Javaコーディング規約の基本。Googleに学ぶ

コーディングには言語ごとにルールがあります。Javaを使う場合には、Javaのルールであるコーディング規約にのっとってコードを書かなければなりません。コーディング規約の基本ルールについて、OracleやGoogleの規約を参考に解説します。

コーディング規約と特徴

プログラムをコーディングするときに欠かせないのがコーディング規約です。コーディング規約は、何を決めているのでしょうか? メリット・デメリットなど特徴を解説します。

コーディング規約とは

プログラムの規模が大きくなると、コーディング作業を行う人数が増えます。エンジニアは、意識しているにしろいないにしろ、自分なりの書き方を持っていることが多いものです。

コーディング規約では『命名規則』『コーディングスタイル』『禁止事項』などを定めています。そうすることで、大人数で一つのプログラミングをしても、全体に統一性を持たせられるのです。

統一性のある書き方をされたプログラムは、後から他の人が見直したり、メンテナンスをしたりするときの手間が最小限ですむという特徴があります。

コーディング規約のメリットとデメリット

コードの書き方を定めたコーディング規約があると、品質管理がしやすくなります。プログラミングに携わるエンジニアは、必ずしも全員が高度な知識と技術を持っているわけではありません。

外注のエンジニアや新人で不慣れなメンバーがいたとしても、一定のルールに従ってコードを書ける状態が整っていれば、品質が安定します。安定した品質は、保守性の向上にもつながるポイントです。

コーディング規約を品質の維持向上に役立てるには、定期的にメンテナンスされていることが欠かせません。技術の進歩があっても規約が以前のままでは、実際には使えないからです。

また、熟練したエンジニアからすると、規約自体がストレスとなり、作業効率が落ちる可能性もあります。

Javaのコーディング規約の種類

コーディング規約は、使用する言語ごとに分かれています。『株式会社電通国際情報サービス版 Javaコーディング規約』『オブジェクト倶楽部 標準規約』『Oracle公式』『Google Javaコーディング規約』などです。

ここでは、『Java』のコーディング規約のうち、Googleの規約を解説します。

Google Javaコーディング規約

Javaのコーディング規約は、Googleからも発表されています。

Google内でコーディングする際には、このルールにのっとって実行することになりますし、他社でも『Google Javaコーディング規約』に準拠しているプロジェクトはたくさんあるのです。

この規約には、特徴的な下記のルールがあります。

  • 1行を100文字以内にする
  • 水平位置を揃えない
  • 命名に接尾辞や接頭辞を使わない

ルールがないといくらでも増やせてしまう文字数や、修正のコストが高くなる接尾辞や接頭辞を規制するなど、メンテナンスしながら長く使い続けられるプログラム作りに役立つ規約です。

コーディングの書き手であるエンジニアはもちろん、その後のメンテナンスにあたる読み手のことも考えた内容といえるでしょう。

準拠チェックを活用しよう

エンジニアによって書かれたコードが、コーディング規約に準拠したものになっているかチェックするのは、手間がかかりすぎる作業です。

そこで、『準拠チェック』という仕組みを利用しましょう。準拠チェックでできることや、プラグイン・チェックツールについて解説します。

サービスでできること

準拠チェックの仕組みを活用すれば、コードの規約違反を簡単に探し出せます。目視ではなかなか見つけにくい規約違反ですが、サービスに任せてしまえば、確実にスピーディーにできるのです。

また、セキュリティ上危険なコードを探し出す機能もあります。プログラムの脆弱性を事前に見つけ出し、対策できるので、セキュリティ対策にも効果を発揮するのです。

コーディング規約は、先にあげた『Oracle公式』や『Google Javaコーディング規約』などを使えるのはもちろん、独自の規約を設けることもできます。

プラグインの利用

コードが規約に準拠しているか調べるために、エディタに『プラグイン』を導入する方法があります。ダウンロードファイルをインストールして、チェックするのです。

インストールしたら、まずは使用するコーディング規約を決定します。もちろん、プロジェクトに合った規約にカスタマイズすることも可能です。決定した規約を適用すると、チェックが始まります。

正常にチェックされれば、タスクウィンドウに結果が表示されます。修正が必要な場合には、タスクウィンドウからエディタの該当箇所へ飛ぶこともできます。

チェックツールの利用

『チェックツール』を使ってコードが規約違反になっていないか確認する方法もあります。表記の誤り・重複コード・バグの可能性などをチェックする他、違うOSで起こり得る問題の指摘も可能です。

また、フロー解析の実施によって、人の目や規約チェックでは発見しにくい問題点を早期に見つけられる可能性もあります。

コードは複雑度が高いほどバグが起きやすいものです。複雑度が原因のバグが起こらないよう、計測して報告する機能もあります。

まとめ

コーディング規約は、複数のエンジニアでコーディングした場合にも、全体の統一性を持たせるためのルールです。ルールがあることで、メンテナンス時の手間を減らすことにもつながります。

規約は言語によっても違うため、Javaを使う際には、Javaのコーディング規約を守りましょう。OracleやGoogleからも規約が出ています。

準拠チェックのためのプラグインやチェックツールも活用し、コーディングの質を高めましょう。

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