システムアーキテクトの難易度とは?勉強方法とオススメの参考書

情報処理技術者試験の中でも高度情報処理試験に位置付けられるシステムアーキテクト試験は、基本情報技術者試験応用情報技術者試験に比べて難易度の高い試験です。専門的な知識とスキルを有した高度IT人材であると国から認められるこの試験の難易度や、勉強法について紹介します。

システムアーキテクトの難易度

情報処理推進機構が主催する情報処理技術者試験の中で、高度な知識や技能を問われる試験は全部で8つあります。その中の1つであるシステムアーキテクト試験は難易度が高く、誰もが簡単に取得することはできません。

ここでは試験の概要を含め、システムアーキテクト試験の具体的な難易度について解説します。

スキルレベルは4

システムアーキテクト試験は高度情報処理技術者試験に位置付けられ、スキルレベル4に設定されています。

スキルレベルは全部で1〜4段階あり、この試験はその最上位ランクです。仮に合格すれば、高いITスキルを身につけていることを世間にアピールすることができます。

システムアーキテクト試験は経済産業省が管轄する国家試験なので、その信頼性は十分担保されていると言えるでしょう。

合格点と合格率

システムアーキテクト試験は午前試験と午後試験に分けて出題されます。午前試験や午後の記述試験に合格するには正答率60%以上が必要であり、午後問題の論文試験では、最高のA評価を取ることが合格の条件です。

採点は多段階選抜方式が採用されており、合格点に達しなければ次の試験は採点すらされません。

合格率は、例年約12〜13%を推移しています。基本情報技術者試験や応用情報技術者試験が例年20%以上の合格率であることと比較すると、システムアーキテクト試験の難易度の高さが分かります。

出典:システムアーキテクト試験(SA) ~ 業務とITのグランドデザイナー ~

試験概要

システムアーキテクト試験は年1回、毎年10月の第3日曜日に実施されます。試験は午前I、午前II、午後I、午後IIの4つで構成されています。

午前試験は、テクノロジ系とストラテジ系、マネジメント系から多肢選択方式で出題されます。

午後試験は情報システムや組み込みシステムに関する記述式問題と、論文問題です。午後I試験では4問中2問を選んで回答します。午後II試験は3問中1問を選ぶ論文形式で、優れた内容を考えるスキルと、論理的に記述する文章力が求められます。

他の試験との難易度比較

高度情報処理技術者試験は全部で8つありますが、その中でも難易度に多少の違いがあります。試験により問われる内容も変わるので一概には比較できませんが、合格率をみるとその違いが分かります。

ここでは、システムアーキテクト試験と他の試験との難易度について比較します。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワーク全体を管理し開発し、運用から保守までこなせる高度な知識と技能を持った人材を対象とした高度技術者試験の1つです。

システムアーキテクト試験と同じくスキルレベル4に位置付けられており、毎年合格者は約13〜14%を推移しています。数字を見るとほんのわずかの差ですが、システムアーキテクト試験の方が難易度は高いと言えます。

システム監査技術者

情報システムのリスクに対し開発者側が適切に対処しているかどうか、独立した第三者の立場で監査する『システム監査技術者』の資格は、スキルレベル4に位置する高度技術者試験の1つです。

合格率は14〜15%を推移しており、こちらもわずかながらシステムアーキテクト試験の方が難易度の高い結果となっています。

数字だけで比較することは難しいですが、システムアーキテクト試験が難易度の高い試験であることには変わりなく、合格するためにはきちんとした対策を立てて計画的に学習することが必要です。

必要な勉強

難易度の高いシステムアーキテクト試験に合格するためには、計画を立てて戦略的に勉強を進める必要があります。受験者の大半が不合格となることから、中途半端な対策では試験に合格するのは難しいでしょう。

試験勉強に取り組むにあたり、合格者の多くはきちんと計画を立て、自らの弱点を分析して学習時間を確保しながら克服し、合格できる実力を身につけています。

ここでは、合格するために効果的な勉強法について解説します。

参考書を熟読

システムアーキテクト試験に合格するには、高度な専門知識が必要なので、試験問題を解くだけでなく、基本的な土台となる知識を十分に身につける必要があります。

そのためには、問題集だけでなく参考書を熟読することが重要です。『システムアーキテクト「専門知識+午後問題」の重点対策』は、専門知識をしっかり身につけながら試験対策ができるおすすめの参考書&問題集です。

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過去問を解く

試験対策として過去問を解くことも有効です。試験は時間との勝負でもあります。まずは出題傾向を知り、問題の回答方法に慣れることが、すばやく問題を解くために重要です。

時間配分の訓練など、さまざまな練習をするために過去問が役に立ちます。過去問は公式HPからも無料でダウンロードできますので、繰り返し印刷して活用しましょう。

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:問題冊子・配点割合・解答例・採点講評

システムアーキテクト試験の対策

システムアーキテクト試験は出題範囲が広く、専門的な知識が問われるので、対策には時間をかける必要があります。構成している4つの試験それぞれの傾向が異なることから、試験に合わせた対策が必要になるのです。

どのように試験対策を立てたらよいのか、ここでは具体的な方法について紹介します。

出題傾向をつかむ

システムアーキテクト試験では、過去問の類似問題や、ほとんど同じ問題が出題される傾向が見られます。特に午前試験はI、IIともに過去問からの出題が多いので、試験対策として過去問に取り組むことが有効です。

慣れない用語に戸惑うこともあるので、用語対策も必要です。参考書を用意し、用語の意味を確認しながら、過去問対策と並行して参考書学習も進めましょう。

論文対策も重要

システムアーキテクト試験の最大の難関は、午後II試験で実施される論文試験です。

論文試験は出題形式と書き方をマスターすることが大切です。少なくとも過去10年分の論文問題に目を通して傾向を探りましょう。論文問題専用の参考書で論文の書き方を訓練して、万全の体制で本番試験に臨めることが望ましいです。

論文対策に効果的な参考書として『システムアーキテクト 合格論文の書き方 事例集』があります。論文の書き方が具体的に示されており、合格論文の事例集もついています。分かりやすく、合格者にも人気の参考書です。

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まとめ

システムアーキテクト試験は合格率が低く、非常に難関な試験に位置付けられています。それだけ難易度が高い試験であるということは、合格すれば確かな知識やスキルを有することの証明にもなります。

システム開発の現場では、深い知識を持ち実績を積んだ専門家の存在が不可欠です。ぜひともシステムアーキテクトの資格を取得し、IT業界で活躍するべく自らの市場価値を高めましょう。


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