ネットワークスペシャリストの難易度
インターネットの普及に伴い、近年ではさまざまなネットワーク資格が注目されています。
ネットワークスペシャリストもネットワーク資格の一つで、数多くのネットワーク試験の中でも非常に高難度とされています。その難易度はトップクラスのレベル4に位置付けられており、合格率は10%前後と取得が非常に難しい資格です。
トップクラスの難易度
ネットワークスペシャリスト資格はなぜ、難易度が高いのでしょうか。理由は、ネットワーク全般に関する知識に併せ、高度な技術力を必要とされるためです。
具体的には、ネットワークスペシャリストは、ネットワークシステムの知識だけではなく、目的に応じたシステム設計や構築、さらに運用・保守など、専門家として技術支援を行うことから、その名のとおり、ネットワークすべてに精通している必要があります。
このように、ネットワークスペシャリストは、ネットワークの幅広い知識とともに、深い理解と高い技術力が求められることから、非常に難しい試験なのです。
出典:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:ネットワークスペシャリスト試験
独学の場合の勉強期間
では、実際にネットワークスペシャリストを受験しようと思うと、どれほどの勉強期間が目安となるのでしょうか。
未経験、初心者の場合
ネットワークスペシャリストは非常に難しい試験ではありますが、未経験の人ももちろん試験を受けることができます。
ただし、やはり経験のある人に比べると、より多くの勉強期間が必要となります。日々の勉強時間にもよりますが、半年〜1年を受験勉強の目安としてください。
毎日およそ2時間を確保できることが理想です。働きながら時間を捻出することは決して簡単なことではありませんが、休日にまとめて何時間も集中するよりも、毎日少しでも時間を割くことで記憶の定着率も上がります。
かなり長期間に渡っての努力が必要とされますが、努力して得られるものの喜びは大きいからこそ、時間をかけてしっかりと知識を深めましょう。
一定の知識がある場合
すでにネットワークスペシャリストに関して一定の知識がある人でも、受験を決めたらなるべく毎日少しでも時間を取ることがおすすめです。
実務経験があれば、初心者よりも短い期間の対策で十分かもしれませんが、油断は禁物です。なぜなら、ネットワークスペシャリスト試験は記述式での項目があるためです。
実務を言語化して回答していくには慣れが必要です。実務経験があるにもかかわらず、慣れない形式に焦って不合格となってしまわないよう、実務経験がある人でも対策を取りましょう。
独学で合格するための対策方法
独学でネットワークスペシャリスト試験に合格するには、どのような勉強方法で取り組めばよいのでしょうか。具体的な対策を解説します。
参考書で理解を深める
参考書を使った勉強は、ネットワークスペシャリスト試験において非常に有効です。
参考書は自分のレベルに応じたテキストを選べます。そのため、特に初心者の場合は、ネットワークスペシャリストの基礎から徐々に難易度を上げて、自分のペースでしっかりと理解を深めていくようにしてください。
参考書は各社からさまざまなタイプが発売されているので、自分にあった一冊を選んで勉強に取り組みましょう。
過去問を繰り返し解く
基礎を一通り学び終えたら、過去問を繰り返し解きましょう。過去問の一番の強みは、なんといっても実際の試験に備えられることです。
受験日までにより多くの問題に触れておくことで、時間配分を意識できます。また、受験当日の緊張や焦りを軽減することで不要なミスを防ぐことができるのです。
未経験者は参考書を複数利用する
未経験者は、複数の参考書を使用して勉強することをおすすめします。
先にも述べたように、自分に合う参考書で理解を深めることはとても大切ですが、自分で選んだ参考書の形式で問題が出されるとは限りません。
試験本番で初めて見る問題に直面した場合、不安が煽られやすくなります。そのような事態を防ぐためにも、あらかじめ複数の参考書で勉強しておくことで、さまざまな設問のパターンに慣れておきましょう。
毎日の地道な勉強が大切
未経験・経験者を問わず大切なことは、いずれの勉強方法であっても、毎日の積み重ねが重要ということです。ギリギリになって付け焼刃の対策をしただけでは合格は難しいでしょう。
忙しい仕事の合間に勉強する場合でも、計画的に毎日少しずつでも時間を割いて、地道に勉強することが大切です。
まとめ
ネットワークスペシャリストは、非常に高難度の資格ではありますが、参考書や過去問を繰り返し解くことで理解を深め、技術力を高めていくことで独学であっても合格できる資格です。
受験勉強の時間を捻出することが難しい人も多いでしょう。しかし、毎日の小さな積み重ねが資格取得への一番の近道といえます。