POPデザインの仕事内容紹介。スキルアップや仕事獲得の方法

コンビニや百貨店など、多くの場所でPOP広告を見たことがあるでしょう。そういったPOPデザインとはどのような仕事なのかをご紹介します。POPデザーナーとしてのスキルアップの方法や、仕事を獲得する方法もあわせて見ていきましょう。

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POPデザインの仕事とは

POPデザインのPOPは、『Popular』の短縮形と間違えられやすく、イメージとしては可愛らしいイラストの入った広告などを想像してしまいますが、本来の意味はまったく異なるものです。

まずはPOPデザインとはどのようなお仕事かを解説します。

POPとは

POPは(Point of Purchase Advertising)の略で、お店に並ぶ商品やサービスなどの広告活動を指します。

POPデザインは、店頭に飾る看板やポスター、ステッカー、配布チラシなど、コンビニや百貨店などの店頭で表示されるすべての広告デザインに関するお仕事です。

エディトリアルデザインに分類

デザインの仕事は大きく分けると『グラフィックデザイン』と『エディトリアルデザイン』に分類されます。POP広告は、エディトリアルデザインに分類される仕事です。

エディトリアルデザインは出版物をまとめるためのデザインです。紙面のレイアウトをはじめ、写真や文字の配置、または出版物全体のレイアウトといったような、編集者が制作するデザインとなります。

POPデザインは単なるグラフィックデザインだけでなく、閲覧者からどのような印象に見えるか、どの文字が1番目立つかなどの視線誘導までを考えて行わなければならないため、エディトリアルデザインのスキルが必要というわけです。

POPデザインの学び方

POPデザイナーになろうと思った場合、まずはPOPデザインについて学ばなければなりません。POPデザインを学ぶにはどのような習得方法があるかをご紹介します。

専門学校などで学ぶのが近道

もっとも効率的な手段は、専門学校や通信教育などで、プロの技術者から学ぶことです。現場で使えるノウハウや基本が学べる他、技術的な面でつまずくことがあっても的確なアドバイスがもらえるでしょう。

それだけではなく、仕事に必要な資格の習得や仕事の斡旋をしていることもあるので、そのままデザインの仕事に結びつけやすいといったメリットもあります。専門学校できちんと理論を学んだというのは、採用側にとっても印象良く働くケースもあるでしょう。

ただし、専門学校などで学ぶ場合は学費や教材費がかかりますし、認可の下りていない学校ではどのようなカリキュラムが組まれているのかが不明瞭です。自分が学びたいものと合わない場合、出費が無駄になってしまうリスクもあります。

そのため、まずはしっかりとした下調べをすることが重要です。

独学も可能

専門学校などに通わず、独学で学ぶことも可能です。出費は抑えられますし、自分のペースで学習することができます。本業があって副業でデザイナーを、と考えている場合、ストレス無く勉強できるというメリットもあるでしょう。

ただし、問題点がいくつかあります。まずは、自分の現状の実力が現状どのあたりにいるのか、実際に仕事で通用するかがわかりにくいという点が挙げられるでしょう。また、就活や営業をすべて自力で行わなければならないのも、未経験者にとっては大きな障害となります。

しかし、独学をするための教材は入手しやすいため、勉強をするためのハードルが低いというメリットもあります。どのような教材があるかは以下を参照してください。

本やブログ、動画を参考に

今はインターネットの普及もあって、独学で勉強する教材が豊富です。

本については評判を見てから購入することができますし、無料のブログや動画でもある程度の基礎知識を学ぶことができます。

ただし、無料の動画やブログでは間違った知識が書かれている可能性もあるので、何を教材にするかは慎重に選ばなければなりません。

1つの媒体に頼ると、知識が偏ってしまったり間違ってしまったりすることもありますので、複合的にいくつかのソースを参照することで、正確さを補完していきましょう。

POPデザイナーの資格

POPデザイナーとして仕事を取るためには、実力の証明となる資格を持っておいた方が良いでしょう。資格を取ることで、必要な知識や技術を身につけることもできます。

POPデザインの仕事に役立つ資格をご紹介しますので、取得を検討してみてください。

POPデザイナー

『日本デザインプランナー協会』が発行している資格の1つです。POPデザインに関する知識、レイアウトや配色などのスキルを持っていることが認められ、資格取得後は自宅や専門学校などで講師活動を行うことが許可されます。

試験は2カ月に1回行われ、費用は1万円です。独学で勉強する場合には、この資格の取得を目標とすると良いでしょう。POPデザイナーとしてやっていく基礎的なことを、勉強過程で学ぶことができます。

出典:POP広告デザイナー資格のPOP広告デザイナー認定試験

POPライターインストラクター

『日本インストラクター協会』が発行している資格で、ビジネスデザインにおける実用的な技術や、POPに関するスキルを身につけていることが証明されます。

試験は2カ月に1度、費用が1万円という点もPOPデザイナーと同様です。名前は違いますが、POPライター資格と同様にPOPデザイナーとしてやっていくための基本的なことを学ぶことが可能です。

出典:POP資格のPOPライターインストラクター試験

スキルの証明に利用することができる

特にフリーランスでやっていくためには、プロフィールに記載する実績の情報は仕事を取る上で重要です。これまでどのような仕事を請け負ってきたかはクライアントが発注する上での参考になりますし、本人のキャリアの証明にもなります。

プロフィール欄に記載することがないと、なかなか仕事には結びつきません。無実績のうちは仕事を掴むことが難しく諦めてしまう人も多いのです。

しかし、上で紹介したような資格を持っておけば、自分が一定以上のスキルを持っているという証明になります。信頼性も増すので、同じキャリアの人と比較された際に、採用されやすくなるメリットもあるでしょう。

仕事を獲得する方法

POPデザイナーとして仕事を獲得するためには、どのような活動をしていけば良いのでしょうか?

主に3つの方法がありますので、それぞれ解説します。

デザイン会社、制作会社に就職

1つ目の方法は、デザイン会社や広告制作などの制作会社に就職するという方法です。

デザイナーの仕事といっても、映画のポスターや企業から依頼を受けて一から作成する本格的なものから、中にはアパレルショップなどでディスプレイデザインや簡単なチラシの作成など範囲は広くあります。

デザイナーの仕事につくことで、仕事上での実績が得られて、次の仕事につなげやすくなります。まずは業種を問わずに思い切って業界に飛び込んでみるというのも有効な方法でしょう。

求人に応募

デザイナーの仕事を、インターネットの求人や無料の求人広告に出している企業は多くあります。専門学校に直接求人が来るケースもよくあります。

そういった求人に応募してみるのがデザイナーへの第一歩と言えます。

本格的なデザイナーの仕事となると、POPデザイナー資格や仕事で使うソフトの所持などが応募条件に記載されていたり、作品の制作といった課題を求められたりすることもあるので、履歴書も含めて、あらかじめ応募前に準備をしておく必要があるでしょう。

クラウドソーシングで受注

フリーランスとして活動していくつもりなら、クラウドソージングを利用するという手のあります。

インターネット上で、クリエイティブな仕事の仲介をしているクラウドソージングがたくさんありますので、まずは登録をして、デザインの仕事で検索をかけてみるという方法も良いでしょう。コンペ形式に応募していくことで、自分の実力を磨いていくことも可能です。

注意点として、クラウドソージングの募集は、クライアント側の身元確認が取れないケースがあります。そのため、仕事だけさせて報酬を未払いにするといった悪質な業者もあるので、仕事に応募する前に評判や実際に会社があるかといった確認はしておきましょう。

またクラウドソージングには成功報酬の何割かは、手数料を支払わなければならないので、報酬が比較的安くなってしまうのも問題です。

副業として稼ぐことは可能?

フリーランスの仕事の欠点として、安定性に欠けることが挙げられます。そのため本業ではなく副業としてデザイナーの仕事をしたいと思う人もいるでしょう。

ここからは、副業としてはどの程度稼げるのかについて解説していきます。

1点あたりの料金は1万円前後

POPデザインの制作を一から請け負うのであれば、1点あたり1万円前後の報酬になれば理想的です。

ただし、クラウドソージングなどで請け負うのであれば、もっと低価格帯の報酬になるケースも少なくありません。中には、価格と仕事量が明らかに見合わない仕事もたくさんあります。

ある程度実績を積んで、難易度の高い仕事も任されるようになれば、平均以上の報酬獲得も不可能ではないでしょう。

まとまった数の依頼があれば効率的に稼げる

副業やフリーランスで仕事をする場合にもっとも苦労するのは、営業や請求書の発行などといった、デザイン以外の仕事も行わなければならない点です。

資料の読み込みやクライアントとの打ち合わせは報酬額として提示されていないことが多く、長引くほどに1件あたりの単価は低くなってしまうでしょう。

しかし、どこかのクライアントがまとまった数を依頼してくるようになれば、打ち合わせや営業にかける時間はかなり削ることができます。まとまった依頼を受けることができれば作業単価があがるので、効率的に報酬を得られるようになるでしょう。

POPデザイナーに必要な能力

POPデザイナーをする上で必要になる能力は、デザインセンスやデザインの知識だけではありません。仕事をする上で求められるその他の能力について解説します。

スキル

デザインに関する基本的な知識やデザインソフトの扱い方などは必須ですが、他にもデザイナーにとって不可欠なスキルがあります。それは『クライアントが欲しているものを汲み取り、表現する』というスキルです。

例えば、店内で使う広告のデザインを引き受ける際に、店内の雰囲気や客層などを調べるリサーチ能力も必要でしょう。その上で、どのような制作物が求められているのかといった仮設を立てて、それをクライアントに説明するプレゼン能力も必要になってきます。

このように、POPデザイナーにはリサーチ力やプレゼンのためのスキルも必要ですので、学んでおくと良いでしょう。

マネジメント能力

プロジェクトそのものや時間の管理も、デザイナーにとっては必要な能力です。

フリーのデザイナーは複数の案件を受け持つこともあります。どの案件にどの程度の時間を使うか、といった配分をしなければなりませんし、タスクをオーバーすると思ったら仕事を断る必要も出てくるでしょう。

仕事を引き受けて間に合わないというのが、クライアントの信頼を1番損ねる行為ですので、マネジメントを正確に行うことで回避しなければなりません。

プロジェクトの管理能力は、自分がフリーランスとして作業工程の一部にしか関わらないとしても、全体のプロジェクトがある程度見えていれば、時期や作業手順などをクライアントに提案することができます。

複数人のデザイナー連携するような大型案件においても、重要になってくる能力と言えるでしょう。

時間やタスクがきちんと管理できるということは、しっかり任せられるデザイナーとしてクライアントからも一目置かれる存在になり得ます。

コミュニケーション力

コミュニケーション能力は、デザイナーにとってもっとも重要な能力と言っても過言ではないありません。

クライアントや、チームとして進めていく案件の場合、デザインという言葉では説明しにくいものを、説明していく必要があるからです。コミュニケーションの技術も、デザイナーには必要になってきます。

クライアントが些細なことでも相談できる距離感を保つことや、コンスタントに連絡を取ることで、クライアントが望んでいたものと異なる制作物を作ってしまう、といったトラブルも回避することが可能です。

デザイナーの仕事は、担当者をはじめどうしても複数の人間と関わることになりますので、コミュニケーションの技術も磨いていきましょう。

まとめ

POPデザイナーはエディトリアルデザインに分類され、企画から編集までのデザインの仕事を一通りこなせることが求められます。その技術を獲得するために、専門学校への入学や、資格の取得を目標とした独学などに取り組んでいくと良いでしょう。

また、デザインのスキルだけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント能力も、デザイナーにとって必要なスキルです。1つでも実地経験を積んでこれらの技術を磨いていくことが、やがて大きな案件の獲得や安定的な収入につながります。


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