ピクトグラムとビジネスモデル
ビジネスをするにあたりそのビジネスモデルを理解する必要がありますが、様々な要素が絡み合うことでビジネスモデルが分かりにくくなる場合があります。そのような場面でピクトグラムは活躍します。
ここでは、ビジネスの現場でも活用されているピクト図解や、ピクトグラムのメリットについて解説します。
ピクト図解とは
ピクト図解とは『誰が』『誰に』『何を』『いくらで』といった4つの要素に着目し、ピクトグラムというシンプルなシンボル記号を用いてビジネスモデルを視覚的に分かりやすくしたものです。
ピクト図解は、複雑なビジネスモデルを分かりやすくシンプルに見える化する役割を果たしてくれます。
ビジネスマンにもメリット
あらゆるビジネスにはビジネスモデルが存在します。誰が、どんなサービスを、誰に提供することで、どこからお金が発生するのか、モノやお金、サービスの流れを簡単に理解・表現できるピクト図解は、そこに関わるビジネスマンにとって大きなメリットになるのです。
ピクト図解の構成要素
ビジネスモデルの理解に役立つピクト図解ですが、具体的にはどのような構成要素を使ってビジネスモデルが表現されているのでしょうか。ここでは3つの構成要素をあげて、個別に紹介していきます。
エレメント
ビジネスモデルを構成する要素となる『人』や『会社』、その人や会社の間を行き来する『商品やサービス』、そこに流れる『お金』のことを、ピクト図解の中では『エレメント』と呼びます。それぞれの具体的な形は、以下のとおりです。
- 人:人の形をしたマークを使う
- 会社:主に四角形のマークを使う
- 商品やサービス:マルで表す
- お金:『¥』のマークを使う
コネクタ
コネクタは、商品やサービス、お金をつなぐ要素です。以下のように、サービスや商品、お金がどこから生まれてどこへ向かうのか、その流れを表してくれます。
- 商品やサービスの流れ:先端を黒く塗りつぶした矢印を使用
- お金の流れ:先端を塗りつぶさない通常の矢印を使用
オプション
オプションは、ピクト図解をより分かりやすく表示させるために使われる補助的な記号や文字です。時間の流れを表すツールや、複数の人や物を統合するまとめとしてのツールなどがあります。例えば以下のとおりです。
- 時間の流れを表すツール:矢印とTの文字で表す
- 人や物を統合するツール:中かっこで表す
ピクト図解の例
複雑なビジネスモデルを分かりやすく視覚化してくれるピクト図解ですが、具体的にどのような場面や業界で活用できるのでしょうか。ここでは、ピクト図解をうまく活用できる具体的な事例を紹介します。
フリーミアムモデル
基本的なサービスや商品を無料で提供して顧客を集め、メインとなるサービスへと誘導していく『フリーミアムモデル』と呼ばれるビジネスモデルがあります。
このフリーミアムモデルは、業界によってはそのビジネスの内容が分かりにくい場合があります。複雑なフリーミアムモデルを見える化して分かりやすくするツールとして、ピクト図解が役立つのです。
Appleのビジネスモデル
Appleが提供するサービスは、パソコンやスマホ、タブレット、さらには音楽配信など、会社の成長とともに取り扱うアイテム数が増えていき、ビジネスモデルも複雑になっています。
Appleのような多岐にわたるビジネスの内容も、ピクト図解を用いて視覚化することによって分かりやすくなり、一目で理解することができるようになるのです。
ピクト図解の描き方
分かりにくいピクト図解だと、逆に混乱を招きかねません。ピクト図解を分かりやすく描くためは、いくつかのポイントに焦点を絞ることが大切です。ピクト図解の描き方について具体的に解説します。
3W1Hをまとめる
ビジネスを構成する基本的な構成要素は3W1Hと呼ばれており、『Who(誰が)』『Whom(誰に)』『What(何を)』『How much(いくらで)』の四つの要素で成り立っています。
この四つを常に意識しながら図を書くことが大切です。どんな商品が、誰から誰に取引されているのかが上手にまとまって視覚化されれば、そのビジネスモデルの概要を、わかりやすく理解できる図になるのです。
まとめ
ビジネスは複数の人が関わることが多いことから、ビジネスを円滑に進めるためには、そこに関わる全員がビジネスモデルを理解しておく必要があります。そのためには難解な説明は避けて、なるべくシンプルな分かりやすい解説が求められるのです。
ピクトグラムを活用すればその内容が見える化されるので、非常に分かりやすくなります。ビジネスを成功に導くためにも、ピクトグラムを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。