スクラム開発の基礎知識
まずは、『スクラム開発』の基礎知識を理解しましょう。概要やメリットについて解説します。
アジャイル開発の手法の一つ
『アジャイル開発』のアジャイルとは「素早い」という意味です。小単位で作業工程を繰り返して開発を進めていきます。
その『アジャイル開発』の代表的な手法の一つとして『スクラム開発』が挙げられます。「スクラム」はラグビー用語から名付けられていて、チーム内のコミュニケーションをより重視しているという特徴があります。
短い間隔で反復しながら行われる開発サイクル(イテレーション)ごとに進捗に問題はないか、プログラムは期待通りに動くかを精査していく手法です。
スクラム開発のメリット
『スクラム開発』のメリットとして以下が挙げられます。
- 開発途中の仕様変更に柔軟に対応できる
- 要望通りの機能を作り出す一定の期間(スプリント)で見積もることができる
- 比較的、全体の納期を短縮しやすい傾向がある
- チームで発生している課題を検知しやすい
- クライアントの要望に合致しているかどうか確認しやすい
チームで円滑なコミュニケーションを図っているからこそ、臨機応変に対応できると言えるでしょう。
ツールを活用しよう
『スクラム開発』をするときに活用できるツールはたくさんあります。まずは、プロジェクト管理ツールは以下があります。
オープンソフトウェアとして利用できる管理ツールの『Redmine』やエンタープライズ向けの管理ツールである『JiIRA』、案件をカードによって管理し、共有のしやすい『Trello』などです。
他にも世界中でさまざまなプロジェクト管理ツールがあるので、状況に合ったものを選ぶことが求められます。
ドキュメント管理ツールにはWebベース企業向けの『Confluence』や階層表現でドキュメント管理ができる『esa.io』などが使いやすいものとして知られています。
チームやプロジェクトに合ったツールを活用するとよいでしょう。それぞれのメリット・デメリットを把握して適切な選択をすることがポイントです。
スクラム開発におすすめのツール
スクラム開発におすすめのツールの特徴や名称をご紹介します。使えそうなものがあれば、導入してみてください。
プロダクトバックログ作成がしやすいOpenProject
『OpenProject』は、多機能で汎用的なプロジェクト管理ツールです。
『プロダクトバックログ』や『スプリントバックログ』の作成がしやすいという特徴があります。サーバーが必要になりますが、構築すればユーザー数の制限はありません。
カンバンやスクラムに使いやすいJIRA
『JIRA』は、Trelloを提供しているアトラシアンが開発したプロジェクト管理ツールです。
『カンバン』や『スクラム』などの機能が充実しているという特徴があります。『カンバン』とは、トヨタ自動車が作り出した生産管理方式です。商品管理用のカードを『カンバン』と呼んで生産管理に役立てました。
ツール比較のポイント
さまざまなツールがあるので、どれを選んだらよいのかわからないということもあるでしょう。そこで、ツールを比較するときのポイントを紹介します。
特化している機能
まず、ツールはそれぞれ異なる機能に特化しています。具体的には以下が挙げられます。
- 情報共有型
- タスク整理型
- 工数管理型
『情報共有型』としては『Backlog』『Team Hack』『Stock』があります。ITに詳しくないユーザーでも使いやすいような仕様になっています。
『タスク整理型』としては、『monday.com』『Asana』『Task world』があります。やるべきタスクが一目でわかるのが特徴です。
『工数管理型』としては、『Wrike』や『Smartsheet』があります。進捗を管理しやすいシステムになっていて、複雑なプロジェクトをサポートします。
チーム規模や使いやすさ
また、チーム規模や使いやすさについて紹介します。大きなプロジェクトだと『backlog』や『monday.com』が向いています。ツールに慣れていなくても使いやすいとされています。
一方、チーム規模が小さなプロジェクトだと『Stock』や『Task world』が相性がよいです。手間をかけずに情報にアクセスできるので、わずらわしさを感じにくいです。
まとめ
『スクラム開発』を行うときは、プロジェクト特性やチーム規模に合ったツールを選択するとよいでしょう。
現在、さまざまなツールが整備されているので、今回紹介したツール比較のポイントを考慮して適切なツールを活用してください。