システム監査技術者資格を取るメリットとは
システム関係の資格として知られているシステム監査技術者資格ですが、合格することによって、どんなメリットがあるのでしょうか。知名度や難易度はどのくらいある資格なのでしょうか。
システム関係の知識を証明できる
まず、システムやIT関係の仕事をしている人の中では知らない人がいないほど、知名度が非常に高い試験だと言えます。また、難易度も高く、9時半から16時半まで1日をかけて、四つの試験が行われます。
システム監査技術者の試験は多岐選択式、記述式、論述式で構成され、情報システムに関するリスクを分析でき、システムコントロールの点検、評価、検証ができるかどうか問われます。
そのため、合格すると、ふだん業務に携わっていく中では、クライアントにわかってもらいにくい専門的な技術の得意分野や力量が明確になります。仕事をしながら時間をかけて、資格をとる受験者も数多くいます。
エンジニアとしての幅が広がる
エンジニアの人であればなおさら、職場での昇進や転職に非常に役に立つ資格です。起業したい人にとっても、この資格を持っていることで大きな信頼を得ることができます。
合格した後は、エンジニアとして大きく成長できるだけではなく、マネージャーとしての能力も証明されることになります。なぜかというと、この試験では、エンジニアとしてのスキルだけではなく、経営のノウハウについても問われるからです。
システム技術者としての能力を上げていきたい人ではなく、これから、『マネジメント』寄りの仕事を手がけたい人にとっても最適な資格です。
求められる役割、仕事内容
監査人や情報システム責任者を目指すとき、かならずとっておきたい資格です。これらの仕事は、人々が健全なネットワーク社会を営んでいくうえでなくてはならない仕事ですが、実際には社会的にどのような役割が求められ、どんな内容の仕事をするのでしょうか。
ソフト、ハード両面の知識が問われる
システム監理技術者は、信頼性や安全性、効率性、機密性、保全性などの幅広い分野から、システムを調査します。そしてその結果を、上司や関係者に報告し、コンピュータが故障しないための防止策や、現在のコンピュータの改善点をアドバイスします。そのため、コンピュータのソフトとハード、両方に精通していなければなりません。
独立した立場の監査役
現在、コンピュータが動かなくなると、世界中の人たちの生活に大きな悪影響を及ぼします。システム監査技術者は、その監査対象を、第三者として独立した立場で客観的に監査を立案、実施します。当事者は、第三者に監査されることによって、当事者だけでは把握できなかった課題やリスクを知ることができ、改善に向けて対応することができます。
システム監査が重要視される理由
現在、システム監査を受けていない企業では、コストを余分にかけすぎている可能性があります。また、システム障害を原因としたサービス停止や、災害などの避けようのない理由でのシステム停止も、大きな問題になっています。システム監査では、安全性、信頼性、効率性のみっつが、重要なポイントとなっています。
安全なシステム管理
システム監査の『安全性』には、たとえばこのようなものがあります。
- 災害時のシステムの保護。
- 外部からの不正アクセスからシステムを守るためのセキュリティ体制の整備。
- 紛失、盗難が起きた際の対応。
こういった際、監査することによって、安全にシステムを守ることができます。
システムの信頼性
企業のシステムが、『信頼性』に裏付けられているかということも、大事なポイントです。
- 情報システムの高度な品質
- システム障害に対する予防策
- システム障害が起きた場合、悪影響を少なくし、すぐに復旧できる体制が整えられている
- システムのバックアップ体制
こういったことが、システムだけでなく、システムを利用している企業の『信頼性』にもつながっていきます。
効率的なシステム運用
そして、最後は『効率性』です。『効率性』は、会社の経営でも切っては切り離せないものですが、システム監査においては、情報システムが有効活用されているか、情報システムの構築などにはもちろんお金がかかっていますが、その投資に見合うだけの収益が得られているか、といったことを見ていかなければなりません。
まとめ
企業経営がなされるうえで、IT化の需要はますます増しています。ただ、やみくもにシステムを導入すると、リスクや危険性も出てきます。そんなときに不可欠なのがシステム監査技術者です。
企業のシステムを監査するシステム監査技術者は、これからの時代、活躍できる仕事として、注目を集めています。メリットと業務内容を確認したうえで、モチベーションを上げて、システム監査技術者試験の勉強に取り組んでいきましょう。