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0か100の採用は過去の話。これからの時代の転職の在り方とは?

株式会社overflow代表取締役
鈴木裕斗(写真左)
株式会社サイバーエージェントでAmebaプラットフォームの管轄責任者、iemo株式会社代表取締役、DeNAキュレーションプラットフォーム広告部長などを歴任した後、2017年6月に株式会社overflowを創業。2018年よりエキサイト株式会社社外取締役を兼任。

フリーランス人事
高橋麻菜美(写真右)
新卒で西武ホールディングス入社。政治家向け法人営業を務め、その後キヤノンソフトウェアに転職し中途採用を担当。その後ウエディング大手ノバレーゼに入社。人材開発部部長として、新卒・中途・子会社等採用全般を統括。約9年勤めた後、リクルートグループのRGFに入社。ゲーム業界チームにて外国人人材の転職支援。翌年マネージャーに昇格。本年より個人事業主。人事、MC、銀座Barでのキャリア相談など、複業パラレルキャリアを実践中。

多くの企業にとって、採用は0か100が当たり前でした。しかし、働き方改革によって副業の解禁が徐々に広がっている今こそ、旧来の手法に囚われない、もっと柔軟な採用に取り組んでもいいのではないでしょうか。

そこで本企画では、経営者や人事担当者との対話を通じて、これからの時代における複業や採用の在り方について模索していきます。第1回目は、ウェディング業界や人材業界で人事責任者を担当していきた経歴を持つ高橋麻菜美さんに話を伺いました。

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優秀な人ほど“複業”した方が社会にとって良い

株式会社overflow CEO 鈴木裕斗(以下、鈴木):高橋さん自身、複業されているんですよね。

フリーランス人事 高橋麻菜美(以下、高橋氏):はい。人事を担当しつつ、講師をしたり、イベントのMCを務めたり。

鈴木:それによって得られたことはありますか?

高橋氏:「第3の場所を作る」という言葉がありますが、家庭と本業以外の場所があることで、自分と違う意見を聞く機会が増えたほか、自分が当たり前にやっていることが強みだということに気付くこともできました。その結果、1社で働いていた時よりも効率的に働けている実感があります。

鈴木:Googleが業務時間の20%を好きなことに使っていいという“20%ルール”を導入しているじゃないですか。それと同じように2社、3社と跨いで働くことで、全体的なキャパが120%くらいになる気がしています。

高橋氏:そう思います。最近は大企業でも副業を解禁する動きが出てきていますよね。それが当たり前になっていくのかもしれないなって感じています。

鈴木:それは間違いないと思います。これから先、労働力は間違いなく足りなくなっていくし、ある程度スキルや経験を積んだ人がその知恵を1社だけでなく数社に提供した方が、社会にとっても良いと思うんです。その方が経済が回っていくし、業界も盛り上がっていくはず。

高橋氏:それは実感としても理解できます。私自身、過去にウェディング業界で人事を勤めていたのですが、優秀な男性を採用するのがすごく難しかったんです。そもそもウェディング事業に興味がある男性が少ないですし、賃金の水準も決して高いとは言えない。しかも、湯水のように広告費をかけてもなかなか採用に結びつかない。だから当時は週1、2日程度手伝ってくれる優秀な方に協力してもらって、知識をお借りしていました。

鈴木:優秀な人がいろんなプロジェクトに関わって、上流の設計やアドバイザーに入るだけでも、関わる会社の生産性は上がりますよね。ブレーンになれる方ほど、そうした時間の使い方をしてくれた方が社会にとって良いと僕も思います。

新卒・中途という既存の枠の外で採用していく

高橋氏:当時はその応用で、インターンの施策もやっていたんですよ。大学1年生を対象に時給1200円でインターンの募集をかけたんです。その時は早稲田大学1年生の男の子が来てくれたんですけど、2年間一緒に働いてくれました。

新入社員の平均勤続年数が3年位だと考えると、優秀な学生に2年間インターンをしてもらえることは非常にありがたいことです。しかも、退職後に周りの優秀な人材を紹介してくれて、時給以上の価値がありました。必ずしも正社員雇用に囚われなくて良い、と思いましたね。

鈴木:多くの企業は新卒市場・中途市場という枠の中で戦おうとしますが、その外側で人間関係を作った方が採用に繋がったりするんですよね。実際、うちの会社で働いている7人のエンジニアは、全員副業から関係性が始まってるんですよ。最初は週1、2日から始めて、3ヶ月後には週5日になって、最終的にフルコミットしてくれて。それを私たちは「複業転職」と呼んでいます。

高橋氏:なぜそういった採用の形を取ることにしたんですか?

鈴木:うちに欲しい人物像は、好奇心ドリブンで、やりたいことがハッキリしている起業家気質の人たちなんです。彼らが重視するのは、報酬でも、福利厚生でも、人でもなく、自分はこの事業のどこのプロセスに加われて、なんの課題を解決できるのか、なんです。ただ、そうした価値観を深いところまで見極めるのは難しいので、1ヶ月くらい一緒に働いて判断した方がうまくいくと考えています。

高橋氏:確かに「この人めっちゃくちゃいいな!」と思って採用しても、働いてみたらイメージと違うことってありますよね。人が説明できる容量にはどうしても限度があるし、目に見えないものは可視化できないので、だったら一緒に働いて判断した方が確かにいいですね。

鈴木:転職する人たちも、会社の全てを知った上で入社できるから、安心できると思うんですよ。

どんなハッシュタグを獲得するかが大事

高橋氏:ただ一方で、複業の難しさも感じていて。

鈴木:どうしてですか?

高橋氏:複業には「自分のハッシュタグを増やすこと」が大切だと思っているんですね。例えば、私は過去の経験を通じて「#人事」と「#エージェント」というハッシュタグを手に入れて、それに紐づいた仕事を依頼されることが多くなっているのですが、それが学生さんや社会人1年目の方だと外向けのハッシュタグを作るのって正直難しい気がするんです。だから、これからの時代は、“どんなハッシュタグ(スキル)を身に付けられるのか”を考えて働くことが重要だと思います。

鈴木:確かにそうですね。

高橋氏:また、外部のサポートもある程度必要だと思っていて。というのも、せっかくスキルを身に付けたとしても、それを同業他社で活かすことはなかなかできないですよね。かといって、違う業界では自分のスキルと経験がどう仕事に活きるのかがわからない。ただ副業を解禁するだけでなく、現状の能力が何に役に立つのか、話を聞いてレジュメに整理する「複業コンサルタント」のような存在が必要だな、と思います。

鈴木:かなり共感しますね。うちには創業時からコンテンツマーケティングチームがあるのですが、例えばSEOは決まったアルゴリズムで動いているので、一般的なライターさんだけを採用してもなかなか事業は伸びないんです。そこで、記事を作る仕事を「情報設計」と「表現」の2つに分けて、それぞれ別々のスキルセットを持つ人にお願いすることにしました。そこで予想外だったのが、情報設計を担う部分で活躍するのが事務職の経験者で。情報を集め、綺麗にまとめる力が高いので、適任の業務だったんです。

高橋氏:なるほど!

鈴木:ただ、彼女たちは事務職のスキルがライティングに活きるなんて、自分では分からなかったと思うんです。だからこそ、企業側が気づいてあげることが大切なんだなと。

高橋氏:確かに、そうですね。

鈴木:事務職経験者の人口は多いですし、業務内容的にリモートワークでも対応できるので、地方に住んでいても対応できます。そうすると、採用候補のパイが一気に増えるわけです。

高橋氏:そうやって企業側がスキルの活かし方を見つけることができれば、複業の可能性は大きく広がりますよね。

鈴木:はい。それが当たり前になれば、転職の考え方も変わっていくだろうし、そうなって欲しいと思っています。

執筆:水玉 綾
編集:村上広大
撮影:北村 渉

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