フリーランスは健康管理が重要
会社員の場合、病気で数日休んだとしても退職させられることはありません。有給を使えば、働いたのと同じ給料を得ることもできます。
しかしフリーランスの場合はそうではありません。フリーランスというのは自己管理、特に健康管理が大変重要になってくるのです。
仕事を代わってくれる人がいない
フリーランスで仕事をしていると、自分の仕事は自分が管理することになります。そのため会社員のように、休んだ時に誰かが代わりに仕事をしてくれるということはありません。
病気になったりけがをしたりして仕事ができなくなってしまうと、仕事を完遂できず、信用問題につながってしまうのです。
休業中は無収入
長期で仕事を休んでしまった場合、会社員であれば休業補償が出ることもありますが、フリーランスにはそれがありません。
収入が途絶えるのはもちろん、最悪の場合、仕事自体がなくなってしまう可能性すら存在します。
労災には入れない
通勤や作業に伴う労働者の疾病や負傷、障害、死亡に際し保険の給付を行う制度である『労災保険』は、基本的に自営業者や個人事業主は加入ができません。
そのため、仕事を失っても失業保険をもらうこともできません。
健康維持と病気への備え
健康がどれだけ大事かわかっていただけたでしょうか。
ここからは、どうやって健康を維持するか、それでも病気になってしまった時にあると便利な備えについて見ていきます。
定期的に健康診断を受ける
会社員であれば、会社で定期的に健康診断を受けます。フリーランスであっても、病気やけがで長期入院という事態にならないよう、先んじて予防し、安定して働ける健康な心身を作っていくことが大事です。
また、定期的な健康診断を通じて、予防だけでなく思わぬ病気が見つかるかもしれません。
安価で受診できる制度あり
地方自治体が行う健康診断や、フリーランス向け福利厚生サービスを利用すれば、比較的安価に健康診断を受診できる場合があります。
身体が資本だからこそ、定期的に時間を作って健康診断を受診しておきましょう。
保険に入る
会社で加入する社会保険を脱退しても、国民健康保険に加入できます。手続きは、住んでいる市区町村の役所で行い、前年度の所得によって保険料が算出されます。また、会社を退職する場合は、手続きによりその後2年間に限り、任意継続という形で会社の健康保険に加入することができます。
どちらも受けられる病院での負担割引率は変わりませんので、両方の保険料を算出して安いほうを選択してください。
他にも、
- 入院や手術に備える医療保険
- ケガなど不慮の事故によって生ずる医療費に対して備える傷害保険
- 病気で事業ができない場合、定額をもらえる契約所得補償保険・就業不能保険
などの民間の保険に入っておくことも、フリーランスの健康リスクマネジメントにつながります。
フリーランス向け保険を利用
民間の保険の中には、『フリーランス専用の保険』も存在しています。こちらに加入しておくことで、万が一の時にとても助けになるのです。
フリーランス協会の有料会員が対象
フリーランス協会(https://www.freelance-jp.org/benefits)は、その名の通りフリーランスの働き方に関しての補助をしてくれる協会です。そこでは年会費1万円の一般会員になることで、ベネフィットプランが特典として適用され、補助の対象となります。
フリーランス賠償責任補償や、病気やケガなどで働けなくなった場合、喪失する所得を保険金として受け取れる所得補償制度、健診や人間ドックが割引される福利厚生などが含まれています。
リスクへの備えができる
年会費1万円と聞いて高いと感じるか安いと感じるかは人次第ですが、会社員と異なり労災保険のような社会保障の少ないフリーランスにとって、このようなバックアップがあるというのは大変心強いものです。
フリーランスの病気やケガによる長期の就業不能だけではなく、親の介護により働けなくなるリスクなども鑑みた『所得補償』が得られるのが、このベネフィットプランの大きなメリットと言えるでしょう。
健康に害がないのが何より一番ではありますが、不慮の場合に備えて保険をかけておくようにしましょう。
まとめ
フリーランスは自分の腕で収入を決められる、やりがいのある仕事形態です。しかし、会社員と比べてけがや病気などで働けなくなった際の保証が少ないというのも事実です。フリーランスにとって最も重要なのは、しっかり仕事を続けていける健康な心身と言えます。
普段病気もケガもしないから大丈夫と油断してしまいますが、いつ何時不慮の事故があるか分かりません。健康が失われた時のリスクをしっかり見据えた上で、しっかりとした健康管理を心掛けましょう。