PHPエンジニアの副業事情
まずは、PHPエンジニアの副業事情から確認しましょう。業界全体でエンジニアが不足しているといわれていますが、PHPエンジニアも同様で、副業として従事できる案件も豊富にあります。
PHPは副業の仕事を獲得しやすい
PHPは、さまざまなWebサービスや業務システムの開発に使われており、非常に自由度が高いのが特徴です。プログラミングの初心者でも学びやすく、汎用性が高いので仕事の案件も多くあります。
エンジニア自体が業界で不足している中で、PHPを使いこなせるエンジニアは、本業の仕事のみならず、副業でも案件を獲得しやすい状況です。副業を通じて知識やスキルを伸ばした上で、フリーランスとして独立開業するエンジニアも珍しくありません。
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PHPの副業案件の種類
PHPの副業案件としては、どのようなものが多いのでしょうか？ PHPは汎用性が高く、さまざまな開発に応用可能ですが、主に以下のような案件が多く見られます。
Webサービスの開発
ECサイトのようなショッピング機能が実装されたWebサービスや、ブログや掲示板サイトの開発などは、PHPが使われる案件の代表格です。特にECサイトの会員情報登録や商品購入のシステム、決済処理に関するシステムなどはPHPで実装可能なため、PHPエンジニアの案件としておすすめできます。
Webサイトの構築案件も数多くありますが、エンジニアが副業として初めて請ける案件として多いのは、既存システムの改修です。そこで問題なく成果を出せれば次の仕事につながりやすいので、スピーディーかつ着実に取り組む必要があります。
業務システムの開発
企業の業務システムの開発・改修の案件も多数あります。社員が日常的に利用する業務用アプリケーションの作成案件が多く、例えば出勤管理システムや顧客管理システムを含むCRMのシステム開発の仕事が代表的です。
CRMやSFAなどは既存のシステムを導入・運用している企業も多いですが、自社で独自のシステムを開発しているところも少なくありません。さらに独自CMSの開発・改修も、PHPエンジニアが副業案件として獲得できる仕事の一つです。WordPressの構築・修正の案件は特に多いでしょう。
トラブルシューティング
既存のシステムやアプリケーションのトラブルシューティングという案件もあります。案件数自体は多くはありませんが、企業が過去にクラウドソーシングサイトなどで開発を依頼したシステムに何らかのトラブルが発生した場合や、機能面で不具合が起きた場合などに、依頼が出されるケースです。
当初開発を担当したエンジニアやプログラマーが再度担当できない場合も少なくないので、新たに副業従事者やフリーランスを募集します。新たに開発するのに比べ、既存の問題点を発見して適切に修正しなければならないので、エンジニアとしての豊富な経験やスキルが要求される案件です。
Webライター・講師
Webメディアのライターや講師などの案件もあります。PHPに関するものや、プログラミング全般に関する専門的な記事を執筆する仕事は少なくありません。他の記事よりもライターに高い専門性が要求されるため、文字単価が高く設定されています。
また、プログラミングスクールやオンライン講座の講師などの仕事は、近年増えている副業案件として知られています。リモートで講義ができるケースが多いので、在宅ワークとして取り組むことが可能です。同時に複数の受講者に教える方式からマンツーマンのタイプまで、さまざまな形式があります。
PHPの仕事を得るために必要なスキル
PHPの副業案件を獲得するために求められるスキルを紹介します。基本的には、PHPエンジニアとして必要な技能ですが、本業がPHPを使う仕事ではなかったとしても、エンジニアとしての素養があれば副業案件を獲得できる可能性があります。PHPに関するスキルを積極的に身に付けましょう。
ECサイトの制作スキル
PHPを使う副業案件として、ECサイトの開発が多くあります。PHPを組み込む以外の作業も発生する可能性が高いため、Webページの制作に使用する言語を中心に身に付けておくと、幅広い案件に対応できるでしょう。
またWordPressに関する案件も豊富です。PHPとのつながりで活用できるようになっておけば、案件の獲得に困ることはないでしょう。
Webサービスの開発スキル
Webアプリやモバイルアプリなどの開発案件も多いので、実践的なスキルを身に付けておくと有効でしょう。
PHPを用いた開発経験の長さによって請けられる案件が決まってくるケースが多いですが、開発経験が1年未満でも応募できる仕事も少なくありません。経験が浅くても、簡単な案件をこなしながらスキルアップしていけば、徐々に高単価の仕事も獲得できるようになるでしょう。
フロントエンドの開発言語
PHPに限らず、さまざまな開発言語を身に付けておけば、それだけで請けられる案件の幅が広がります。PHPよりも簡単な言語も多いので、エンジニアとしての素養があれば、まったくの素人よりも習得に時間はかからないでしょう。
上記のようにフロントエンドの開発言語であるHTMLとCSS、JavaScriptの習得がおすすめです。これらの言語を用いてWeb制作ができるPHPエンジニアは、Webサービスのほとんどの工程を請けられるため、選べる仕事がかなり多くなるでしょう。
PHPを使う仕事を獲得する方法
PHPを使用する副業案件を獲得する方法を紹介します。PHPエンジニアに限らず、副業案件を探すには、クラウドソーシングや副業エージェントの利用がおすすめです。
クラウドソーシングを利用する
クラウドソーシングは、副業を探している人と案件を依頼したい企業を結びつけるサービスです。基本情報を登録すれば、エンジニアの案件はもちろん、さまざまな仕事を探せます。フリーランス向けの案件も豊富です。
自分の経験やスキルレベルに合った案件に応募でき、こちらの経験やスキルなどを登録しておけば、企業側からスカウトが来る場合も少なくありません。未経験者向けの案件から、熟練のエンジニア向けの仕事まで、幅広く掲載されています。
フリーランスエージェントを活用する
副業エージェントやフリーランスのためのエージェントを利用して、案件を探す方法も有効です。転職エージェントのように、プロのコーディネーターに自分の経験やスキルに応じた仕事を紹介してもらえるので、自分で仕事を探す手間を省けます。
特に熟練のPHPエンジニアにおすすめのサービスで、ほかでは見つけられない高単価の案件を紹介してもらえる場合も少なくありません。週2～3日の稼働案件も多くあるので、副業に充てる時間をあまり取れない人にもおすすめです。
自分で営業をする
自分で企業にアプローチをして仕事を獲得する方法もあります。営業力が必要なため、誰にでもおすすめできるやり方ではありませんが、知人や友人からの紹介やSNSなどをきっかけとして、仕事に結びつく可能性もあります。
きっかけが知人や友人からの紹介ならば、クライアント側にも事前に話が通っているケースが多いため、営業や提案がしやすくなるでしょう。実際、紹介がきっかけで長期契約を結ぶに至ったエンジニアは少なくありません。
SNSをチェックしてみると、副業従事者やフリーランス向けの仕事に対して人材を募集している企業もあります。TwitterやFacebookなどから直接アプローチをすれば、そのまま案件交渉に移れる場合もあるでしょう。
副業の仕事を安定的に得るためのポイント
副業の仕事を安定的に得るためには、さまざまな工夫が必要です。特にエンジニアの場合は、経験やスキルによって仕事の獲得のしやすさはかなり変わりますが、以下の点に注力すべきなのは、どのエンジニアにも共通しています。
ポートフォリオを作成しておく
副業の仕事を探す前に、PHPエンジニアとしての経験や実績を証明するための、ポートフォリオを作成しておきましょう。ポートフォリオとは、過去の開発実績や制作物などをまとめたカタログのようなものです。
クライアントはポートフォリオを確認することで、そのエンジニアがどのような仕事に従事してきたか、どういった開発ができるのかを判断できます。
クラウドソーシングや副業エージェントでは、個人情報とともに自分のポートフォリオも登録できるので、それを閲覧した企業からスカウトやオファーが来るケースも少なくありません。
企業側からオファーが来た場合、成約に結びつきやすいので、経験の浅いエンジニアでもできるだけポートフォリオを作成して、登録しておきましょう。
営業力・提案力を磨く
エンジニアに限った話ではありませんが、営業力や提案力があれば、案件を獲得しやすくなります。過去に営業経験のあるエンジニアならば、クライアントに提供できる価値をうまく伝えることで、成約につながりやすくなるでしょう。
たとえ営業の経験がなかったとしても、相手にこちらの経験やこれまでの成果、提供できる価値を伝えるスキルは必要です。自ら案件を獲得できるようになれば、より高単価の仕事も得やすくなるでしょう。既存の案件の単価アップや契約の延長なども実現できます。
PHPエンジニアが副業を始める際の注意点
PHPエンジニアが副業を始める際、特に注意すべきポイントを解説します。無計画に始めても短期的には仕事を得られるかもしれませんが、長期的に安定した収入を得るならば、計画をしっかりと立てる必要があります。
報酬の目標を立てておく
一時的な副業であれば問題ないかもしれませんが、継続して副業を続けるならば、収入の目標を明確に立てておきましょう。自分の中で目安となる報酬額を設定しておけば、効率的に案件を探せるようになります。相場よりも低い案件を請けてしまうミスも防げるでしょう。
副業の場合、自分のエンジニアとしての価値を決められるのは自分だけです。経験の浅いエンジニアは単価の安い案件で実績を積むことも必要ですが、実績やスキルが伸びてきたら、請ける案件の単価も徐々に上げていくとよいでしょう。
新規で案件を請ける際には、報酬額が想定よりも低いケースもあります。その際には、ほかにその案件を請けるメリットがないならば、交渉して単価を上げてもらったり、断ったりすることも大事です。
案件を一つに絞らない
副業として請ける案件を一つに絞らない方が無難です。案件を一つに絞り込むと、その仕事が急になくなったり契約解除になったりした場合、収入が途絶えてしまう事態になります。
本業を持っている副業従事者ならば問題ないかもしれませんが、唯一の案件がなくなると収入が激減してしまいます。フリーランスの場合は、生活に影響を及ぼす恐れもあるでしょう。できるだけ固定報酬を得られる、安定した2～3の案件を確保しておくとリスクヘッジになります。
プライベートとのバランスを取る
PHPエンジニアに限らず、仕事とプライベートとのバランスを取ることが大事です。
本業のほかに副業も行うとなると、どうしてもプライベートの時間が削られてしまうでしょう。さらに収入アップのために副業の案件を増やしすぎると、プライベートの時間が取れず、心身が疲弊してしまいます。副業のやりすぎで身体を壊すエンジニアも決して少なくありません。
身体を壊して働けなくなると、副業だけでなく本業にも支障が出ます。収入も著しく下がってしまう恐れがあるので、本業と副業、プライベートのバランスを考慮し、無理のないスケジュールを立てることが重要です。
まとめ
PHPを使った副業案件の種類や、仕事の探し方を解説しました。PHPの副業案件は多く、本人のスキル次第では安定した収入が見込めます。
案件を獲得するには、クラウドソーシングや副業エージェントの活用がおすすめです。さらに、SNSや友人の紹介など、自ら営業して案件を獲得できるようになれば、高単価の仕事を効率的に得られるようになるでしょう。
エンジニアとして本格的に副業を始める際には、事前に報酬の目安を立て、本業とのバランスを考える必要があります。収入が途絶えないように、常に複数の案件を持っておくことも重要です。