リモートワークで新卒採用するには?
リモートワークで新卒採用するにはどうすればいいのでしょうか? 通常の採用とは異なることが多く、適切な準備をしなければ応募者とミスマッチをしてしまう恐れがあります。そこで一つ一つの流れを詳しく見ていきましょう。
リモート環境を整える
リモートワーク環境を構築するには主に以下の4つの方法があります。
方法 | 説明 |
リモートデスクトップ | コンピューター同士をネットワークで接続して遠隔で操作することができる |
シンクライアント | オフィスのサーバーの中に、複数のデスクトップ環境を仮想的に構築し、それぞれのパソコンやタブレット端末からサーバーにログインする |
クラウドアプリケーション | オフィスや自宅からクラウド上のアプリケーションにアクセスして、同じように業務を行う |
会社のPCを持ち帰る | オフィスで用いている端末を自宅といったオフィス外で使う |
以上のリモート環境の構築には様々な方法があり、それぞれメリットとデメリットがあるため、会社に合ったものを選択することが重要です。また、テレワーク環境構築サービスを提供している企業もあるため、それらを利用するのも選択肢の一つです。
オンライン説明会を開く
オンライン説明会を開くことは、応募者を集めるのに有効です。オンライン説明会とは、スマホやPCなどを通してどこからでも視聴ができるオンライン上で行われる会社説明会のことです。オンライン説明会を行うメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 母集団の拡大
- コスト削減
就活生の中には地理的な距離を理由に説明会に参加できないという人もいます。そのような人もオンライン上であれば見ることができますし、さらに合間の時間に視聴できるため忙しい体育系の学生や留学生の参加も見込めます。
また、会社説明会を開くとなればブースの準備や片付けに多くの時間を取られコストがかかってしまいます。しかし、オンライン説明会であれば資料をシステム上で共有し、システムURLを提示すれば準備が整うため大幅なコスト削減が見込めます。
オンライン面接を行う
そして最後にオンライン面接を行います。オンライン面接とは、採用方法の一つで、スマホやPCなどを通して学生と面接を行うことです。
オンライン面接では移動の手間がないため地方の学生のエントリーが増え、母集団の拡大につながります。また、会議室の空き状況や面接官のいる場所に左右されないため、面接の日程を柔軟に調整することが可能であることも大きな利点です。
オンライン面接の注意点と必要な施策
オンライン面接には多くの利点があり現在注目を集めていますが、導入するにあたって注意しなければならない点もあります。必要な施策とともにご紹介します。
オンライン面接の注意点
オンライン面接のデメリットとして以下のようなものが挙げられます。
- 相手の表情が読み取りにくい
- ネット環境によって画面や音声が荒れる
近年画質が良くなっているとはいえ、対面に比べれば相手の表情が読み取りにくいのが現状です。そのため、面接において表情の変化などを重視する場合は、最終面接のみ対面にするなどしてオンライン面接を使い分けることも必要です。
また、電波の悪いところで面接を行ってしまうと画面や音声が途切れてしまうことがあります。学生が通信制限になっていたり、wi-fiの弱いところで行っているとこのようなことが起きやすいです。事前に電波の良い場所を確保してもらうよう、注意喚起が求められます。
オンライン面接導入に必要なこと
オンライン面接の導入にあたって事前にやらなければいけないことがあり、以下のようなものが挙げられます。
- ツールやアプリの設定・操作の確認
- オンライン面接の際のルール・マニュアル作成
- 面接データ管理の徹底
面接官や応募者は新たにアプリやツールをダウンロードすることになり、不慣れな作業を強いられます。設定や操作に手間取ってしまうと面接時間が短くなるといった不都合が生じるため、確認を事前に行う必要があります。
また、相手の様子を読み取りずらいことから、聞き違いや認識のずれが起こりやすいです。そのため、それらが面接結果に影響を与えないように、聞こえなかった場合は聞き直すように応募者に伝えるなどルールを定めなければなりません。
さらに、振り返り用の面接の録画は流出させてしまうと違法となります。使い終えたルームや不要な録画データはすぐに消すなどの管理の徹底が求められます。
新卒採用後にやるべきこと
リモートワークでの新卒採用において重要なのは、採用後の研修です。注意点とやるべき施策をしっかり押さえなければなりません。
リモートでの教育体制を整える
まず最初に取り組まなければいけないことは、教育体制を整えることです。ひとくくりに教育体制といっても職種によって様々です。しかし、共通して必要なことは学習と実践、そしてフィードバックのサイクルを回すことです。
また、研修の単位を1日ではなく90分といった短い時間で区切るのも効果的です。その中で、インプットとアウトプットをバリエーションを持たせて取り組ませることによって社員の集中力とモチベーションを保つことが出来ます。
リモート研修での注意点
リモート研修の注意点は、社員をフォローする仕組みがより重要になることです。対面であれば、研修で多少遅れを取っても周囲の仲間やアシスタントに教えを乞うことができますが、リモートでは一人で取り組むことになるので諦めてしまうのです。
このようなことが起きないために、社員一人一人に対してより配慮する必要があります。講師が受講者の反応をこまめに確認出来る様に、システムを構築しなければなりません。
リモート教育を成功させる施策
リモート研修での注意点を踏まえて、必要となる施策には以下のようなものがあります。
- コンテンツの切り替えを減らす
- 予習復習用の解説動画を配信する
- チャットツールを導入し受講者同士の交流を増やす
先述した通りリモート教育では脱落者が出やすいという問題があります。それを解決するためにコンテンツの切り替えを減らしたり、予習復習用の動画を配信するなどして対応することが求められます。
また、受講者同士で意見交換や相談を気軽にしてもらうためにチャットツールを導入し交流の機会を作ることも効果的です。
まとめ
今回は、リモートワークでの新卒採用について紹介しました。採用に至るまでの流れや面接や研修での注意点と必要な施策を分かっていただけたでしょうか? コロナウイルスの影響もあり今後リモートワークの導入がより進んでいくでしょう。その時代の流れにうまく乗っていけるように注意点をしっかりおさえ、正しい対応を取ることが重要です。