フリーランス販売系の仕事とは
まずは、フリーランス全般について、基礎知識やメリットなどを見て行きましょう。
フリーランスとはどのようなものか?
フリーランスとは、『特定』の企業などの組織に属さずに、個別に『請負契約』を締結・独立した個人事業主のことを呼びます。また、企業などに所属していると労働基準法などの法律により、労働時間や休日、労災補償などの規定がありますが、フリーランスの場合は『自己責任』で行うという違いがあります。
フリーランスとしての職種は、エンジニアなどのIT系、ライターやデザイン系、コンサルタント、クリエイター系、販売系などが代表的なものです。
メリット
フリーランスの大きなメリットは、何といっても自分の技能を活かして、好きな仕事が選べる点です。クライアントとの請負契約制になりますので、自分のスケジュールに合わせて仕事を受注でき、報酬交渉も自ら行います。
高度な技術や他の人が持っていないスキルなどがあると報酬単価を高くすることもでき、自分が好きな分野であれば充実した仕事を楽しみながらできるというメリットも魅力です。
デメリット
フリーランスの立場では、まず自分が営業をし、仕事を取ってこなくてはいけません。そういった仕事のスタイルから、自分を売込む技術やコミュニケーションスキルに長けていないと、うまく行かない事も出てきます。受注できるかどうかが収入に直結するので、会社勤めに比べると不安定になります。
最近ではクラウドソーシングなどが普及し、最初の間口は広くなりましたが、自分を売込むことに関しては同様です。また、仕事に際して、自分の専門以外の事柄に及ぶことも多々あります。組織であれば、部署ごとに担当が決まっており、分担しての作業が可能ですが、フリーランスはすべて自分で行わなくてはいけません。
販売系の仕事の内容
販売系の仕事には、ネットショップを開業したり、既存店舗での商品販売、新規開拓の為の営業などがあります。基本的には人と関わり、コミュニケーションが好きな人に向く仕事です。
販売系の収入額は扱う商品によっても異なりますが、実際の平均年収としては『100~500万円』くらいでしょう。
最近は、インターネットの発達が著しく、ネットショップを開業して物品を販売する場合には、手軽にリスクを抑えて始めることが可能になりました。店舗での物品販売は、企業規模や取扱商品、インセンティブ制の有無により報酬額に違いがでます。
また、営業開拓による販売では、『成果報酬』の場合がほとんどですので、自分のスキルや報酬交渉によって、収入幅が生じる仕事です。
ネットショップを開業する
ネットショップの運営は、自分の製品をインターネット上で販売する商売です。実際に店舗を構えて始める商売に較べ、低コスト・低リスクで始める事ができます。
受注が多くなり、自分で対応するのが困難になってきたら、お客様への対応や発送、商品入力などをクラウドソーシングなどを利用し、外注することも可能です。ネットショップについての運営知識や注意ポイントを見て行きましょう。
低リスクで手軽に始められる
ネットショップを気軽に始める第一歩として、SNSやブログなどで商品を紹介し、個別に対応して販売すると、ほとんど投資費用はかかりません。もう少し本格的に始めるには、有名モールに出店したり、アプリケーション・サービス・プロバイダーという受注管理システムを使い、共用サーバーを使って開業できます。この方法は百貨店などに1つの店として出店するようなイメージです。
このようなシステムには、開業から運営面までの機能が備わっており、自分で独自にネット上に店舗を立ち上げるより、ずっと低コスト・低リスクで始められます。ネットショップは24時間営業・年中無休で営業でき、人件費もかかりません。自分で用意するものはパソコン・デジタルカメラ・プリンタくらいで済みます。
運営のポイントと注意点
既存システムのソフトを利用する場合は、利用規約や決済方法が異なりますので、しっかりと確認することがポイントです。たとえば、登録禁止のアイテムがあったり、製品によっては販売資格が必要なこともあります。決済方法にも注意して、運営していくうえで、無理がない方法を選んでください。
画面作りには、ショップのコンセプトやターゲットを想定してのデザインやコピー作りに心を砕きましょう。開業後は、どのように集客するのかが成功のカギになります。どこにどのように広告を出稿するのかなどを検討し、集客力を高めて行くことが重要なポイントです。
想像できるように手軽に始められる分、参入する店舗も多く、軌道に乗るまでは簡単ではありません。最初は副業として始め、研究を重ねていくことをおすすめします。
ネットで写真を販売する
インターネットを使用して販売をおこなう方法は、ネットショップを運営するほかにも存在します。たとえば、自分で撮影した写真を写真販売サイトに投稿して、販売する方法も1つです。
購入者は、欲しい画像をダウンロードして購入しますので、在庫がなくなることがなく、半永久的に販売することができます。報酬額は、1枚当たりの販売額に対してのパーセンテージで決められており、販売金額に対して『20~50%弱』の報酬が多い傾向です。
日本国内外に多数の販売サイトがありますが、どのサイトも審査が必要で、素人レベルの写真では、なかなか審査通過が困難です。撮影のテクニックを始め、テーマが明確なものや需要が高いジャンルの写真を撮るのもポイントです。撮影の腕に自信のある方におすすめします。
商品やサービスの販売促進をする営業マン
サービスやシステム、専門性の高い製品などを販売する場合、通常は企業の営業職が行いますが、営業を専門にしたフリーランスも多数活躍しています。
フリーランスの営業マンの仕事内容
営業という販売方法は、『受注契約』を取ることです。フリーランスの営業職には、時間拘束がなく、自分で戦略を組み立て動きを考えられる強みがあります。
しかし、フリーランス営業職の報酬は成果報酬であるため、売れないと報酬がゼロになりかねません。高度なコミュニケーション技術が必要なことはもとより、日頃のたゆまぬ情報収集や勉強、人脈づくりなども重要になります。
フリーランス営業マンのメリット
フリーランスでの営業は、扱う商品を『自分』で決定できることが、何といっても魅力です。また、何十年も同じ製品を販売し続けなくても良いのも、人によってモチベーションアップになることもあるでしょう。
営業戦略をオリジナルで考え、成功した時の喜びは大きな自信となり、成果が上がれば上がるほど、収入面は増えていきます。定期的に購入してもらえるような仕組みを作れば、その分の収入を増やすことも可能です。
また、クライアントの数を調整することもでき、自分のスケジュールで仕事ができます。人との出会いから学ぶものがあったり、将来の人脈づくりに役立つことも有意義な点です。
実店舗での商品の販売
それでは最後に、販売というと誰もが想像するような、実店舗での販売についてフリーランスの観点から見て行きます。
販売職のスペシャリスト販売士
販売の仕事を成功させるには、販売のスペシャリストとしての力が求められます。そのための手法は色々ありますが、販売技術の目安として一般社団法人・日本販売士協会が主催する『販売士』という資格制度を持つことがおすすめです。この資格は『流通や小売業界での定番資格』とも言われています。
販売士の資格は、『リテールマーケティング試験』に合格した人が得られる、『級位性』の称号です。豊富な商品知識のほかに、高度な接客技術を武器として的確に商品を提供できるスキルがあると見なされます。
販売のプロとして公式に認可されている、販売士資格を持っていると、契約企業を変える時などに有利に働くでしょう。
マネキンさんとも呼ばれる販売スタッフ
店舗での販売員は、時には『マネキン』と呼ばれることもあります。マネキンとは、もともとは商品宣伝や販促のための販売員を呼んだのが始まりです。独立した販売職の人物と見られ、その店舗の社員には使われません。
マネキンの報酬は、時給や日給制のほか『インセンティブ制』で契約している人もいます。自分の働きが大きな金額につながることは、仕事の醍醐味です。こうした働き方に長けている人々は多く存在し、店で正社員として働くより、接客をメインにして働き、多くの給料を得ることができます。
働き方としてはエージェント登録をしてメーカーや店舗に派遣されるシステムがほとんどです。条件が合えば、1社で長期に働くことも可能ですし、働く企業を替えることもできます。販売力がある人に向いた働き方であると言えるでしょう。
まとめ
人とのコミュニケーションが好きで、買った相手に喜んでもらえるのが、自分の幸せだと感じる人には販売という仕事が向いています。フリーランスという働き方は、スケジュールの工面もしやすく、収入面も経験と工夫により大きく伸ばすことが可能です。今後、フリーランスの販売職を検討している方は、参考になさってくださいね。