副業でデータサイエンティストの仕事をする。必須能力や副業の探し方

企業の中に存在する、あらゆるデータを正しく分析し、企業の売上増大や経営の安定化に繋げる仕事が、データサイエンティストです。企業のニーズも高まる中、データサイエンティストに必要なスキルや副業として行う方法、注意点をまとめました。

市場で見るデータサイエンティストのニーズ

アメリカでは2018年までにデータサイエンティストが約1万4000人~1万9000人も急激に不足すると予測されており、今後大きな需要が見込まれる仕事の一つでもあります。

日本においてデータサイエンティストに必要な資格は、現時点ではありません。まずはデータサイエンティストの仕事内容や将来性について見ていきましょう。

出典:McKinsey Global Institute「Big data: The next frontier for innovation, competition, and productivity

データサイエンティストの仕事

データサイエンティストの仕事を一言で表すならば、『データ分析の専門家』と言えます。

企業内で保管してあるデータには、さまざまなものがありますが、それらのデータには一貫性のないことがほとんどです。これらのデータをITスキルを活かして解析・分析し、使えるデータにして事業戦略を考えることがデータサイエンティストの仕事です。

データサイエンティストの担う役割

企業の売上を増やしたり、経営を安定化するために、蓄積されているデータを調査・分析して提供する仕事がデータサイエンティストです。

似たような仕事にマーケティングディレクターがあります。マーケティング全般に関わる企業の課題に対してアドバイスを行うのが、マーケティングディレクターの仕事です。

一方、データサイエンティストは、バラバラに集積されているデータを、ツールを使って会社経営に使える情報へと整理することで、企業が繋がりのある利害関係者に実用的な情報を提供し、会社の成長につなげることが仕事です。

データサイエンティストの将来性

IBMはデータサイエンティストとアナリストの求人数は、2020年までに約272万件になると予測しています。2018年度のデータサイエンティストの求人数と比べるとおよそ36万4000件増加するとの考えです。

特に、財務や保険、プロフェッショナルサービスやIT業界において、データサイエンティストは必要性が高まっていると言えます。

データサイエンティストに必要な能力

データサイエンティストに必要な能力は、大きく分けて3つあります。1つはITに関する幅広い知識、2つ目は統計学に関する知識、3つ目はビジネスに関する知識です。それぞれの能力について詳しく見ていきましょう。

機械学習やプログラミングなどのITの知識

データサイエンティストには、データベースに関する知識、データ処理に関する知識、プログラミングに関する知識が必要です。

膨大なデータを処理・分析するためにはITが使われます。ITのシステム導入やシステム運用と同じ方法が用いられることが多いので、システムの開発、運用の知識があると良いでしょう。

また、HBase、Hive、pigなどのデータベースの知識は必要不可欠です。大量のデータを効率よく分析し、正しい結果を経営陣に提示するため、効率の良いクエリの作成ができることも、データサイエンティストにとって重要なスキルです。

ビッグデータの運用は、これからますますニーズの高い分野になることが予想されます。書籍やセミナーなどで学び、いつでも最新の知識を持つようにしておきましょう。

また、RubyかPythonをマスターして、バッチファイルの作成やBIツールへのデータ挿入などのプログラミングができるようにしておくと良いでしょう。

統計学の知識

データ分析には数学が必要です。特に、データサイエンティストの仕事で使うことが多いのは確率・統計、微分積分、行列といった分野です。

データの分析をする上で、データの統計処理や数理モデルを作成する必要があります。データサイエンティストのミッションは、保有するデータを分析し、経営の判断材料としての情報を提供することです。

分析にもさまざまな方法がありますが、必要な分析結果を得るためにどのような方法を取れば良いのか、正しく判断できる必要があります。

そして、膨大なデータの分析にはデータ分析ツールを使うので、ExcelやRなどのデータ分析ツールの使い方をマスターしておく必要があります。

ビジネススキル

データサイエンティストは、企業が向かおうとしている方向と、ゴールを明確に理解しておく必要があります。

利益を上げる方法は一つではありません。そのため、企業がこれからどんな方法で利益を上げようとしているのかを理解し、データを分析する必要があります。

また、企業は、ビジネス上の問題解決やビジネスの継続的な改善を目的にデータ分析を行なっています。

課題は論理的に分析することで経営陣が納得できるデータを提供することができます。つまり、データサイエンティストには、物事をロジカルに考える力が不可欠です。

そして、分析結果は主にレポートやプレゼンテーションという形で報告されるため、レポート作成能力やプレゼンテーションの作成能力もデータサイエンティストには必要です。

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データサイエンティストの副業の探し方

データサイエンティストを副業で行うには、どのようにして仕事を探せば良いのでしょうか。多くの人は専門のエージェントに登録したり、クラウドソーシングを通して仕事を見つけています。

スカウト型サービス

副業・複業専門のマッチングサービスに登録することで、企業担当者からスカウトを受けることができます。案件を探す必要がなく、登録後は企業担当者からのスカウトを待つだけで良いので、副業に興味のある場合、探したが良い案件が見つからなかった場合はぜひ登録しておくと良いでしょう。

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専門エージェントに登録

データサイエンティストの仕事は、専門のエージェントに登録することで見つけることができます。対応エリアなど、細かな条件も設定することができるので、対応できる時間に限りがある副業でも、条件に合う仕事を見つけられる可能性があります。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングサイトでは、データサイエンティストの他にもさまざまな案件で対応できる人を募集しています。職種や報酬もさまざまなものがあるので、複数のクラウドソーシングに登録して、こまめに案件をチェックすると良いでしょう。

データ分析から講師まで多様な案件

クラウドソーシングサイトでは、さまざまな仕事の募集があります。具体的には、データ分析、プログラミングの講師、ライター、データ検索ツールの作成などがあります。

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副業の前に気をつけたいこと

会社に勤めている人が副業を行う前に確認しておきたいことが2つあります。

1つは就業規則の確認です。勤めている会社が副業できるのかどうかを確認しておきましょう。副業禁止の会社の場合、バレると処分の対象になる可能性があります。

2つ目は税金についてです。1年間の副業で20万円以上の所得が出た場合、確定申告が必要になります。それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

就業規則の確認は必須

副業解禁の流れが来ているとはいえ、どこの会社でも副業が許されているわけではありません。副業を検討している場合は、本業の会社で副業が許可されているかどうかを、就業規則や人事部を通して必ず確認しましょう。

副業が禁止されている場合は、副業をしないほうが賢明です。バレてしまった場合、解雇を含む懲戒処分を受けることが多いです。どのような処分になるかも、就業規則で確認できます。

また、副業は許可しているけれども、所定の手続きを経て許可する会社もあります。

そして、副業ができるところであっても、本業に影響が出ないようにしましょう。本業も副業も仕事であることに変わりはありません。本業であれ、副業であれ、信頼を損なわないように、丁寧に仕事を行うことが大切です。

確定申告や税金について調べよう

会社のお給料については、会社で源泉徴収が行われ、年末調整で正式な納税額が確定しますが、副業で得た収入については、自分で確定申告を行う必要があります。

会社員の場合、副業での所得が1年間で20万円を超えた時は確定申告が必要です。所得は、売上から経費を差し引いた残りの金額のことで、売上が100万円で経費が85万円の場合は、所得は15万円となり、確定申告の必要はありません。

しかし、毎月継続して収入がある場合、月収も経費も1年間の合計額を計算して差し引きする必要があるので、注意が必要です。

副業中、もしくはこれから副業をしようと思っている場合は、自分の所得税・住民税・社会保険料がいくらになるのかを把握しておくと良いでしょう。

まとめ

企業にある膨大なデータを正しく分析し、経営に生かすためのデータとして提供するデータサイエンティストは、今後ますますニーズが高まる仕事と言えます。

逆に言えば、データサイエンティストが提供するデータは、経営判断の材料として使われるため、データサイエンティストにはビジネススキルのほか、統計、分析スキル、ロジカルシンキングなど高度なスキルも求められます。

また、エージェントやクラウドソーシングを利用すれば副業でもできる仕事ではありますが、本業を持っている場合は、会社の副業規定や確定申告についてしっかり確認しておきましょう。

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