副業に資格は必要か?
副業の種類によっては、資格が必要ないものもあります。ただし、副業としてある程度の収入を見込むためには、資格を保持していることが有利に働くのは言うまでもありません。
資格はスキルや能力を客観的に証明するものでもあるので、クライアントへの信用も格段に高まり、仕事獲得につながりやすいと言えます。資格といっても数多くの種類がありますが、どのような目線で選ぶのがいいのでしょうか。
自分に合った資格を取ろう
副業するなら、自分の好きなことや得意分野を活かしたいという人も多いはずです。そういった意味では本業とは全く別のジャンルのもので副業を考えるというのもいいでしょう。本業が天職であるという場合はともかく、本業で多少なりともプレッシャーやストレスを感じているという場合はとくに、同じジャンルの副業では辞めたくなる可能性も高いと言えます。
本業の内容に関わらず、副業でどんなことにチャレンジするかを見極めた上で、そのためにはどんな資格を持っていると有利に働くのかを考えるとよいでしょう。一見、本業とは関係の無い資格のように思えても、資格のために勉強することで新しい視野が広がり、本業に活かすことができる場面も大いに考えられるでしょう。
キャリアアップや定年後にも使える資格
資格を取得しておくと、副業だけでなくキャリアアップや定年退職後に仕事に携わる際に有利に働く場合も多くあります。企業が応募者に求める資格や保持しておくとキャリアにつながりやすい資格にはどんなものがあるのでしょうか。
仕事獲得に有効な資格は比較的難易度が高く、取得するのに時間を要します。独学では難しいことも多いので、本業がある場合は、夜間や週末を利用してスクールを受講し、取得を目指すといいでしょう。
行政書士
行政書士は、法律に基づいて行政機関に提出する書類の作成や手続代理などを行う仕事で、「行政書士」の国家資格を保持している必要があります。受験資格の制限はなく学歴や年齢に関わらず誰でも受験することができるので、60代以降でも合格する可能性も少なくありません。こういったことから、定年退職を数年後に控えた方や定年退職した方で目指す例も多くなっています。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは、クライアントの資産設計をトータルで行い、運用のアドバイスやサポートをする仕事です。税金、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金、節約などお金にまつわる幅広い知識が必要となります。資格には2種類あり、1つは国家資格である「FP技能士」、もう1つは民間資格である「AFP、CFP」です。
宅地宅建取引士
宅地宅建取引士は、「宅建」や「宅建士」とも言われ、さまざまな不動産に関する法律を身につけることができます。不動産取引を公正かつ安全に行うにあたり、不動産を購入する顧客が知っておくべき重要事項を説明する仕事です。難易度が高いため、合格するためには専門的な勉強が必要です。独学で受験する方もいますが、専門的な勉強が必要であることから、専門学校や通信講座を利用する人が多いです。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業を対象に財務、労務、生産、事務などのコンサルティング全般を請け負うために必要な資格です。企業が行う各種研修や教育訓練などの社外講師として活動する場合もあります。副業だけでなく、本業でのキャリアアップとしても役立つ知識を学ぶことができるので、人気のある資格となっています。
女性におすすめの副業資格
中でも女性におすすめの副業にはどんなものがあるでしょうか。活躍する女性が多い仕事に有利に働く資格を見ていきましょう。
日商簿記検定
簿記は、企業のお金の動きを記録し、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。これらのハウツーを身につけるために有効となる資格が、日商簿記検定試験です。段階的に学べるように、難易度によって3~1級というようにレベル分けがされています。簿記のスキルは経理や財務の仕事で活かすことができ、多くのニーズがあります。
アドビ認定エキスパート
アドビ認定エキスパート(ACE)は、PhotoshopやIllustratorといったアドビ製品について、専門的な知識を持つ人に与えられる認定資格です。クリエイターの中でも実際にデザイン制作をする職業では必須のスキルなので、習得することによりチャレンジできる仕事の幅が広がります。在宅でも比較的安定した受注を得やすいWebクリエイターを目指すなら、必要不可欠なスキルとなります。
MOS資格
MOS資格は、マイクロソフト(M)・オフィス(O)・スペシャリスト(S)の略語です。WordやExcelなどのマイクロソフト・オフィス製品のスキルを証明できる資格となるので、仕事における即戦力や情報処理能力を証明することができます。事務系や企画系など、女性が活躍する多くの仕事で活かすことができるでしょう。
働ける時間帯で考える。Web系おすすめ資格
需要が高まっているWeb系の仕事に有利に働く資格にはどんなものがあるでしょうか。本業なのか副業なのか、どれくらいの時間を割けるかによって、目指す資格を検討するのも一つの方法です。
基本情報技術者試験、応用情報技術者験
コンピュータおよびITに関する知識を証明する国家資格として多くの人が取得しているのが、「基本情報技術者試験」「応用情報技術者験」です。「基本情報技術者試験」はITエンジニアの第一関門的な試験です。情報処理やそれに関連する法律、経営学用語や簿記の分野まで、カバーする内容はかなり広範囲にわたります。
「応用情報技術者試験」は、基本情報技術者試験に合格した人が目指すものです。基本情報技術者試験と同様にカバーする内容は広範囲で、さらに高い応用力が必要となります。基本情報技術者試験は全問が選択式であるのに対し、応用情報技術者試験では、記述式の問題が大幅に増えます。
いずれもシステムエンジニアなど、副業として本格的にWeb系の仕事に取り組みたい場合は、ぜひチャレンジしてみたい資格です。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、国家資格ではなく、株式会社サーティファイ主催の民間資格試験です。コーディング、デザインに関することなど、Webページを制作するために必要な技術が試されます。Webデザイン未経験でも受験することができます。
実務的な問題も多いので知識を業務に活かしやすく、副業として空いた時間を有効活用するのにも、有利に働きます。
まとめ
副業の種類によっては、資格が必要ないものもありますが、副業としてある程度の収入を見込むためには、資格を保持していることが有利に働くのはいうまでもありません。本業に比べて副業では自分の興味を仕事にしやすいので、それを強化するための資格選びをしてもいいでしょう。
行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地宅建取引士、中小企業診断士などの需要の多い資格であれば、副業だけでなくキャリアアップや定年後にも活用できます。また、女性が活躍しやすい職業で有利な資格に、日商簿記検定、アドビ認定エキスパート、MOS資格なども挙げられます。Web系の仕事におすすめの資格には、基本情報技術者試験、応用情報技術者験やWebクリエイター能力認定試験があります。