データサイエンティストの年収はどのぐらい?平均年収や転職の注意点

データサイエンティストはデータ分析の専門家です。データアナリストと似てはいますが、より高度な技術を持つのがデータサイエンティストといえます。業務によって年収が高いことが特徴で、テクニカルな職業です。その年収や仕事内容について解説します。

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データサイエンティストの年収

データサイエンティストとして働くためには、その仕事内容を理解することが大切です。また年収を知ることで、仕事の重要性や需要について理解することができます。各項目について詳しく見ていきましょう。

データサイエンティストの仕事とは

データサイエンティストの仕事内容について述べる前に役割を理解しましょう。データサイエンティストは企業活動における膨大なデータの中からビジネスの課題を見つけ出し、解決に導くための分析や方法の立案を行うことが役割です。

データを分析することがメインなのではなく、課題を解決するためにデータを用いるといえます。そのためデータサイエンティストの仕事の流れは、下記のようになります。

  • 企業の課題の洗い出し
  • 課題の優先順位付け
  • 課題の決定と明確な達成目標の設定
  • 課題をクリアするための仮説立て
  • データ収集および加工
  • データ分析と改善の立案

企業の課題発見や問題解決については従来コンサルティングや企画部門の仕事でした。しかしビッグデータが関わることが多くなり、データによる分析が主になってきたため、データサイエンティストの領域へとシフトしてきたのです。

平均年収は2020年で約800万円

データサイエンティスト協会が2019年に行った調査によると、平均年収は約769万円でした。またデータサイエンティストの年齢の割合は20〜30代の割合が多いことも特徴です。

もちろん30代以上の方も存在していますが、若年層が多いと言うことは、平均年収の高額年収分布に若年層が入っている可能性があるといえるでしょう。

20〜30代で年収800万円というのは高めの数字です。エンジニアにはさまざまな職種が存在していますが、その中でもトップクラスの年収であるといえます。

年収レンジで見ると200万〜1500万以上となっているため、非常に幅が広いといえますが、技術があれば高額年収が期待できる職種でしょう。

出典:データサイエンティストのリアル|データサイエンティスト協会 調査・研究委員会

日本の平均年収よりも高い

国税庁の調査によると、正規雇用の平均給与は503万円(男性561万円、女性389万円)となっています。データサイエンティストの平均年収は約800万円ですから、国内の正規雇用の平均給与よりも300万円ほど高い計算となります。

年収といえば、コンサルティングファームも高いといえますが、データサイエンティストの方がデータを活用することや課題解決に対してより有効であることがうかがえます。すでにビッグデータを利用することの有用性を、社会が認めていると考えられるでしょう。

データによる分析によって、より精度の高いアドバイスや解決策が提示できることで、年収が高くなっている側面があるということを意識することが大切です。

出典:『民間給与実態統計調査』P13|国税庁

年齢と年収の関係

データサイエンティストは、年齢が高くなっていくほど年収も高くなるといわれています。

年齢の分布図では若い人材もいたことから、年収の高い人全てが年齢も高いというわけではないでしょう。しかしデータサイエンティストとしての実績や知識が積み重なっていくことでより高い年収を得ているのも事実です。

単純にデータサイエンティストだから年収が高いという考え方で職種を選択することは控えるようにしましょう。個人の技術やスキル、実績が伴っていることをよく確認することが大切です。

データアナリストとの比較

データサイエンティストとは、統計学・数学・情報科学を用いてデータを分析し、ビジネスの課題解決や新たな価値の創出に役立つ情報や知見を提供する人のことです。

一方、データアナリストも同様にデータの収集と分析が仕事ですが、データサイエンティストのほうがアルゴリズムや予測モデルの実装といったより専門性の高い領域を扱います。そのため、データサイエンティストをデータアナリストの上位職と位置づけている会社も少なくありません。

国内では最高レベルで3900万円

すでに海外ではAIやデータサイエンスへの関心が深まっており、高い水準のスキルを持つ人材に高額報酬を提示する事例が増えています。

日本国内でも同様の流れを受けて、優秀なデジタル人材の採用を行う場合に通常よりも高い報酬を提示することが増えています。

経済産業省の『我が国におけるIT人材の動向』によれば、デジタル人材に高額報酬を提示する企業として、NTTドコモや富士通では3000万円以上の年収を提示しており、国内最高レベルでは年収3900万円となっています。

これよりも高い年収であれば人工知能を含むAIや機械学習エンジニアが4000万円となっており、このようなことから需要の高さと期待度がうかがい知れます。

出典:我が国におけるIT人材の動向|経済産業省

海外や外資系企業では特に年収が高い

より高い年収を希望する場合は、海外や外資系企業の求人を確認してみましょう。日本はデータサイエンスの分野について大きく出遅れています。先行している海外の報酬は高く、先端技術に触れる機会があるといえるでしょう。詳細を解説します。

海外ではさらに年収が高くなる

日本国内と比較すると、海外はIT職種の評価が良いといわれており、とくにアメリカは年収が高いことで知られています。これは、企業の意思決定にデータ分析やデータサイエンティストの提案を活用していることが一因です。

それ以外にも年功序列制度がなく、人材のスキル一つで年収が上がること、責任を持った仕事ができることなどが要因として挙げられます。海外では人材の流動が日本と比べて大きいため、より優秀な人材を確保するために年収が高くなっているといわれます。

国内で働く外資系企業の年収

外資系企業の平均年収は800万円台であり、国内企業のおよそ2倍程度といわれています。求人を見てみると、年収1000万円を超えている企業もあります。応募資格としてコンピューターサイエンス分野の博士号所持など、最初から専門性が問われるケースが多いです。

外資系企業の年収が高い理由としては『成果主義』であることでしょう。そのため、同じ職種であっても給与の幅が広いのも外資系の特徴です。

日系企業のように、年功序列や勤続年数で年収が向上しません。そのため実力で年収を手に入れるケースが多く、外資系は年収アップする可能性が高いのです。

出典:外資系企業の年収(給料)は本当に高い?|RGF Professional Recruitment Japan

年収の相場が高い理由とは

データサイエンティストの年収相場が高い理由を正しく理解しているでしょうか。海外や外資系企業の年収が高いことは実力や成果主義であることですが、日本においてデータサイエンティストの年収相場が高い理由について理解しましょう。

幅広いスキルが必要で人材が足りない

データサイエンティストの必須スキルはデータの分析だけではありません。問題定義を行うためにはコンサルティングの知識やマーケティングについて精通していなければなりません。

もちろんプログラミングによって、企業の問題解決にそったデータ収集プログラムの作成を行うこともあります。ビッグデータの取り扱いに関して理解が不足していても成り立たないといえるでしょう。

さまざまなスキルや知識を必要としている分野であるため、人材不足が発生している状況が続いています。そのため供給が追いつかないため、年収相場も上がっていくこととなります。

注目を集める分野である

データの活用や機械学習のニーズ、分析によるカスタム広告など企業にとって顧客から得られるデータは年々規模が大きくなっています。

このようなビッグデータと呼ばれる存在は素人には到底扱うことが難しいでしょう。専門家によって処理され、分析することによってはじめて役に立つ情報を得ることができます。

そのためデータサイエンティストはデータの取り扱いに長けた専門家であり、注目を集める存在であるといえるのです。今後も需要が高まることが予想されており、より注目を集めていくこととなるでしょう。

年収に「相場」がまだない

実際に企業がデータサイエンティストの業務を把握しきれていない面もあり、相場が完全に定まっていないことも要因です。

日本ではデータサイエンティストの目安となる相場が定められておらず、海外を参考にすることによって年収を高く提示するケースが少なくありません。また、年収を安く設定してしまうと、優秀な人材は海外企業を選んでしまうために、年収を海外の相場に合わせて高くせざるを得ないという現状もあります。

大学院卒優遇の会社も少なくない

データサイエンティストは大学院で数学やコンピューターサイエンスに関する専門的な知識を持っている人が多いといわれています。

非常に高度な数学の知識や機械学種、ビッグデータの取り扱いを個人で学習することは困難です。そのため企業もコンピューターサイエンスを専攻してきた大学院卒の学生を優遇するケースが見られるようになってきました。

大学卒と大学院卒では生涯年収にも差があることから、データサイエンティストかつ大学院卒で企業に入ることで初年度から高額年収を得ることも可能でしょう。

データサイエンティストにも種類がある

データサイエンティストには複数の種類が存在しています。大きく2系統に分割することができ、さらに職種で分類すると3系統になるといわれているのです。詳細について詳しく解説します。

精通する分野でタイプが分かれる

データサイエンティストは、精通する分野でタイプが分かれます。大まかには「研究開発に精通するタイプ」と「ビジネスに貢献するタイプ」の2種類です。

どちらのタイプを目指しても、技術としては課題の設定から始まり解決策の仮定を立てて、分析するデータを収集し課題を解決することに変わりはありません。

ただし、より実務に近いのは後者であり、企業のためにビジネスを行うのはKPIの向上を目的に活動するデータサイエンティストです。

先端技術の研究開発も当然必要な活動ではありますが、研究開発などは研究所での開発や活動が主だった内容となるでしょう。

年収1000万円を目指せる仕事内容、業界は?

データサイエンティストで年収1000万円を目指すことが可能な仕事内容は、外資系のコンサルティング企業やDXなどのデジタルによる効率化を目指す部門のデータサイエンティストといえます。

企業に貢献しKPIの改善やコンサルティングのための分析をすることが年収1000万円を目指すための鍵となるでしょう。

またデータサイエンティストのリーダー候補や役員候補など、責任を背負うことでより年収を向上させる仕事となります。

数字への強さが活かせる高年収の仕事

データサイエンティストは分析の仕事ですが、確率や統計学など数理のプロフェッショナルとしてリスク分析などを行う職種も存在します。

アクチュアリーという仕事もある

アクチュアリーとは保険数理人と呼ばれる、試験合格が必要な職種です。いわゆる金融商品のリスク分析を行うことが主な役割となっています。

データサイエンティストが数学的な要素だけでは解決できる内容とすれば、アクチュアリーは数学的、数理的な理解が及ばない範囲でアルゴリズムを使うことを避けリスクを考える役割であるといえるでしょう。

アクチュアリーは保険商品のコンサルタントとして収益の管理を行うことやリスク分析を行うことが業務内容といえます。

資格が必須となる

アクチュアリーと呼ばれる保険数理人は、日本国内においては資格試験の突破とプロフェッショナリズム研修の受講が必要な職種です。

そのためデータサイエンティストの知識があるだけではアクチュアリーを名乗ることは難しいでしょう。あくまで、試験を突破し、統計学や金融工学などの数理的知識および経験を積んだ存在だけがアクチュアリーとしての業務を行うことができます。

資格が必要であり目指す領域がはっきりとしているためデータサイエンティスト違い目標が立てやすいといえるでしょう。

データサイエンティストとしての副業で年収アップ

データサイエンティストとして年収をアップさせるために、個人でデータ分析の仕事をすることで年収を上げることが可能です。案件や収入以外で得られるメリットについて説明します。

どんな案件がある?

データサイエンティストの副業としては、データの分析やAIや機械学習のアルゴリズムの開発、プログラミングスクールの講師、技術顧問などの副業があります。

副業を行うということはデータサイエンティストとしてある程度の知識や経験を積んだ状態といえます。そのため未経験からデータサイエンティストとしての副業を行うことは非常に難しいでしょう。

データサイエンティストの副業は高額なため、より安定して業務に取り組めるようになった場合は独立することも可能です。

収入以外のメリットも

収入以外にもメリットは存在しています。副業をすることで、現在のスキルのレベルを測ることができることや、実践的な問題に対応することができることです。

副業とは収入だけではなく、個人のスキルレベルを見直す良い機会でもあります。そのため収入だけではなく、フリーランスとして業務をこなしていけるのかという実力を測る面もあり、収入を得る以外の大きなメリットを得ることができるでしょう。

データサイエンティストを目指すときの注意点

データサイエンティストは年収が高く、専門的で需要が高いことから今後も仕事が増えることや収入が高くなることが予想されます。しかし、注意点も存在しています。二つのポイントを確認しましょう。

高年収になった場合、所得税率も高い

日本の税制は累進課税制度を採用しており、収入が多くなるほどに所得税率も大きくなっていきます。例えば2000万円の場合は所得税率40%のため、800万円を所得税として納める必要があります。

高収入になるほど税率も高くなることから、無計画で収入を上げると次年度以降、納税率が高くなるため生活に支障が出る可能性もあります。あらかじめ、どれくらい稼ぐのかしっかりと理解することが大切でしょう。

少数精鋭しか生き残れない可能性

AIが進化することによって、データの分析や収集が進めばいままで人の手で進めていた課題への対応などがAIの作業に置き換わってしまう可能性があります。

もちろん現状ではまだそこまでできるAIができていませんが今後高精度なAIを誰かが制作した場合、データサイエンティストの役割が失われることもあるでしょう。そのため、注意が必要です。

まとめ

データサイエンティストの仕事内容や年収、年収アップの方法について解説してきました。将来なりたい仕事の中にデータサイエンティストがある場合は、必ず求人情報の確認や業務内容の確認が必要となります。

これは知識が追いついているか、問題なくこなせる職業かを確認するためにも必要な情報であるといえるでしょう。

データサイエンティストは日本のエンジニアの中では非常に高度な技術と年収を得られる存在です。目指している方は、積極的に学習を行っていくことをおすすめします。

Offers」は、時代の変化や環境にあわせてスキルを磨きたい、そんな人にぴったりのサービスです。

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