副業をしているなら『仕組み化』は欠かせない
社会人であれば『仕組み化』という言葉を1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
企業で行われていることが多い仕組み化ですが、副業をする個人でも業務を仕組み化するのにはメリットがあります。
副業をする人にとって欠かせない仕組み化とはどのようなものなのか、見ていきましょう。
『仕組み化』とは
副業をしている人であれば、本業の会社で仕組み化を取り入れているという人も多いでしょう。
仕組み化のもともとの意味は『会社において、いつでも誰でもその仕事ができるようにしておくこと』です。「この仕事はこの人しかできない」という状態は企業にとってリスクになることがあります。
その人が会社を休んだり、病気になって出勤できなくなったり、あるいは退職したりすると仕事を担当できる人がいないため、業務がストップするという状況になりかねません。
こうしたリスクを減らすための方法が仕組み化です。
仕組み化は組織だけじゃない
仕組み化は、個人で副業をする場合にも当てはめられます。副業の場合の仕組み化とは『いつでもどこでも安定して成果を出す』ことです。
本業の合間に副業をするわけですから、限られた時間を有効に使いたい人は多いでしょう。プライベートを楽しみたい時や、体調不良でやむをえず休業することもあります。
仕組み化ができていないと、一定期間休業した後に作業の手順を忘れてしまったり、スキマ時間に作業しようと思っても準備だけで終わってしまったりなど、安定して成果を出せなくなってしまいます。
仕組み化のメリット
副業において仕組み化を取り入れると、より短時間でクオリティの高い仕事が可能です。
ノウハウの蓄積にもなるので、久しぶりの仕事でも思い出す時間が短くなるというメリットもあります。
副業における仕組み化のメリットを具体的に見ていきましょう。
業務のムダをなくせる
副業に仕組み化を取り入れることで業務のムダがなくなります。私たちは仕事をするうえで、手順や優先順位など、さまざまなことを判断しながら作業しているからです。
1つ1つの判断に使う時間はわずかかもしれませんが、合計するとかなりの時間がムダになっています。
例えば、作業に必要な物のチェックシートがあれば「他に必要なものはないか」と考える時間を減らし、準備の漏れを防止できるでしょう。
仕事の手順を示したフローチャートがあれば「次は何をすればいいのか」と迷っても、すぐに確認がとれます。
このように、副業にも仕組み化を取り入れることで、漏れをなくしたり、判断する時間を最小限にしたりできるのです。
仕事の質をあげることができる
副業に仕組み化を取り入れることで、仕事の質をあげることが可能です。どんな仕事であっても、最初は時間もかかり、仕事の質もよいとは言えないことが多々あります。
しかし、仕事がわかってくるにつれて、どこをどう改善すればもっとよい仕事ができるのかについての方法や、より効率的な手順もわかってくるでしょう。
効率的な手順がわかったうえで、それを仕組み化すれば、ミスを防ぎ、仕事の質を保つことができます。
また、時には体調が悪い日があったり、本業で疲れたりする日もあるでしょう。体調のよしあしで仕事にムラができてしまったことはありませんか?
そのような時のために、あらかじめ仕組み化をしておくと、仕事のムラを最小限に抑えられるという効果があります。
ノウハウを蓄積できる
副業の仕組み化は、ノウハウの蓄積もできます。頭の中に記憶しておくだけでもよいことも、人は時間が経つにつれてどうしても忘れてしまうものです。
仕事に関しても、いつも同じパターンの業務ばかりがあるとは限りません。「久しぶりにやったら忘れてしまっていた」という経験をした人も多いのではないでしょうか。
仕事は記憶がしっかりあるうちに仕組み化しておきましょう。マニュアルの形で残しておくと、久しぶりにやった仕事でも、そのマニュアルを見るだけで記憶がよみがえります。
思い出しながらやるよりは、はるかによいパフォーマンスで仕事ができるかもしれません。
仕組み化の手順
メリットがたくさんある仕組み化ですが、副業の仕組み化はどのようにすればできるのでしょうか。
ここでは効率よく業務を進めるための仕組み化の手順と、仕組み化におすすめのデジタルツールを紹介します。
(1)自分の業務を全て列挙
まずは、自分がやっている仕事を全部書き出しましょう。毎日行う仕事はもちろん、1週間や1カ月といったスパンで見て行う仕事も書き出します。
あとで仕事の振り分けを行うので、ふせん紙を使って書き出すとより仕組み化がしやすいでしょう。
(2)単純業務と思考する業務に分ける
仕事を全て書き出したら、『単純業務』と『思考する業務』に分けます。
『単純業務』とは以下のようなものです。
- 考えなくても手を動かすだけでできる業務
- 業務を行う時間帯を固定できる業務
それぞれの単純業務にどのくらいの時間が必要なのか、おおよその見積もりしておくとよいでしょう。
もう一方の『思考する業務』とは以下のようなものがあげられます。
- アイデア出しなどの考える必要がある業務
- 打ち合わせなど予定が固定できない業務
(3)単純業務に充てる時間を決める
単純業務は、1週間、1カ月といったスケジュールも確認しながら業務にあてる時間を決めてしまいましょう。例えば『木曜日の21時からの30分間で、今週の経費精算をする』といった感じです。
単純業務にあてる時間を事前に決めてしまうことで、それ以外の時間は思考が必要な業務に集中することができます。
仕組み化することが大切なので、単純業務にあてる時間が決まったら、パソコンやスマートフォンのカレンダーに入力しておきましょう。
『繰り返し設定』をしておくと、事前に知らせてくれるので、忘れることもなく便利です。
(4)ツールを使って省力化
私たちは1日の中で考え事や判断をする場面が多くあります。手帳や紙に『To Doリスト』(やることリスト)を書く人もいますが、スマホアプリのTo Doリストを使えば、スマホ1つでスケジュールや作業の手順を確認できます。
筆記用具が手元になくても、タッチ1つで作業やスケジュールのチェックができるので便利です。
Gmailを使う人なら『Google Tasks』もおすすめです。
シンプルな操作でタスクを書き込んで管理できるほか、受信したGmailの文面をそのままタスク化できるので、入力の手間をはぶけるというメリットもあります。
仕組み化について勉強するならこれ
仕組み化のメリットや手順について見てきましたが「仕組み化についてもっと詳しく知りたい」という人向けにおすすめの書籍を紹介します。
おすすめの書籍
仕組み化を学ぶのにおすすめの本が『最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術』です。
この本は『記録』によってあらゆることを仕組み化させる方法が紹介されています。無駄な時間を最小限にして仕事を短時間で終わらせ、仕事のムラをなくすノウハウを学べるでしょう。
目の前の仕事だけで、すぐにいっぱいいっぱいになってしまう人や、効率よく時間を使い、最大限の結果を出したい人におすすめです。
- 商品名:最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術
- 価格:1400円(税込)
- Amazon:商品ページ
まとめ
仕組み化というと、企業や組織が取り入れるものと思われてしまうことが多いですが、副業をしている人にも、さまざまなメリットをもたらしてくれます。
特に副業の場合は、短時間で効率よく結果を出すことが求められるので、仕組み化は非常に役立つでしょう。
時間をうまく使えるようになりたいと思っている人は、できるところから仕組み化を取り入れてみてはいかがでしょうか。