SE出身のフリーランスが考える、プロダクトマネージャーの魅力と案件内容

事業に関するあらゆることを把握・推進し、ミニCEOとも言われるプロダクトマネージャー。そんなプロダクトマネージャーになるためにはどのようなスキルが必要になるのでしょうか。今回は、SierやITコンサルからキャリアチェンジし、プロダクトマネージャーとして1年目のキャリアを歩まれている、フリーランスの竹中さん(@chiku_chu)にその魅力と気をつけていることについて伺いました。

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フリーランスのプロダクトマネージャーになるまでのキャリアと案件内容

こんにちは、フリーランスでプロダクトマネージャーをしている竹中(@chiku_chu)です。

業務では大企業向けのチャットボット(toBのSaaS)の開発・運営に携わる一方、趣味でOSS等のコミュニティ活動をしています。

▲過去のイベント登壇時 

10年以上、SierやITコンサルタントを経験した後、現在はフリーランスのプロダクトマネージャーとなって1年目になります。

今回は、プロダクトマネージャーの仕事や、Sier・ITコンサルを経験したからこそ感じるプロダクトマネージャーのやりがいについて紹介したいと思います。

SEとITコンサルでマネジメント経験を積む

SierやITコンサル時代には、様々な規模の組織や業種で案件に関わってきました。テクノロジーだけでなく、下記のような業務の経験が、開発課題を俯瞰する場面でとても役立っていると感じています。

  • 数百人月規模のプロジェクト管理
  • 大企業の合併に伴うシステム統合プロジェクト
  • 年次計画と予算の作成

ベンチャーで自社開発を経験

フリーランスになる直前は自社サービスの会社で開発責任者をしていました。SIerもITコンサルも、基本的には他社のビジネスの支援なので、第三者としてではなく自分ごととしてサービスの開発に携わりたかったからです。

自社サービスの開発に携わるのはとても充実していた一方、政治力や事務処理がメインの社内向けの調整が増えました。と言うよりも、それが仕事の大半になりました。

プロダクトマネージャーのフリーランス案件の内容

フリーランスになった当初は開発案件もこなしましたが、企業の現場や意思決定に近い場所で働いてきた経験を生かす方が単価も上がり、遥かに競争力が高くなることを感じていました。

現在、プロダクトマネージャーとしてお世話になっているのは次のような案件です。

  • 業種:大企業向けのチャットボット開発・運用
  • 職種:プロダクトマネージャー
  • 勤務形態:常駐
  • 稼働時間:週5日
  • 案件の獲得経路:案件マッチングサービス

Sier出身者から見たプロダクトマネージャーの仕事の魅力

市場に合ったプロダクト作りに専念できる

最近では、APIの外部連携で付加価値を実現することも増えており、多数の関係者の調整をしながら稼働まで持っていく仕事は、SIer出身者にとっては得意分野でもあります。また、ITコンサルが持つ業務に関する知見やプロジェクトマネジメント能力などもSaaSが提供する付加価値向上には欠かせません。

一方で、SIerやITコンサルの役割が顧客の要求に応えることだとしたら、プロダクトマネージャーは市場の要求に応えること、という点が異なります。それは顧客すら気づいていない本当の課題を解決することでもあります

また、SierやITコンサル等、外部から参画するとどうしても顧客側の様々なしがらみに制約されることも多いのですが、プロダクトマネージャーはプロダクト開発の当事者として進めていくことができます。

リリースありきではなく、プロダクトのあり方フォーカス

さて、プロダクトマネージャーとして働くことにはなったのですが、プロダクトマネージャーの担当業務は広く、会社やプロダクトのフェーズや内容によって求められるスキルは異なります。

プロダクトマネージャーは顧客、セールス、開発、カスタマーサクセスなど、あらゆる関係者全てと関係します。要求の発掘から販売の仕方、開発する機能の定義、運用方法まで関わります。

一緒のチームにいらっしゃる方がプロダクトマネージャーが関わる部門の視点からの要求スキルを整理しています。

“偶像のプロダクトマネージャー” との付き合い方

プロダクトマネージャーに求められるのは関係者の調整役ではなく、明確な意思を持ってプロダクトをリードしていくことです。関係者の御用聞きではプロダクトの価値実現は不可能です。

また、プロダクトの価値実現には、「作れる物」を作る(Product out )だけではダメで「売れる物」「必要とされる物」を作る(Market in)でないといけません。

開発プロジェクトが終わったが、作ったプロダクトは使われなかった、では全く意味がありません。そこがSIerや受託から見た時は大きな視点の変換であり、難しい部分でもあります。

顧客志向の獲得の仕方

転向後の一番のハードルは顧客指向の理解

プロダクトマネージャーのチームに入った私が最初に直面した課題は、開発出身者であるが故に、どうしても開発のタスクを優先してしまいがちなことでした。自分の行動がProduct outになってしまったわけです。

もちろん、業務委託として求められる役割でもあり、私自身が関わっていたのは外部と連携する機能開発でした。

連携先のツールや開発パートナー側の対応の比重が多く、契約的には間違ってことはしておらず、チームにも貢献はできてはいると感じていました。

しかし、私のキャリアを考えると、もっと顧客に寄り添い、プロダクトマネージャーの視点・ノウハウを獲得する必要があると思っていました。

ひとつ意識をしたのは、顧客の言うことを聞くのではなく、行動を理解するということです。ある機能が使われているか、どの程度習熟しているかを理解する時に最初にすることは、顧客へのヒアリングではなくて、その機能が設定されたもしくは使われたログがあるかどうかです。

顧客志向を学ぶための参考書籍やイベント

顧客を理解すると言っても、それだけでひとつの分野になるほど多様なことが必要です。

プロダクトそのものはもちろん、そのプロダクトが解決する課題や対応する業務、マーケティング、開発手法、テクノロジー、カスタマーサクセスなどなど。

以下に私が参考に読んだ本やサイト、イベントを紹介します。

▼書籍

▼イベント、勉強会など

▼イベントの発表資料など

何よりも必要なのは継続的に学習する気構えです。

多くの若い人より圧倒的に成長速度の速いおっさんと絶望的に遅いおっさんの違い

Product outとMarket inと先に書きましたが、フリーランスも同じで、今の自分でできることで貢献しながらも、顧客や市場が求める方向の技術や手法を学習しないと生き残れない、と感じています。

学習し続ける、ラーニングアニマルになる必要があります。

私自身は今後も、上述の実用的マーケティングフレームワークの37コマを優先度の高いものから学習していくつもりです。

プロダクトマネージャーのキャリアとしての魅力

プロダクトマネージャーはミニCEOとも言われたりします。そのキャリアでは、プロダクトを通して市場、顧客、自社を俯瞰するスキルが身につきます。

顧客と話ができ、必要とされる機能を考え、開発者に指示し、出来上がったものが確かに役に立つか判断できる、そこまでできれば自分で見つけた社会の課題を解決する為のプロダクトを新規開発する際にも役立つでしょう。

起業しなくとも、プロダクトが置かれた自社や顧客の状況や課題まで俯瞰することはプロダクトマネージャーに限らず、あらゆるポジションで強力な価値になります。

あなたがセールスでも、デザイナーでも、プログラマーでも、ITコンサルでも、プロダクトマネージャーの視点でどんな顧客のどんな課題を解決するかが見えれば、目の前のタスクの進め方も大きく変わってきます。

専門的な知識、経験に加えて経営的な視点を得ることができたら、CxOに求められる要件の第一段階は満たしたと言えるのではないでしょうか。

フリーランスプロダクトマネージャーの将来性

プロダクトマネージャーは比較的新しいポジションで、SaaSが増えたこともあって募集も常にある職種です。タスク型で無くロール型のポジションなので外部に依頼しにくい業務ではありますが、今後求められるスキルが明確に定まれば、フリーランスでも案件は増えてくると思います。

自分が企画した機能がうまく動いてリリースされ、顧客に使ってもらえて、顧客のビジネスの成功に貢献できることはこの上ない喜びです。

いつか私が関わったプロダクトを、皆さんが使ってくれる日を楽しみにしています!

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