エンジニアの単価について。雇用別の平均単価と値上げ交渉のポイント

エンジニアとして勤務していると、自分の単価が高いのか低いのか気になる瞬間もあるのではないでしょうか。単価が平均より低いのであれば、交渉して単価アップを狙いたいものです。エンジニアの平均単価と単価を上げるポイントを押さえ、単価交渉を有利に進めましょう。

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エンジニアの単価について

エンジニアの単価は原則として『人月単価』で決まります。人月単価とは何か、その定義や決まり方を解説します。

「人月単価」について

人月単価とは、エンジニア1人が1カ月間働いたときに支払われる金額です。人月単価が80万円の場合、そのエンジニアに1カ月で完了する仕事を任せると、クライアントはエンジニアに80万円の報酬を支払う必要があります。

人月単価の1カ月は、通常160時間で計算されます。これは1日8時間の勤務を、20日間行ったと想定した値です。

人月単価はスキルや経験によって左右されます。経験の浅いエンジニアと百戦錬磨のエンジニアでは、人月単価が倍以上異なることもあるのです。

エンジニアの人月単価の決まり方

人月単価は、エンジニアのスキルの高さに比例します。しかし人月単価を左右する要素は、スキルだけではありません。所属する企業の規模や、プロジェクトが行われる地域によっても変わるのです。

規模の大きい企業に所属するエンジニアの方が、人月単価が高くなります。大企業は自社製品を持っているケースが多いため、製品に精通したエンジニアの単価が高くなるのです。

また首都圏で勤務するエンジニアの人月単価は、地方で勤務するエンジニアよりも高い傾向にあります。物価の差が人月単価にも影響を与えているのです。

エンジニアの働き方別平均単価

エンジニアの平均年収および平均単価を紹介します。エンジニアの平均年収・単価は、働き方の違いによって大きく異なります。

会社員

『求人ボックス』が公表している『ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料情報』によれば、会社員として働くエンジニアの平均年収は約498万円です。

国税庁が公表している令和元年(2019年)の『民間給与実態統計調査』によれば、給与所得者全体の平均年収は436万円なので、会社勤めのエンジニアの平均年収は、日本全体の平均年収よりも高いと言えます。

求人ボックスの情報によれば、会社員として働くエンジニアの中でも、年収420万~494万円をもらっている人が高い割合を示しています。

平均年収よりも低い年収をもらっている人の割合が高いのは、平均年収よりもはるかに高い報酬をもらっているエンジニアが一定数いるからです。

出典:ITエンジニアの仕事の平均年収は498万円/平均時給は1,194円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

出典:標本調査結果|国税庁

派遣社員

『求人ボックス』のまとめによれば、派遣社員のエンジニアの平均時給は1507円です。これを年収に換算すると、派遣エンジニアの平均年収は289.3万円となります。

また厚生労働省が発表している平成27年度の『労働者派遣事業報告書』によれば、ソフトウェア開発に従事する、派遣エンジニアの1日あたりの給与は、一般労働者派遣で1万5964円、特定労働者派遣で1万8022円です。

これらの値から算出される派遣エンジニアの年収は、一般労働者派遣で383.1万円、特定労働者派遣で432.5万円です。

※一般労働者派遣・特定労働者派遣とは:特定労働者派遣は、常時雇用される労働者だけを労働者派遣の対象とする労働者派遣事業を指します。対して一般労働者派遣は、特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業のことで、登録型派遣が該当します。

出典:ITエンジニアの仕事の平均年収は498万円/平均時給は1,194円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

出典:平成27年度 労働者派遣事業報告書の集計結果|厚生労働省

副業

次に、フリーランスエンジニアの平均値を見ていきましょう。

フリーランスエンジニアは、エンジニアの中でもどのような業務を担当するのかによって大きく平均値が変わってきます。例えば、システムエンジニア(SE)の平均年収は500万円と言われており、時給換算するとおよそ2500円です。

エンジニアのための求人サイト『OffersJobs』や、求人マッチングプラットフォーム『Offers』には時給4000円以上の案件が半数以上を占めており、高単価の案件を探しているエンジニアにおすすめです。

これはOffers Jobsに実際に掲載されている案件のポジション別時給をまとめたものです。データサイエンティストがずば抜けて高い報酬を見込む事ができますが、やはりスキルや経験によって異なる為幅広い結果となっています。次にEM、機械学習エンジニアと続き、他ポジションは基本的に2500〜5000円に留まっています。

出典:システムエンジニアの年収|平均年収.JP

エンジニアが単価を上げるには

エンジニアが単価を上げる方法には、複数のアプローチがあります。単価を上げる方法を3種類紹介するので、自分に合った方法を実践してみましょう。

需要の高い言語を習得する

エンジニアが単価を上げるには、高い需要が見込める言語の習得を目指すと良いでしょう。需要の高い言語は、案件の単価・量ともに高い水準にあります。

『TECH Street』が2020年に行なったアンケート調査(2020年プログラミング言語別年収ランキング)によれば、20代・30代・40代のエンジニアの中で最も年収が高かったのは、R言語を扱うエンジニアです。

R言語とは統計解析に特化したプログラミング言語です。R言語以外にも需要が高い言語には、ScalaやGoなどがあります。

エンジニアの単価を上げたい人は、すでに習得済みの言語との相性を考えつつ、需要の高い言語の習得を目指しましょう。

出典:2020年プログラミング言語別年収ランキング|TECH Street

プログラミング言語以外のスキルも身に付ける

プログラミング言語以外の知識を身に付けるのも、エンジニアの単価アップに有効です。プラスアルファのスキルを習得すれば、エンジニアとしての市場価値を高められます。

エンジニアが身に付けておきたいスキルに、マーケティングがあります。マーケティングスキルを持つエンジニアは、技術者とマーケターの両視点から物事を捉えられるようになります。

二つの視点を得たエンジニアは、ユーザーに寄り添ったシステム開発が可能になり、現場で重宝される人材となるでしょう。

コミュニケーション能力を高めて交渉する

単価交渉を成功に導くには、コミュニケーション能力の鍛錬が欠かせません。いくら輝かしい実績とスキルがあっても、それを正しくアピールできなければ、単価交渉は成立しないからです。

交渉時のコミュニケーションのポイントは、企業側と労働者側双方がWin-Winの状態を目指すことです。たとえ単価交渉が成功しても、上司にマイナスな印象を抱かれてしまえば、両者の間に遺恨が残り、仕事がしづらくなってしまいます。

両者ともに気持ちが良い単価交渉を行うには、双方が納得し互いにメリットを感じられる状態を作る努力が必要です。

業務委託エンジニアの単価の決め方

フリーランスへの転身を検討中なら、フリーランスエンジニアの単価の決め方を理解しておくのが重要です。間違っても自分を安売りすることのないよう、決め方の基本を押さえておきましょう。

仕事内容と時間で計算

案件を探す際には、案件の内容とその案件を完了させるのにかかるであろう時間を考慮し、単価が自分の求めに合っているか考えましょう。

案件の単価を決めるときは、どれほどの時給をキープすれば生活できるかを考えるところから始めます。目標とする報酬額を稼働可能な時間で割れば、必要な時給が見えてきます。

例えば必要な時給が4000円なら、8時間で完了するであろう案件には、3万2000円の単価が必要です。その仕事内容をどれほどの時間で完了できるかの感覚は、フリーランスになる前、業務の中でつかんでおくと良いでしょう。

自分の市場価値と相場を把握する

フリーランスエンジニアの単価を決めるときは、自身の市場価値や自分が担っていく仕事の相場を把握しておきましょう。

市場価値や相場を知っておかないと、仕事の価値に見合った単価を提示できず、低い単価で買い叩かれてしまう可能性があるからです。

市場価値や相場よりも低い単価で案件を受注してしまうと、労力に見合わない報酬しか得られないばかりか、フリーランスとして心身をすり減らすことになるでしょう。

市場価値や案件の相場をチェックするには、エンジニア向けの求人サイトやクラウドソーシングサイトを活用する手も有効です。自分の得意な言語で検索すれば、自身の持つスキルでどれほどの単価が取れるのか分かります。

まとめ

エンジニアの単価は、所属する企業の規模やプロジェクトを行う地域などの要素によって変動します。これらの要素と並び、エンジニアの単価に影響を及ぼしているのが個人のスキルです。

技術職であるエンジニアの単価は、その人がどのようなスキルを持っているかに大きく左右されます。

単価の低さに危機感を持っている人は、R言語やScalaなど需要の高い言語や、マーケティングに代表されるようなプラスアルファとなる知識の習得を目指しましょう。希少価値の高い人材になれれば、単価交渉も有利に進められるようになります。


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