PPCアフィリエイトとは?
『PPCアフィリエイト』という言葉を聞く機会が増えていますが、具体的にどのような内容なのかご存知でしょうか?
スマートフォンやパソコンの普及により、私たちの日常においてインターネットは欠かせないものとなっています。そのため、ウェブ媒体を利用して広告を作成する企業は増加しています。
PPCアフィリエイトは、そんな広告に関するワードです。まずは基本的な情報についてまとめていきます。
PPCとはクリック課金型の広告
『PPCアフィリエイト』と一つの単語として認識する前に、まずは『PPC』という言葉についてその内容を知っていきましょう。
PPCとは、Pay Per Clickの略称で『ウェブ上でクリックされるごとに課金される広告』のことを指しています。
実際にインターネットでサイトを閲覧しているとき、さまざまなブランドや企業の広告を見たことがある人も多いのではないでしょうか?
PPCとはそれらの広告を指していて、近年、多くの企業が自社の宣伝をするためにこの広告を活用しています。
特徴は『成果報酬型』の広告であるという点です。雑誌やテレビ、街の看板などは、あらかじめ広告料を支払って宣伝します。
しかし、PPCは1クリックごとに広告費が発生する仕組みのため、必要な分のみ費用が発生する良心的な広告だとも考えられます。
PPCでアフィリエイトサイトを表示する
『アフィリエイト』とは『企業の代わりに商品を販売して企業から報酬を受け取る』ビジネスを指します。
たとえば、個人のブログなどに企業商品に関する広告やURLを掲載します。ブログ閲覧者の中から、その広告を見て商品を購入することがあれば、ブログを運営している人に企業から収入が入るという仕組みです。
PPCアフィリエイトとは、このようなアフィリエイトサイトをPPC広告を使って表示することを指します。PPCを利用することで、個人のブログなどに比べるとサイト誘導がしやすいため、集客力のあるアフィリエイトとされています。
PPCアフィリエイトのメリット
PPCアフィリエイトの基本について理解したところで、メリットについてまとめていきます。近年、アフィリエイトによって収入を得ている『アフィリエイター』が増加しています。
どのようなメリットがあってPPCアフィリエイトを行うのか、どのようにして収入を得ているのかについて見ていきましょう。
集客が必要ない
PPCアフィリエイトのメリットの一つに『集客(SEO)の必要がない』という点があげられます。
『お金を払って検索の上位を買う』という仕組みになっているため、ウェブ上で検索上位にするために、サイトのボリュームを充実させるなどの作業が必要ありません。
集客の必要がないわりに特定数の顧客に広告を見てもらえるため、比較的始めやすいのが特徴です。
結果までのプロセスが早い
通常、個人のサイトやブログからアフィリエイトを行う際は、まず、そのサイトに対して集客をする必要があります。しかし、先ほど紹介したようにPPCアフィリエイトには集客の必要がありません。
そのため、広告を作るのに時間がかかったとしても、出稿すれば翌日には大量のアクセスを集めることも可能です。
早いケースだと、1~2日で成果が出ることもあるので、結果までのプロセスが早いというのもメリットでしょう。
上手くいけば自動で稼げる
PPCの特徴は、成果報酬型の広告という点です。そのため、広告を出稿した後に必要となるのは、実質、広告費のみとなります。
つまり、検索上位に組み込めるPPCアフィリエイトだと、コンスタントに結果を残せる広告(売れる商品)を作成することができれば、ほぼ自動で稼げるということになります。
集客が多ければそれだけ広告費が増えますが、顧客を商品購入まで促すことが利益に直結します。集客数の中から高確率で購入まで誘導できればその分利益も増え、定期的なサイト確認のみで、放置していても利益が入ってくる仕組みを構築できます。
PPCアフィリエイトのデメリット
PPCアフィリエイトのメリットについて見てきましたが、それと同時に、知っておかなくてはいけないデメリットもあります。
デメリット知った上で、PPCアフィリエイトがどのようなビジネスなのか、その実態に迫っていきましょう。
広告費用が必要
PPCアフィリエイトにおける一番のデメリットとされているのが『広告費』です。ほかのアフィリエイトに比べると、PPCアフィリエイトに必要な広告費は少し高いと言えます。
PPCアフィリエイトで広告を出すために必要な費用は、検索ワードによって変動してきます。多くの集客が望める内容の広告ほど、検索上位に食い込むのが大変だというのは理解できるでしょう。
そのため、競争率の激しいワードほど、検索上位を買う費用(つまり広告費)が高くなります。たとえば、クレジットやキャッシングなどの金融系や転職系は、1クリックごとの出稿数が高い傾向にあります。
赤字になる可能性
PPCアフィリエイトによって毎月数百万円を稼いでいる人もいれば、赤字になってしまう人もいます。
その理由は『成果報酬型の広告である』ということに関係しています。PPCアフィリエイトの場合、広告をクリックしてもらった後に『そこから商品を購入』してもらわなければ収入が入りません。
購入までつながらない場合は、広告費だけがかさんでいく計算になります。そのため、広告する商品が購入まで至らないと、必然的に赤字になってしまうのです。
審査がある
PPCアフィリエイトを行うということは、Yahoo!やGoogleに広告を出稿するということになります。その際、各社からの『審査』に通らなければ、そもそも広告を出すことができません。
この審査に関してですが、実体のない商品(情報商材)の際は、ほとんどの場合審査に通らないとされています。また、行き過ぎた表現のワード(「絶対痩せる!」)なども、審査に通らないことが多いようです。
この基準に関しては、各社の判断に委ねることしかできないのが現状です。近年は、アフィリエイターの増加により、アフィリエイトサイトに関する判断基準が厳しくなっている傾向にあります。
PPCアフィリエイトのやり方
PPCアフィリエイトに関するメリットとデメリットについてまとめてきましたが、実際に始めるためにはどうすればよいのでしょうか?PPCアフィリエイトの始め方について、一般的な方法を紹介して行きます。
ASPに登録して商品を選ぶ
まずは『ASPに登録して広告する商品を選ぶ』ことから始めます。
ASPとは、アフィリエイト・サービス・プロバイダーの略称で、アフィリエイターを探している広告主と紹介できる商品をマッチングするサイトです。
PPCアフィリエイトを始めるためには、まずASPの中からアフィリエイトできる案件を探します。ASPには複数のサイトがありますが、どのサイトも基本的に無料で登録できるので、いくつかのサイトに登録して案件を探すとよいでしょう。
ページを作ってキーワードを決める
次に行うのがページ作成です。閲覧者が商品を購入するに至るまでに参考にするサイトとなるため、重要な行程だといえます。
PPCアフィリエイトが一般的に知られていなかった時期は、簡単なページのみでも審査が下りていましたが、近年は、ある程度のコンテンツを作る必要があるとされています。
ページを作成したらキーワードを決めていきます。集客に大きな影響をもたらす重要な行程です。『商品名+評判』などのキーワードは、集客がしやすく成果率が高いため、それに合わせて広告単価も高くなります。
広告を出稿する
キーワードと広告文の作成が終わったら、いよいよ作成したものを出稿します。出稿先は、Yahoo!プロモーション広告やGoogleアドワーズが一般的です。
出稿したら利益率を計算して続行するか否かを検討しましょう。目安としては、広告費の1.5倍ほどの利益が出ていれば続けたほうがよいといわれています。
利益率が上がらない際は、キーワードを変更するか、使う広告を変えるなどの対応をしましょう。
稼げる案件を見つけるためのコツ
赤字になってしまう可能性も高いPPCアフィリエイトにおいて、利益率に大きく関係するのが『案件』です。アフィリエイトする商品によって、売り上げは変動します。
どのような案件であれば、利益率を上げることができるのでしょうか?失敗を防ぐためにも、いくつかのポイントを参考にしましょう。
単価が安すぎない
PPCアフィリエイトにおける利益は、『利益=売上(報酬金額×販売数)−費用(クリック数×クリック単価)』によって算出されます。
この算出方法からもわかるように、単純に考えれば、売上を増やしながら費用を下げることで利益は増えます。
しかし、初期段階では費用を下げることよりも、売上をいかに増やすかが大切なポイントとなります。その理由は、費用に関しては実際に運用してみないとどれくらいかかるのか見えにくいということからも言えます。
報酬金額には、特定の金額が払われる『金額タイプ』と購入金額のうち何%かが支払われる『購入率タイプ』があります。どちらのタイプでも、販売数1に対して3000円以上の売上が見込める単価のものを選びましょう。
ネットでの購入が向いている
PPCアフィリエイトには、ネットでの購入が向いている案件だと、利益が見込める可能性が高くなるとされています。
たとえば、実店舗で購入すると家まで運ぶのが大変なものや、現地まで行かないと買えないものがネットで買えるケースなどは、閲覧者が購入まで至るケースが増えるためアフィリエイトに向いています。
また、商品の内容に関して人から直接聞きづらいものや、実店舗での購入が恥ずかしいものに関しても、ネットからの誘導がしやすくなるので利益が上がりやすくなります。
メディアで紹介されている
雑誌やテレビなどのメディアで紹介されている商品、言わば『話題の商品』も、必然的に注目度が上がるため利益につながりやすいです。著名人が紹介することにより、検索数と販売数が急激に増える可能性もあるため、流行りに乗っかるのも戦略の一つです。
注意しなくてはいけないのが、既に出稿していた広告の商品がメディアで取り上げられてしまうケースです。
適度な人気で広告費が安くすんでいたのに、急激にアクセス数が増えて広告費が賄えなくなってしまうということもあります。そんなときは、広告費を一時的に増やすなどの対応をして、流行りに先乗りするとよいでしょう。
稼げないといわれる理由
PPCアフィリエイトで利益を増やすためのコツについて紹介してきましたが、実は、今後この商法では稼げなくなってきていると言われています。
実際、PPCアフィリエイトをやめている人も多くなっているのが現状です。なぜ、稼げないと言われ始めているのでしょうか?その理由について探っていきましょう。
審査が厳しくなっている
PPCアフィリエイトで稼ぐのが難しいといわれ始めている理由の一つに『審査が厳しくなっている』ことが挙げられます。この審査とは、先ほど触れたようなYahoo!やGoogle側が行う審査を指しています。
検索ワードの判定が厳しくなったことや、商材の内容に対する審査が厳しくなり、以前は使えていた手法が使えなくなっているのが現状です。
参入者の数が増えている
アフィリエイトによるビジネスが一般的に知られるようになり、PPCアフィリエイトの『参入者が増加している』というのも稼ぎづらくなった理由です。
参入者が増えているということは、そのぶんクリック単価が上がることにつながります。クリック単価が上がるにつれて利益率は悪くなるため、以前よりも稼ぎづらくなりました。
ペラサイトが出しにくくなった
PPCアフィリエイトに必要なウェブサイトに対する『質』が求められるようになったのも、稼ぎづらくなった理由の一つです。
以前は、商品の紹介を行うページを『ペラサイト』と呼ばれる簡易な仕上がりにしていても、検索順位で上位に組み込むことができました。
しかし、近年は審査の厳格化に伴い、それなりのクオリティを備えたサイトでないと検索順位で上位に入り込めなくなっています。
PPCアフィリエイトに向いている人
PPCアフィリエイトに向いているのは、どのような人なのでしょうか?誰でも始めることができるビジネスではありますが、あると便利な知識や技術もあります。向いている人の特徴をあげていくので、自分が当てはまっているかどうか確認してみましょう。
自己資金がある程度ある
ここまで紹介してきた内容からもわかるように、PPCアフィリエイトにおいて重要なポイントとなるのが『広告費』です。広告費が払えなければ、そもそもアフィリエイトを行えません。
そのため、初期投資費用としてある程度の自己資金を持っている必要があります。0円では始められないビジネスであるということです。
また、うまくいかずに赤字になるケースも多いため、いきなり専業としてやるにはリスクの大きいビジネスだと捉えておくとよいでしょう。
数字や単純作業に強い
PPCアフィリエイトでは、広告を作成したり、利益の計算を行ったりする作業が必須です。そのため、ある程度数字に対して強く、単純な作業を続けられる人が向いているといえます。
基本的に他人とのコミュニケーションを取らずにパソコンを使って行うビジネスなので、1人で黙々と広告作りや出稿を行います。
このような業務に向いていると思えれば、作業時間も限られていないため、ある意味快適なビジネスでもあると捉えられるでしょう。
変化に対応できる
近年、PPCアフィリエイトが稼ぎづらくなっているように、このビジネスはYahoo!を筆頭に規約が頻繁に変更されます。そのため、そのような流れの変化に対して、迅速かつ柔軟に対応していかないと稼ぐことができません。
もちろん、変わるのは規約だけではありません。顧客のニーズは日々変動し、市場は動き続けます。そんな中、常に先を見据えた商材をアフィリエイトできるか否かも利益を上げる上で大切な要素といえるでしょう。
まとめ
PPCアフィリエイトは、うまくいくと成果がすぐに出るだけでなく多額の収入を稼ぐことも可能なビジネスです。副業として始め、少額ではあるものの一定の収入を目指すこともできます。
メリットデメリットを理解した上で、無理のないようにPPCアフィリエイトに挑戦してみてはいかがでしょうか?