フリーランス40歳の壁とは
編集者でありフリーランスの文筆家でもある竹熊健太郎さんが執筆した『フリーランス、40歳の壁』(ダイヤモンド社)という本がフリーランスの間で話題になっています。
この本では、フリーのライターでもある竹熊さん自身が直面したフリーランスとしての40歳の年齢の壁について、リアルな現場の様子が描かれています。
また、著者と同様に40歳の壁を感じ苦しみながら、見事にその壁を乗り越えていった他のフリーランスの方々の話をインタビュー形式で掲載しています。この本は、同様の悩みを抱いている多くのフリーランスの参考になっているのです。
- タイトル:フリーランス、40歳の壁―自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?
- 価格:1512円(税込)
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40歳から仕事が減るという話
この本の中でも書かれていますが、長年フリーランスを続けている方の多くが、40歳を過ぎてから仕事の発注が少なくなっていく経験をしています。
その主な原因は、フリーランスに仕事を発注する側の年齢が自分より若くなり、コミュニケーションの壁が生まれることであると著者は語っています。
自分より下の世代のフリーランスが年々増えていく中で、40歳を超えた中高年のフリーランスに対する評価は、徐々に厳しくなっていく現実があるのです。
フリーランスには年齢の壁があるのか?
会社員でも組織人でもないフリーランスには、確かに定年は存在しません。本人のやる気と体力、そしてスキルさえあれば、一生続けることができる仕事でもあります。
しかし現実に仕事を続けるにあたって、フリーランスには年齢という壁があるのも事実です。この『年齢の壁』に直面し、悩んでいるフリーランスは多く存在するのです。
年齢による衰えは無視できない
20代や30代の若い世代は、多少の無理では体に支障はありません。徹夜をしてでも膨大な量の仕事をこなす気力や体力があるからです。
40代、50代と年齢を重ねるごとに体力は衰えていくのが通常です。体力の低下とともにフリーランスとしてこなせる仕事量も少なくなり、徐々に仕事の受注が減少していきます。年齢による衰えは決して無視できないのです。
クライアント側が自分よりも年下に
『フリーランス、40歳の壁』でも語られている通り、若い頃は年上だったクライアントがやがて同世代になり、気が付いたらいつの間にか年下ばかりになります。
クライアント側からすれば、こだわりの多いベテランのフリーランスよりも話が通じやすい同世代や下の世代の人の方がコミュニケーションが取りやすく、仕事を発注しやすい状況が生まれるのです。
年齢に関係なく活躍するには
『フリーランス、40歳の壁』の中では、40歳の壁を見事に超えていったフリーランスの方々の話がいくつも掲載されています。
苦しみながらもそれぞれに創意工夫し、自分にしかない強みを見つけ、どのようにして壁を乗り越えていったのかがリアルに語られています。
仕事を好きであり続ける
仕事を長く続ける上で欠かせない要素は『その仕事が好き』ということです。フリーランスとして、何の後ろ盾もない環境下で仕事をするのは本当に大変です。
特に長年同じ仕事に携わっているフリーランスの多くは、仕事に対する情熱を見失う経験があるようです。
年齢の壁を越えるためには、仕事への情熱は大切です。自分の仕事を好きであり続けることが、40歳の壁を越えるための1つの手段でもあります。
様々なスキルを持つ
時代の変化とともにテクノロジーが発展し、ここ10年でフリーランスを取り巻く環境は激変しました。パソコンやスマートフォンの普及もここ10年で一気に加速しています。
人々が普段使うツールが変わっていく中で、その変化に合わせて必要とされるスキルを身につければ、それは立派な武器になります。習得したスキルが、年齢の壁を破壊する手段になるのです。
柔軟さをなくさない
どんな仕事であれ、長年続けていると考え方や取り組み方が固定してしまい、自分本位な方向へ進んでしまいがちです。こだわりは大切ですが、こだわりすぎると変化に対応することはできません。
環境の変化に対応し、新しい世代と関わりやすくするためにも、フリーランスは何事にも柔軟に対応していく心構えが必要になります。
体調管理は徹底的に
加齢とともに、自分でも気がつかないうちに体力は低下していきます。若い頃ほど無理ができなくなり、必然的に一度にこなせる仕事の量も少なくなっていきます。
できる限り長く仕事を継続するためには、徹底した体調管理をすることが大切です。定期的な運動やバランスのよい食事を実践することで、体力面での『年齢の壁』を突破することができるのです。
まとめ
フリーランスには40歳の壁があると言われていますが、実際には40歳を終えた後でも、現場の最前線で活躍しているフリーランスはたくさんいます。
自分や周囲の変化に柔軟に対応し、時代にあったスキルを学び続けることで、年齢の壁を越えることはできるのです。
自分の可能性を信じて、できるだけ長くフリーランスとして自由な働き方を実現していきましょう。