり、そのような場合には、個々が優秀であっても業務に影響が出ることが考えられるでしょう。

そこへ専門家や人事担当者が介入したりなど、関係性の改善を図ることによって、組織を健全な状態へ戻すのが組織開発の目的です。また、関係性がよくなることで仕事に対するモチベーションにも影響があります。

組織開発を進めるためのOD Map

『OD Map』とは、組織開発を8のフェーズに分割して考え、その進め方や内容について説いたモデルです。中村和彦氏が『組織開発の特徴とその必要性』という論文の中に記したもので、以下のようなモデルとなります。

  1. エントリーと契約
  2. データ収集
  3. データ分析
  4. フィードバック
  5. アクション計画
  6. アクション実施
  7. 評価
  8. 終結

目的の確認とニーズの把握、役割などについて合意するエントリーと契約から始まり、まずはデータの収集と分析を行い現場へとフィードバックします。

その後、得られたフィードバックを元に改善のためのアクションを実行に移し、目的が達成された場合に組織開発は完了したと言えるでしょう。

組織開発セミナーに参加するメリット

何かについて知りたい時、セミナーに参加するのが有効な手段の一つとして考えられます。ここからはセミナーへ参加することのメリットについて説明していきます。

知識やノウハウが得られる

まず、知見とノウハウの獲得が挙げられます。ネット上に掲載されている記事や、誰かに直接教わることでもこれらの知識は得られますが、セミナーに参加した場合よりまとまった情報が手に入り、また文章では伝え辛いような内容も会場で聞けるケースがあります。

質問等もできるため、独学ではわからなかった部分の解決につながることもあるでしょう。自身のレベルを一歩前進させることが可能です。

モチベーションの向上

独学で勉強していると、自分がどのレベルにいるかわかりませんし人から評価されることもありません。テストがないのに勉強を続けるようなもので、モチベーションの低下につながります。

セミナーを体験したり、同じ悩みを持つ参加者と会話することで影響を受け、モチベーションが向上したり、行動のきっかけとなることが考えられるのです。また新たな知見が得られなかったとしても知識の再確認に繋がります。

人脈ができる

セミナーには、同じように組織開発について知りたい方や、組織開発業界の方などが参加しています。

その場に同じ参加者として加わることで交流を持ち、人脈となることもメリットと言えるでしょう。参加者同士で交流する機会が用意されているケースもあり、セミナーは比較的人脈を作りやすい環境です。

組織開発セミナーの特徴

組織開発セミナーには、他のセミナー同様に有料の場合と無料の場合があります。それぞれのセミナーについて、特徴を記していきます。

無料セミナーの特徴

無料セミナーの最大限のメリットとして、色々な人が集まる可能性があるということです。無料になっている背景には、セミナーを開く側が実績のため開いているケースや、スポンサー付きで業務の一環として行われるケースなどがあり、思わぬ人脈につながることもあります。

また、初心者向けのセミナーも多く、お金もかからないため、セミナーに慣れていない人でも参加しやすいのも特徴です。

一方で、講師や講義のレベルが低い場合もあり、会場の不備や参加者側の質が低いこともあります。時間を無駄にしないためにも、あからじめ調べておくことも重要です。

有料セミナーの特徴

一方、有料セミナーの特徴は、有名な専門家や実績のある方が開催しているケースが多く、無料に比べて内容に期待できることでしょう。

無料でも有料でも、セミナーへ参加するには時間がかかり、同じ時間を使うなら有意義なセミナーへ参加したいところです。

しかし、有料だからといって中身も優良であるとは限りません。関連商品を売る為に行われているセミナーもあります。

その為、有料セミナーへ参加する際には、きちんと中身を吟味し、調査してから挑むことが良いでしょう。

まとめ

組織開発についての基礎的なことから、セミナーについて紹介してきました。こうしたWeb上の記事もありますが、本や講習、記事内で紹介したセミナーも含め、様々な手段で組織開発について学べます。組織開発を考えるきっかけとなれば幸いです。

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