デジタル時代における深刻なエンジニア不足
現在、日本では深刻なエンジニア不足です。原因は大きくわけて2つあります。少子化などによる人口減少による人材供給の減少と、日本のIT技術のアップデートの遅さです。
人材不足の予測がたっているため、2020年よりプログラミング教育の必須化も施策されています。また、Reスキル講座と呼ばれる30~40代エンジニア向けに技術学習を後押しする制度もあります。
最先端のIT技術の中には既存のエンジニアがすでに不足している分野があります。ビッグデータを扱うデータサイエンティストや、DBの負荷分散を行うインフラエンジニア、AI(人工知能)を扱う機械学習エンジニアなどが該当します。
働き方改革で副業を許可する企業の増加
近年では副業を許可する企業も続々と増えてきています。一番の大きな理由は、働き方改革の一つとして行われた『モデル就業規則』の改定と『副業・兼業の促進に関するガイドライン』の公表です。
モデル就業規則の中で、副業については『会社の許可なく行ってはならない』と記されていました。しかし、この文章が『会社の許可があれば行える』というように変更されたのです。これにより副業を許可さぜるを得ない状況になったとも言われています。
機械学習エンジニアの仕事とは
機械学習エンジニアはディープラーニングやビッグデータの知識を持っています。それらを活かしてアルゴリズムを作成し、人間では計算できないような予測や分類を行うことができるのです。そのため、分析、予測のスペシャリストといえるでしょう。
例えば画像を解析して自動でカテゴリ分けしたり、買い物の傾向を予測して一人ひとりそれぞれにおすすめ商品を表示したりするなど、様々な場所で機械学習の技術が使用されています。
これから需要が高くなっていき、機械学習エンジニアの平均年収はIT業界の中でも上位になっていきます。
機械学習エンジニアの副業ニーズ
機械学習エンジニアの需要は年々高くなっているため、副業での機械学習の案件も増加しています。企業は供給の少ない機械学習エンジニアの雇用がしたいため、年収だけでなく働きやすい環境を提供する企業も増えています。
勤務時間をフレックスタイム制にしたり、在宅で仕事をできるようにしたり、エンジニアが開発に集中できる環境を作る工夫をしています。
そのため機械学習エンジニアは副業がしやすい環境になってきていると言えます。フリーのエンジニアにとっては今がまさに働き盛りのときなのです。
機械学習エンジニアが副業するメリット
機械学習エンジニアが副業すると収入だけでなく大きなメリットがあります。スキルアップになること、新しい人脈が増えること、将来のキャリアの幅が広がることがなどが挙げられます。それらのメリットについて詳しく説明していきます。
スキルアップが望める
副業として新しい案件に挑戦し、新しいプログラミング言語やフレームワークに挑戦することで、エンジニアとしての能力を高めることになります。エンジニアとしてスキルを高めていくことで、結果として収入も上がります。
新たな人脈を構築できる
スキルアップ以外のメリットとして、多くの人脈ができる点もあります。機械学習エンジニアを求めているのはIT系の会社ではない場合も多くあるので、今まで自分には関わりのなかった業種の方と出会うこともあります。
ただし一点だけ気をつけたいのは、仕事をしていく上でのクライアントの理解度です。ITエンジニアの仕事内容がわかっていないと、契約時に収入面や工数などで大きな食い違いが生じる可能性が高くなります。
将来のキャリアの幅が広がる
ITエンジニアは正社員ではなく、フリーランスとして活動している方も多くいます。副業として経験を積んでいると、最終的にはフリーランスになることも視野に入っていきます。
スキルアップをしていき、人脈も増えていくため、個人として仕事がもらいやすくなっていくのです。エンジニアとしての将来を考えたときに、会社員だけでなくフリーランスとしての選択肢もあるというのは大きな強みです。
エージェントなどを利用して案件を探そう
副業を行う際は、自分の人脈だけでなく、クラウドソーシングやエージェント会社を利用することで仕事をもらうことができます。そのため仕事方法や職種も様々な形態のものがあります。
ここでは副業としてどんな案件があるのか、またそれらの案件に対してどのようなスキルが求められるのかを説明していきます。
副業案件にはどんなものがある?
副業の案件には様々なタイプのものがあります。システム開発系や、ECサイト、アプリ開発など、それぞれによって働く形態や求められるスキルも変わってきます。自分の能力と働ける時間を考えて、案件を決めていくのも大切な点です。
副業で求められるスキルとは
副業として働くためにはディープラーニングやデータ分析の分野に強いことも重視されます。プログラミング言語としてはPython(パイソン)やR言語に需要があります。
それだけでなく基本的なIT関連の知識があるのはもちろんのこと、大量のデータを扱うために、その業種に関した専門的な知識があることが大事になることがあります。ECサイトを構築する上では、ECサイトについての知識がないと大量のデータを上手く扱えないからです。
副業をする際に気を付けること
エンジニアにとって副業のメリットは多くありますが、気をつけなければならない点もいくつかあります。確定申告や税金を考えなくてはいけませんし、クラウドソーシングなどで仕事を受けるとトラブルが発生することもあります。
就業規則で副業の可否を確認
副業を行う際にまず最初に確認しなければならないのは、本業の会社で副業が許可されているかどうかということです。会社の就業規則によっては副業が禁止されていることもあり、破った場合は契約違反になることもあります。
会社が副業を禁止している理由としては、会社の業務に支障をきたす場合があるという判断がされるからです。自分の会社の就業規則を先にしっかりと確認しておくようにすることが大切です。
確定申告や税金について事前に調べる
副業の収入が20万円以上になると、所得税などの税金を納めるために確定申告をする必要があります。確定申告をしない場合は、無申告加算税や延滞税と言った罰則的な税金を払う必要がでてきます。
また確定申告を行うと、収入分の住民税の請求が会社に届いてしまいます。そのため本業の会社に副業をしていることが知られてしまうケースもあります。もし副業を隠して行っている方がいたら、確定申告をする際に『普通徴収を希望する』にチェックを入れるようにしましょう。
クラウドソーシングは低単価の案件も
クラウドソーシングを利用すると、Web上で簡単に仕事を見つけられるようになりますが、案件の単価が安い傾向があります。条件が良いものもありますが、高度な技術やスキルを要求されます。
また、クライアントとの相性もあるので、運に左右される部分があります。案件が確実にこなせるかどうか、自分の能力と使える時間を考えることが大切です。
まとめ
機械学習エンジニアとして副業をこなしていけば、収入だけでなくスキルアップに繋がるなど様々なメリットがあります。また、これから伸びていく市場なので、今から機械学習を学んでいけば、個人として仕事を受けられる可能性が高くなります。
どういった副業をするかどうか迷っている方がいたら、機械学習エンジニアのことを一度検討してみてください。