アクセンチュアの平均年収は公式サイトで公表されていない
アクセンチュア株式会社の公式サイトのうち、会社概要・福利厚生・経験者採用・採用プロセスのページには、社員の平均年収の記載がありません(2026年10月18日に編集部が確認)。会社概要に載る数字は、資本金3億5千万円、従業員数約31,000人(2026年9月1日時点)などです。
グローバルのアクセンチュアについては、従業員数約814,000人、売上高740億米ドル(2026年9月時点)と同じページに書かれています。世界全体の数字で、日本の社員の年収を示すものではありません(出所: アクセンチュア株式会社「会社概要」)。
検索で見つかる平均年収の出所の1つは、社員の口コミ投稿や転職サービスの利用者の実績です。集まった人の職種や役職の構成によって、数字は変わります。
自分の年収と比べるなら、平均の1つの数字より、求人の提示年収・報酬の仕組み・公的統計の3つで確かめるほうが読み違えにくくなります。
有価証券報告書の平均年間給与と募集の想定年収を並べて読む例は、「LINEヤフーの年収|平均902.4万円と募集の想定年収」です。
経験者採用の割合は2025年度で67%
アクセンチュアの採用FAQによると、経験者採用(正社員)の割合は2023年度78%、2024年度72%、2025年度67%(2025年9月1日時点)です(出所: アクセンチュア株式会社「アクセンチュアの採用プロセスおよびFAQ」)。
中途で入る人の年収を考える手がかりは、入社するポジションと、後の節で見る基本給の決まり方です。
コンサル経験を挙げる求人は上限の中央値1,000万円
Offers に掲載された正社員求人のうち、応募条件(必須・歓迎)にコンサルティングファーム(コンサルティング会社)での経験を挙げる28件の提示年収は、下限の中央値が600万円、上限の中央値が1,000万円でした。比べる正社員求人(他社の求人をまとめて載せる2アカウントを除く)の2,451件は、下限の中央値が529万円、上限の中央値が900万円です。
指標 | コンサルティングファームの経験を挙げる求人 | 2アカウントを除いた正社員求人 |
|---|
年収を記載した求人 | 28件 | 2,451件 |
下限の中央値 | 600万円 | 529万円 |
上限の中央値 | 1,000万円 | 900万円 |
上限1,000万円以上 | 20件 | 1,120件 |
上限1,500万円以上 | 10件 | 214件 |
下限800万円以上 | 6件 | 275件 |
出所: (Offers(株式会社overflow)調べ・他社の求人をまとめて載せる2アカウントを除いた、年収の下限と上限を記載した正社員求人 n=2,451、うちコンサルティングファームの経験を挙げる求人 n=28・2022年3月〜2026年10月公開)
28件の題名に並ぶのは、プロジェクトマネージャー(PM)、ITコンサルタント、DX戦略企画、データ・AI基盤の活用支援、プロダクトオーナー、UX(ユーザー体験)デザイナーなどです。応募条件では、コンサルティングファームでの経験が SIer や事業会社での経験と並べて書かれることもあります。
上限1,000万円以上の求人は、28件中20件でした。
PM の年収の相場は、「プロジェクトマネージャーの年収相場と求人の年収帯」に統計と求人でまとめました。Offers Jobs の求人一覧のカードには年収と雇用形態が出ており、会員登録なしで見られる状態です。
Offers Jobs で正社員の求人と提示年収を見る
報酬は基本給・ボーナス・手当に確定拠出年金と株式が加わる
アクセンチュアの福利厚生・制度のページによると、基本給は職務・スキル・パフォーマンス・職位に基づいて決まり、居住地の賃金水準に合わせて調整されます。ボーナスは社員の成果やビジネスへの貢献に報いるもので、役割や勤務地に応じて複数のボーナスの対象になる場合があります。
これに加わるのが、時間外勤務手当などの手当、基本給の5%を会社が拠出する確定拠出年金、従業員株式購入プラン(ESPP)です。
基本給を等級の算定式ではなく評価で決める会社の例は、「エムスリーの年収|平均975.9万円と給与の決め方」で扱っています。
制度 | 公式ページの記載(要約) |
|---|
基本給 | 職務・スキル・パフォーマンス・職位に基づいて決定し、居住地の賃金水準に合わせて調整 |
ボーナス | 社員の成果やビジネスへの貢献に報いるもの。役割や勤務地に応じて複数の対象になる場合がある |
手当 | 時間外勤務手当・深夜勤務手当・出張手当・住宅手当・交通費支給 |
確定拠出年金 | 基本給の5%(基準年俸/12×5%)を会社が毎月拠出。上限を超える分は前払い退職金として支給し、全額を前払い退職金で受け取ることも選べる |
従業員株式購入プラン(ESPP) | アクセンチュアの株式を15%割引で購入できる。給与の10%まで(最大拠出額は7,500米ドル)を充てられる |
パフォーマンスエクイティ | 対象の社員に業績株式報酬を授与 |
出所: アクセンチュア株式会社「福利厚生・制度」(2026年10月18日閲覧)
株式の制度はマネジメントレベルで対象が分かれる
公式ページは、ESPP に登録できる人を「マネジメントレベル5以下の従業員」、パフォーマンスエクイティの対象を「マネジメントレベル6以上の社員」と書いています。年次有給休暇も年間15日から20日の範囲で、日数はマネジメントレベルや勤続年数に応じて異なる仕組みです。
マネジメントレベルと社内の役職名の対応は、このページに載っていません。オファーを受けたら、どのマネジメントレベルで入社し、どの株式の制度の対象になるかを確かめておくと、他社と比べる範囲がそろいます。
他社のオファーと比べるときにそろえる範囲
アクセンチュアのオファーを他社と比べるときは、提示された年収に何が含まれるかをそろえます。確定拠出年金の拠出分は、前払い退職金として受け取るか年金として積み立てるかで、現金で受け取る額が変わる点に注意が必要です。
時間外勤務手当が出る働き方では、残業の時間で年収は動きます。確かめる項目は次の4つです。
- 基本給(基準年俸)と、ボーナスを含めた年収の見込み
- 提示額が時間外勤務手当を含む前提か
- 確定拠出年金の拠出分の受け取り方
- 株式の制度(ESPP・業績株式報酬)の対象になるか
時間外勤務の一定時間分を月給に含める手当や、確定拠出年金の掛け金に充てられる手当の例は、「DeNAの年収|平均1,117.9万円と給与の決め方」で求人票の月給の内訳として取り上げています。
株式報酬を含めた年収の比べ方と交渉の進め方は、「スタートアップの年収交渉」でも扱っています。
近い統計区分は1,000人以上で年収換算1,010.4万円
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」で、アクセンチュアの職種のうち IT・システムの上流を担う仕事に近い「システムコンサルタント・設計者」の年収換算は、企業規模1,000人以上で1,010.4万円、企業規模計で889.0万円です(男女計・Offers Magazine 編集部が年収換算)。開発を担う「ソフトウェア作成者」は、1,000人以上で640.9万円でした。
アクセンチュア株式会社の従業員数は約31,000人で、統計の企業規模では1,000人以上の区分に入ります。統計はその規模の企業全体の平均で、アクセンチュアの社員の年収そのものではありません。
職種(統計の区分) | 平均年齢(企業規模計) | 企業規模計 | 1,000人以上 | 100〜999人 |
|---|
システムコンサルタント・設計者 | 38.3歳 | 889.0万円 | 1,010.4万円 | 854.3万円 |
ソフトウェア作成者 | 37.1歳 | 578.5万円 | 640.9万円 | 555.0万円 |
出所: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 職種第1表」(2026年3月公表・男女計)を Offers Magazine 編集部が年収換算。
年収換算は、毎月の給与(きまって支給する現金給与額)の12か月分に、年間賞与その他特別給与額を足した概算です。
統計の区分とアクセンチュアの職種の重なり方
厚生労働省「職種一覧と解説」は、システムコンサルタント・設計者に含まれる職種の例として、システムコンサルタント、システムアナリスト、情報処理プロジェクトマネージャを挙げています。仕事の概要は、顧客の業務内容を分析して情報システムを策定・提言する仕事や、システム開発プロジェクトの責任者としてプロジェクト全体を管理する仕事です。
アクセンチュアの経験者採用のページは、職種を「コンサルティング」と「テクノロジー」に分けています。テクノロジーの職種は IT の経験を生かして技術をハンズオンで提供する仕事と説明されており、情報システムに関わるこの2つの統計区分が近いのはテクノロジーの職種の側です。コンサルティングの職種は、各業界や経理、人事、製造、調達などの業務領域の経験を生かして変革を支援する仕事と説明されています(出所: アクセンチュア株式会社「経験者採用」)。
システムコンサルタント・設計者の区分の定義は、情報システムに関わる仕事です。業務領域の変革を支援するコンサルティングの職種には、この区分が当てはまらない部分があります。
IT の上流で全体の構成を設計する職種の年収は、「ITアーキテクトの年収」でも統計と求人から確かめられます。
年齢で見るシステムコンサルタント・設計者の年収換算
同じ統計の年齢階級別では、システムコンサルタント・設計者の年収換算は30〜34歳で866.1万円、40〜44歳で1,189.0万円です(企業規模計)。
年齢 | システムコンサルタント・設計者 | ソフトウェア作成者 |
|---|
25〜29歳 | 641.6万円 | 484.7万円 |
30〜34歳 | 866.1万円 | 559.5万円 |
35〜39歳 | 968.1万円 | 636.0万円 |
40〜44歳 | 1,189.0万円 | 686.3万円 |
45〜49歳 | 1,226.3万円 | 729.2万円 |
50〜54歳 | 1,103.7万円 | 722.4万円 |
出所: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 職種第5表」(2026年3月公表・企業規模計・男女計)を Offers Magazine 編集部が年収換算。
年齢別の値は企業規模計で、1,000人以上に絞った値ではありません。自分の年齢の行と今の年収を並べると、統計の上でどのあたりにいるかの目安になります。
アクセンチュアを軸に年収を上げる転職の進め方
年収を上げる転職の土台は、オファーの内訳をそろえて比べること、統計と求人の提示年収で自分の位置を確かめること、職務経歴書で上流から実装までの経験を具体的に示すことの3つです。アクセンチュアの経験者採用は書類選考と2〜3回の面接で進み、選考期間の目安は1〜2か月程度と採用FAQに書かれています。
経験者採用の選考の流れ
公式の採用FAQによると、経験者採用はサイトからの応募です。併願はできないため、応募したいポジションを1つ選び、履歴書と職務経歴書をアップロードします。
面接の予定は2〜3回で、応募部門によって回数は異なるとのことです。ポジションによっては Web テストもあります。すべての選考が終わると、1週間程度で最終結果の連絡が届く流れです。
選考期間は1〜2か月程度が目安で、日程の調整や応募職種によって変わります。
職務経歴書に書く経験
コンサルティングファームでの経験を挙げる求人の応募条件に並ぶのは、プロジェクトマネジメント、業務改革やシステム導入の上流工程、データ活用の推進などです。
職務経歴書には、担った工程(要件定義・設計・実装・導入)と、プロジェクトの規模、顧客の業界、自分が決めたことを分けて書きます。求人の応募条件と自分の経験を照らし合わせやすくするためです。
勤務地とリモートの条件も年収に関わる
アクセンチュアは地方採用のページで、北海道、宮城、福島、群馬、名古屋、大阪、福岡、熊本の拠点と、リモートワークで全国から案件に携わる働き方を案内しています(出所: アクセンチュア株式会社「地方採用・ロケーション フレキシビリティ 採用情報」)。
一方で福利厚生のページには、基本給を居住地の賃金水準に合わせて調整するとあります。東京以外で働くことを考えるなら、勤務地を前提にした基本給をオファーの段階で確かめておきましょう。
アクセンチュアの次の職場を探すときも、提示年収の幅と勤務地の条件を並べて見比べると、自分の経験に合う求人が絞れます。
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