フリーランスのCakePHPの案件の特徴
使用する言語やフレームワークによって案件の特徴は大きく異なります。フリーランスとして働く場合、自分に合っていないスキルを要求されてしまうとその後の案件に影響が出てしまうこともあるでしょう。
フリーランスのCakePHPを使った案件にはどんな特徴があるのでしょうか?
比較的若い企業が多い
PHPやRubyなどスクリプト言語を使った開発を行っている企業はベンチャー企業など比較的若い企業が多いと言えます。スクリプト言語はプログラミング言語の中でも歴史が浅く、PHPも1994年に登場したものです。
そのため、古くからシステム開発を行っている大手の企業はシステム開発に着手した段階でスクリプト言語そのものが存在せず、JavaやC言語などしか選択肢がありませんでした。
それに加え、大手の企業の開発規模はとても大きく、なかなか他の言語に切り替えるにしても多額の費用と手間がかかってしまいます。そのため、大手の案件はJavaやC言語を使う案件が多いです。
しかし、JavaやC言語は構造が複雑で習得も難しいというデメリットを抱えています。それに対し、データベースとの連携がしやすいなどといった手軽さはPHPの魅力と言えます。
PHPは特に小規模開発に向いており、規模の小さいベンチャー企業事業を立ち上げるにあたって、開発に使用する言語にPHPなどのスクリプト言語を選ぶことが多いです。
そのため、フリーランスの案件に関しては大手だとJavaをはじめとするコンパイラ型言語、ベンチャー企業など比較的若い企業だとPHPをはじめとするスクリプト言語が多いです。また、CakePHPは2008年に登場したPHPのフレームワークであり、2006年に登場したZend Frameworkや2007年初めに登場したSymphonyと比べると新しいです。
そのため、PHP開発を行っている企業の中でもCakePHPを用いて開発を行っている企業はCakePHPが誕生した2008年以降に設立された企業が中心となっています。このような理由からCakePHPを採用している若い企業が多いと言えるでしょう。そして、そういった若い企業の特徴として、個人を尊重した慣習に縛られない柔軟な働き方ができる場合が多いです。
Webシステムの開発案件がメイン
PHPは元々シンプルな言語であるため、小~中規模開発で使われることが多いです。大規模開発となると、強固なセキュリティ性が求められるのに対し、PHPはシンプルな言語故にそれが難しいと言えます。そのため、大規模開発ではJavaが用いられることが多いです。
そのため、CakePHPを使った案件はWebシステム開発が中心となっています。また、大手の受託案件の場合フレームワークを使わないことが多く、CakePHPをはじめとするフレームワークのスキルが求められる案件は自社開発の案件である可能性が高いです。
小さな案件なら在宅案件もあり
CakePHPを用いた案件の中には在宅案件もあります。しかし、本格的な開発は急に変更点が発生することも多く、現場でコミュニケーションをとりながら仕事を進めていく必要があるため、なかなか見つかりにくいです。
既存システムの改修など本業が休みの時にこなせる程度の小規模なものであれば、CakePHPの在宅案件は多数あります。そのため、普段PHPを使った副業を探しているのであればCakePHPの案件はおすすめと言えるでしょう。
CakePHPの案件の例
CakePHPを使った案件には医療用システムやソーシャルゲーム開発など様々な案件があります。色々なWeb開発に用いられている言語であるため、開発するサービスのジャンルも幅広く、自分が興味のあるジャンル・業界の案件に挑戦してみると良いでしょう。
フリーランスのCakePHPの案件の単価・相場はどのくらい?
フリーランスとして働くとなると、心配なのが案件の単価・相場でしょう。言語やフレームワークの需要や経験に応じてエンジニアの報酬の相場は異なります。そこでCakePHPの場合はどれくらいの報酬が妥当なのでしょうか?
大体600万円/年からが相場
案件掲載サイトによると、CakePHPのスキルを持っているフリーランスエンジニアの報酬の案件の単価相場は70万円となります。
フリーランスのCakePHPの案件でよくある必須要件と歓迎要件
フリーランスでCakePHPの案件を獲得するにはどんなスキルが必要なのでしょうか?CakePHPの案件に応募するために最低限必要なスキルに加えて、持っておくと仕事を獲得しやすくなるスキルを確認しましょう。
PHP開発経験3年以上は欲しい
PHPに関係なくどの言語を使った開発現場においてもフリーランスで案件を獲得したい場合、最低でもその言語を使って3年以上の実務経験が必須であることが多いです。未経験や3年未満で応募できる案件もありますがかなり数が少ないため、3年以上経験を積んだうえでフリーランスに転身すべきと言えるでしょう。
Webアプリケーションの開発経験
PHP開発の案件は、Webアプリケーションの開発経験が必須であることも多いです。業務システム開発をしていると、改修などが中心であるため、基本的なシェルコマンドとプログラミング言語に対する知識があれば仕事が出来ます。しかし、Webアプリケーションの場合、OS・サーバー・プログラミング・データベースに関する幅広い知識が求められます。PHP開発の現場ではLinux・Apache・MySQL・PHPを組み合わせた「LAMP環境」で開発を進めることが一般的となっています。
ただ、Webアプリケーション開発を経験していないとLAMP環境での開発を経験することが難しいため、CakePHPの案件はWebアプリケーションの開発経験が必須であることが多いです。
AWSの開発経験があるとなおいい
データベースの容量管理はとても大変なうえにデータベースに関する知識も必要であるため、データベース管理の負担を減らす目的でクラウドデータベースを採用している企業が増えています。クラウドデータベースの中でも圧倒的なシェアを誇っているのがAWSです。
特にWebサービスを開発している企業を中心にデータベースをAWSに切り替える企業が増えているうえ、まだAWSに関する知識・経験を持っているエンジニアが少ないことから、AWSを使った開発経験があると応募できる案件の増加します。
フリーランスのCakePHPの収入を上げるために必要なこと
ただCakePHPのスキルを磨くだけでは受注単価を上げることは難しいと言えます。特にWeb系開発の現場では幅広いスキルを身に着けているエンジニアが重宝されます。
そこで、フリーランスのエンジニアがCakePHPの受注単価を上げるにはどんなスキルを磨けば良いのでしょうか?
JSへの理解を深めてフロントに強くなる
PHPなどのバックエンド言語を使いこなせるバックエンドエンジニアの需要は高いですが、Web系開発の現場ではバックエンドだけでなくフロントエンドに関する知識が求められることも多いです。
特にCakePHPを用いた開発案件にはJSやWordpressをはじめとするCMSを使いこなせるスキルが求められる案件も多く、JSなどWebアプリケーション・システムの見た目の部分に関する技術を磨くことでもっと自分の需要を高めることが出来ます。
Laravelなど他のフレームワークも習得
PHP開発の中でもCakePHPを使った案件はまだまだたくさんありますが、1つのフレームワークに限定してしまうと応募できる案件も限られてしまいます。それに、フレームワークごとにそれぞれ利点があり、色々なフレームワークを使いこなすことが出来れば仕事の幅も広がるでしょう。
CakePHP以外にもPHPのフレームワークではLaravelが人気が高いです。むしろLaravel1択というのが、実情ではないでしょうか。Laravelの経験も身に着ければ、より多くの案件の募集要項を満たすことになります。
まとめ
CakePHPの案件はフリーランスの案件としては珍しくリモートで作業できる案件などもあります。在宅で働きたい人に取ってはいい案件と巡り合えるかもしれません。
また、他のフレームワークや言語への理解を深めることで、フリーランスワーカーとしての信用を上げることができます。積極的にチャレンジしていくといいでしょう。