サラリーマンの副業が当たり前の時代へ
会社員の給与所得には格差があり全体的に伸び悩んでいるのが現実です。
この背景の中、副業を解禁する企業が少しずつ増加しています。副業が個人や企業へもたらすメリットを考えてみましょう。
副業を解禁する企業が増加中
厚生労働省が、副業・兼業の促進に関するガイドラインを作成したことを皮切りに、大手企業は次々と副業の解禁をしています。
都内に本社を構えるソフトウェア会社の『サイボウズ』は「100人いれば、100通りの働き方」を基にした人事制度を設け、社員の副業(複業)及び『複業採用』をいち早く取り入れています。様々な企業で、副業・本業に関わらず、自由な発想やアイディアを生み出す働き方を支持し、既にそれが定着しつつあるようです。
副業を解禁する背景には、優秀な人材の確保や社員のモチベーション・スキルの向上、社内に閉じない新たなアイディアの創出などがあります。
副業は個人のスキルアップチャンスにもなる
副業は、個人のスキルや人間性を成長させる機会を与えてくれます。
自分の能力や長年の趣味などが本業で活かせない場合、もしくは、会社だけに閉じられた人間関係の場合、物足りなさを感じる人もいるでしょう。
副業の種類にもよりますが、副業を通じて、スキル向上、新たな知識と人脈の獲得、時代の変化に負けない柔軟さなどが身に着いていきます。
こうして得たことは、本業を遂行する上でも役に立つでしょう。
副業の種類は数えきれないほどある
副業の種類は無数にありますが、特徴ごとに整理すると、ネット系・投資系・労働系の3つに大別することができます。
稼ぎ方の違いを知ろう
『ネット系』には、アフェリエイト・クラウドワークス・転売・ポータルサイトの運営などがあります。大きな初期投資が不要で、パソコン環境が整っていれば、時間や場所に縛られません。
一方『投資系』は、ネット系と同様の在宅副業ですが、元手資金が必要です。
収入源は、取引で得られる差益と、株の配当金の受け取りが主で、損をすることもあれば、大きく儲けが出ることもあります。
利益を出し続ければ不労所得ですが、その分、投資知識の取得は必須で、誰もが簡単に成功する副業ではありません。
『労働系』は一般的にいうアルバイトのことを指します。リスクが少なく、誰でもはじめやすい副業といえるでしょう。時間や場所に縛られるため、本業の兼ね合いが重要です。
ランキング上位常連、初心者向きの副業とは
副業には、初心者がはじめやすいものと、知識やスキルが必要な上級者向けのものがあります。ここでは、低リスクで、それほどハードルが高くない副業をピックアップして紹介します。
低リスクで今すぐ始められるネットビジネス
上記でも説明したように、ネットビジネスの種類は多岐にわたりその多くが在宅でできるものです。
自己資金が不要で、リアル店舗のように在庫も場所も必要ないという点は大きな強みといえるでしょう。
- 広告収入・アフィリエイト
- 業務の受託
- 物販
以上の3つは、人気の高いネット副業で、個人のスキルや頑張りによっては、収入が多くなる可能性を秘めています。
自己サイトを運営して広告やアフィリエイト
『アフィリエイト』は、サイトやブログに他社の広告を掲載し収益を上げる仕組みです。
ワンクリックごとに収入が発生するものもあれば、商品の購入や申し込みなど、契約が成立した時点で報酬が入る形もあります。
アフィリエイトに必要なのは、広告が掲載できる自己サイトのみで、無料ブログを使えば、0円ではじめることも可能です。
収益を上げるには、サイトへの集客率を上げることが重要で、副業を行う過程では、SEOの知識や文章力なども学ぶ必要があるでしょう。
最近は、YouTubeに動画を投稿して広告収入を得るやり方も一般的になっています。
得意を生かしてクラウドソーシング
語学力や文章力、ウェブデザインのスキルなどを持っている人は、クラウドソーシングなどを利用してみましょう。
クラウドソーシングは、クライアント(依頼者)とワーカー(受託者)を繋ぐサービスのことです。ネット上で契約を結ぶとパートナーになり、納品が行われた時点で収入が入ります。全ての工程をオンラインで行うため、場所に縛られることはありません。
案件は『経験不問・プロ向け』などのカテゴリーに分かれており、ロゴやバナーの作成、システム構築、文章作成などが主になります。基本的にはパソコンが必要ですが、スマホと隙間時間があればできるアンケート調査などもあります。
ネットショップでハンドメイドや輸入品販売
実際にお店を出して物を売ろうとすると、店舗の維持費や人件費、管理費などがかかります。
ネットショップの強みは、売る物とネットさえあれば、後はほとんどお金がかからないことです。注文が入ったら発送するだけなので、本業との両立も十分できるでしょう。全世界の人が顧客になる可能性も秘めており、自分次第で収入は何倍にもなります。
物販は、ハンドメイドや輸入雑貨など、自分に売る商材がある場合に限られます。その意味では、ネットビジネスの中では、若干難易度が高いです。
スマホを使って在宅でライトに
スマホでの副業はライトな作業が多く、収入はそれほど高額ではありません。しかし、家事や通勤などの隙間時間を使ってコツコツ行えば、毎月のお小遣いを確保することは十分可能です。
お小遣い稼ぎアプリやポイントサイト
今注目を浴びているのがスマホの『お小遣い稼ぎアプリ』を使った副業です。
収入が入る仕組みはさまざまで、アンケートやクイズに答えるとポイントが加算されるものや、記事や商品を閲覧するだけで収入になるものもあります。主にポイント制をとっており、一定のポイントが貯まると換金できる仕組みになっています。
一方、昔から根強い人気があるのが『ポイントサイト』です。これは、あるサイトで商品を購入すると、商品額に応じてポイントが還元される仕組みです。サイトへの友達紹介やアンケート回答、ミニゲームなどで、ポイントをがっつり貯めて、換金している上級者もいるようです。
おすすめ品を紹介するだけ、楽天ROOM
お小遣い稼ぎアプリを提供している会社は無数にあり、中には安全性や信頼度が不明なものも含まれています。はじめてアプリを利用する人は、まず、企業の信頼度や評判をチェックしてみましょう。
楽天が運営する『楽天ROOM』は、優良なお小遣い稼ぎアプリとして多くの人に利用されています。使い方は簡単で、まず、紹介したい商品をmy ROOMにストックしておきます。my ROOM経由でその商品が売れると成果報酬として楽天スーパーポイントが入るという仕組みです。
購入金額に応じてポイントが溜まっていくので、1回で500ポイント以上をゲットすることも夢ではありません。ブログやSNSに貼り付けることもでき、アイディア次第でどんどん稼げるアプリといえるでしょう。
自己アフィリエイトやフリマアプリ
『自己アフィリエイト』は、自分で商品の購入や申し込みを行うことで報酬を得る仕組みです。
セルフバックともいわれ、確実に報酬を発生させたい人や、商品を少しでもお得に購入したい人に支持されています。
また、『フリマアプリ』を使った副業は、断捨離ついでにお小遣い稼ぎができることから、利用者は年齢、性別を問いません。時間制限がなく、自分で自由に価格設定ができる点がオークションとの違いといえるでしょう。
このようなフリマアプリや自己アフィリエイトは、低リスクで気軽にはじめられるぶん、ネタ切れになりやすく継続しにくいのがネックです。
副業を始める前によく考えておきたい事
副業は誰もが必要なわけではありません。本業に専念するほうが、自分の能力が発揮でき、収入が得られるケースもあります。まずは以下の2つの点を考えてみましょう。
あなたは副業に向いているのか
副業は、やらなければならないものではなく、あくまでもやりたい人や、必要に迫られている人が選択するものです。
本業で十分な収入があり、副業で得られる経験やスキルに必要性を感じない場合は、副業をしない方がいいでしょう。モチベーションの低下や本業への影響が懸念されるためです。特にクラウドソーシングなどで企業から仕事を委託するようになると、中途半端な気持ちではこなすことができません。
副業をするメリットを考えてみよう
まずは『副業をするメリット』を全て洗い出してみるとよいでしょう。
本業だけでは得られないスキルや知識、収入、人間関係などが挙げられるでしょう。また、転職に有利と考える人もいます。同時に副業をするデメリットも考え、メリットのほうが大きければ、副業をする価値は十分にあるでしょう。
まとめ
大企業が次々と副業解禁を打ち出す中で、今後はより副業に対する考え方が柔軟になってくるでしょう。
副業をして、自由な自分のライフスタイルが確立できる人がいる一方、何となくはじめる副業は、体力的にも精神的にもきついものになります。
まずは、どんなライフスタイルを送りたいかを明確にすることが求められます。