副業で戦略立案の案件はある?種類や仕事の例をご紹介

戦略立案という仕事は、現代ビジネスにおいて欠かせない要素の1つです。昨今の副業ブームの中で、この戦略立案のコンサルタントや戦略プロデューサーのような募集案件も存在します。案件の種類や仕事の例を紹介し、今後の案件について考察します。

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副業で戦略立案の仕事はあるの?

副業ブームとはいえ、はたして副業で『戦略立案』という案件は存在するのでしょうか。募集事情を確認してみましょう。

様々な分野で戦略立案のコンサルがある

様々な分野で『戦略立案』のコンサルがあます。『経営コンサルタント』のほかにも、『資金調達コンサルタント』というベンチャー企業の死活問題と言える資金調達の戦略に関してのコンサルがあります。

『広報コンサルタント』は、広報担当者がいない中小企業やベンチャー企業に、Webメディアとの連携や取材など、会社の顔となる様々な広報活動を推奨し、実際の集客や収益に連動させるための戦略をコンサルします。

『海外進出コンサルタント』は、これから海外に進出し、外国人相手にビジネス展開を考えている企業に必要とされます。コンサルタント自身の海外経験や語学、異文化交流の経験などがあれば、活用できる分野です。

コンサル専門のマッチングサイトも多数

近年、多くの『マッチングサービス』がWebに登場してきており、その中にはコンサル専門のマッチングも存在します。サラリーマンが、自分の経験と知識を活かして、コンサルを頼みたい企業と出会えるプラットフォームが存在するのです。

『スポットコンサル』と呼ばれる、1〜2回のミーティングでコンサルティングをおこない、報酬を得るものもあります。相談案件は、売上向上戦略や事業戦略、人事制度に関する相談などです。

また、企業内の議論に社外から参加するものもあります。週末などにおこなわれる、数時間のベンチャー企業ミーティングに参加します。報酬の保障はありませんが、自分の外部からの評価や、普段出会えない視点の学びが得られます。

IT系の戦略立案の仕事

副業案件の中でも多いとされるIT関連において、戦略立案の仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。仕事内容と、どのような人が向いているかも含めて解説します。

仕事内容

『ITコンサルタント』の仕事は、企業の経営戦略に基づいたIT活用を提案します。上流から下流まで、システムの導入実施のためのシステム設計や開発、そしてテストまでを担当します。

対象領域は多岐にわたります。該当する業界の構造はもちろんのこと、業務プロセスの深い理解がなければできない仕事でもあります。

しかし、いろいろな分野のプロフェッショナルに囲まれて仕事をおこなうので、幅広い知識や経験を得られることが魅力です。

向いている人

ITコンサルに向いているのはまず、『コミュニケーションスキル』がある人です。各チームメンバーの取り組みを調整し、プロジェクトを着実に実行させるために、関係者といかに協力関係を築けるかが問われます。

『問題解決能力』も欠かせません。外部ならではの視点を活かして論理を展開し、決のためのシナリオを描き、クライアントを納得させる解決能力が必要です。

また、期待以上の付加価値を生む結果が求められます。そのために、自分自身に対し高い基準を課すことも必要とされます。

ITコンサルタントは華やかな仕事ではありません。締め切りまでの限られた時間の中で、関係者との人間関係にも配慮しつつ、プロジェクトと向き合う精神力も求められます。

取得しておきたい資格

ITコンサルタントは、高いスキルと深い専門知識が求められます。どのような資格が相応しいでしょう。

『プロジェクトマネージャ試験』は、合格率13%前後という難度の高い試験です。情報処理技術者試験のうちでも特に高度な知識・技術が問われます。プロジェクトに付随する工程を体系的に理解できるので、転職活動でのアピールポイントになります。

『ITコーディネータ』は経済産業省が推進する資格で、経営的な視点でITの活用を支援する専門家です。

このような資格のほか、業務を円滑に進めるコミュニケーション能力や、人間的な魅力で人を巻き込む求心力、いかなる時でも冷静な判断を下せる論理的思考能力が求められます。

マーケティング系の戦略立案の仕事

次に、『マーケティング』系の戦略立案の仕事についても触れておきましょう。マーケティングとは、顧客が求める商品あるいは情報を提供し、彼らがその価値を享受できるようにする活動という意味を持っています。

仕事内容

マーケティングの仕事は、以下の3つの要素に集約できます。

  • 求められている商品は何か
  • 商品情報をいかにして届けるか
  • どうすれば顧客が価値を享受できるのか

自社製品ありきの発想ではなく、まず顧客の求めるものを突き詰め、自社製品がそれを満たせるのか、満たせなければいかにして満たせるかに焦点を絞って開発する必要があります。

たとえ優れた商品であっても、伝え方を間違えていては商品の認知度は広がりません。未体験者にどうやって商品の魅力を伝えるのか、どのような媒体が適切なのかを研究することも大切です。

さらには、せっかく商品の知名度が上がっても、正しい使い方をしなければ価値は享受されません。顧客満足を生み出すためには、使い方が分かりやすくなければ意味をなしません。

マーケティングの仕事内容は、上記の問題点をクリアさせていくための航海図を描く仕事なのです。

取得しておきたい資格

『ウェブ解析士』は、アクセス解析やウェブデータ解析、ひいてはマーケティング全般にわたる知識を有するスペシャリストであることを証明する資格です。

信用度が高いと言われる『ITパスポート』は、経営戦略・財務・法務・マーケティングという経営全般に対する知識から、セキュリティ・ネットワークなどのIT関連の知識までを持っていることを証明する国家資格です。

『マーケティング・ビジネス実務検定』のA・B・Cの3段階評価で、A級は『IMSSA認定マーケティング実務士』という資格が得られ、マーケティングノウハウの応用による的確な判断ができる能力を証明します。

『SNSエキスパート検定』は、2017年に始まったばかりの新しい検定です。SNSマーケティングに特化した唯一の検定で、時代に相応しい資格と言えます。

案件例

実際の案件例を挙げてみましょう。

まず、企業のPR戦略のある案件例では、シェアリングエコノミー系の自社サービスの広報やPRを手がける仕事があります。安全性を全面的に謳ったPRが求められており、比較的硬めの経済紙などのメディアに向けた広報ができる人材を探しています。

ほかにも、ウェブマーケティングの案件もあります。企業ECサイトの売上を強化する案件で、基本的な業務はEC担当責任者の相談相手としてサポートしたり、Webマーケティングの講習会を開催したりの業務内容です。

案件は増えていくか

今後の戦略立案関係の副業案件はどう推移していくでしょうか?それを予想するヒントになるであろう、2つの興味深い案件を紹介します。

スキー連盟の戦略立案

『公益財団法人全日本スキー連盟(SAJ)』が、戦略プロデューサー2名を副業・兼業限定という条件付きで公募しました。

SAJの収入11億円(2017年度)は、指導員などの公認・検定料や強化費などの国からの補助金で成り立っています。 しかし、スキー・スノーボード人口は減少で今後さらに縮小し、財政状況が厳しくなると予想されます。

そのため、これまでの収入モデルからの転換を目指し、 交通・宿泊・飲食などスノースポーツを取り巻く産業を複合した新ビジネス展開のために、戦略プロデューサーのポジションを設け、ビジネスのプロを招き入れる計画です

公的機関での採用も

広島県福山市が兼業・副業限定で『戦略推進マネージャー』を募集しました。月4日の勤務で日給2万5000円の条件で、市の戦略立案と課題解決を担う役割です。

副業・兼業で応募することのメリットは、『本業を退職する必要がないため応募のハードルが低くなる』という点です。

そのため、正規で雇用するよりもスキルの高い人材を集めやすく、またさまざまな分野の人を雇うことができるので、課題の解決につなげやすくなるのです。

福山市の案件では、1人の採用枠に対して400人ほどの応募があり、最終的には投資ファンドや製薬会社勤務の30~50代の人材を5名が採用されました。

SAJや福山市などの公的機関でさえも副業・兼業限定で戦略立案スペシャリストを求めていることから、今後ますます募集は増えていくと考えられます。

まとめ

副業のブームだけあり、戦略立案においてもさまざまなタイプの案件が存在するものです。また、スキー連会や福山市の例を見ても、今後いろいろな組織が副業・兼業での戦略立案の案件が出てきそうです。

「副業を検討している」「戦略立案に興味がある」という人は、これらの情報をもとにアンテナを張っていれば、魅力的な副業案件に出会えるかもしれません。


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