引き受けた後の課題感
副業をやってみて、とりあえずやってみてあまりうまく行かない...というケース、結構ありませんか? 筆者はここ数年間で、5〜6件の業務委託を経験しましたが、成果物を業務の遂行条件としない形の契約の場合、副業というものを理解していないとなかなか期待値や温度感が揃わないケースが多いと感じていました。
今回はそれらの理解に不幸なできごとをできるだけ減らせるよう、副業で依頼することが難しいタスク、適しているタスクを課題ベースで解説します。
粒度の大きいタスクは分割して受ける
基本どんな仕事でもタスクを切り出して管理、対応して行きますが、粒度が大きすぎる場合、副業で対応するには難しいケースがあります。
受け渡したタスクを分割されることを期待する場合もありますが、その場合も中身を把握した上で、対応順についても考慮する必要が出てきます。
粒度の大きさの具体例としては、「〇〇機能の、〇〇を改善したい」というものはタスクとして大きめです。何を改善したいかを副業内で収めるのは難しいケースがあります。この場合、改善したい内容を具体的に明記できれば、作業時の迷いや、確認にかかる時間を軽減できます。
「〇〇のエリアに〇〇を追加したい」「〇〇のコードをリファクタリングしたい」など、具体的にやりたいことを明記して伝えられるようにしましょう。
コンテキスト・ドメインの把握しにくい依頼は一歩引いて考える
副業と本業の大きな違いは、使える時間・時間帯に制限がある点です。
平日本業がある中、日中の応答は難しく、作業するにしても夜や土日が中心になってきます。そのため、社内コンテキストの収集、携る機能やサービスのドメインが複雑であるほど対応難易度が高くなります。
具体例をあげるなら、専門性のある業務の流れ、ユーザーの声を把握しつつ作る必要のあるtoB向けのアプリケーションの設計などでしょうか。これらを副業で考えるのはかなり難度が高いため、発注者はできるだけコンテキストを分けて伝える必要があります。
さらに社内でフィードバックが多く発生するようなフェーズの場合、コンテキストを把握しきれない故に、発注される方や請負される方双方に負荷がかかることもあるでしょう。
一方で、コンテキストやドメインに依存しない作業は副業として頼みやすい、依頼を受けやすいです。具体例を挙げるとバナーの作成、特定機能の実装・コーディング、レイアウトパターンの作成...などでしょうか。コンテキストやドメインを把握させることが難しいことを理解して発注できるようにしましょう。
何ができるか、できないかを明示しない、アップデートしない
単発で請け負うような仕事なら問題ありませんが、長期で相談しつつ請け負う関係の場合、定期的な相談や関係性のアップデートが不可欠です。
今はリモートによる業務がしやすくなっている世の中ですが、それでも特に時間の使い方は時期によって変動するため、適時今は難しい、今週は空いている、などの相談が必要だったりします。
特にリモートなので依頼されて放置される...といったケースも多くなりがちです。定期的な定例や相談会を持ちかけて、日々状況の共有していくとよいでししていくと良いでしょう。
おわりに
前職の社長がとても良い記事を書いていますので、その記事から抜粋して紹介すると...
社会人の不幸の8割くらいは、合意のない期待によって生まれているんじゃないかなぁと思っています。勝手に期待をして、裏切られたと思う、この気持ちが自分の中のフラストレーションを生んでいます。
まさに、お互いの期待値が揃わないことが最大の不幸で、それは副業にも当てはまります。依頼者・受注者、それぞれ納得した上で副業を進められるようにしていきたいですね。