エンベデッドシステムスペシャリスト難易度
高難易度と言われるエンベデッドシステムスペシャリスト試験に関し、難易度や関連する類似試験などを解説します。
スキルレベルは4
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、情報処理推進機構が実施するIT系国家試験の中で難易度が最も高い、スキルレベル4に区分されています。合格率は例年10~20%と低く、取得するには相当な努力を必要とする国家資格だと言えます。
スキルレベル4に区分される試験は、エンベデッドシステムスペシャリスト試験を含め全部で9つあり、総称して高度情報処理技術者試験と呼ばれます。いずれも専門分野において高いレベルのスキルを所有していることが求められる資格試験です。
他の試験との比較
エンベデッドシステムスペシャリスト試験以外で、スキルレベル4に該当する試験は以下の8つです。
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- データベーススペシャリスト試験
- ITサービスマネージャ試験
- システム監査技術者試験
- 情報処理安全確保支援士
全て試験の合格率は例年20%以下で高難易度です。また各試験の午前I試験で基準点以上を獲得できれば、他の試験の午前I試験が免除されるという関連性があります。
しかしそれぞれ専門分野が分かれ、資格習得における目的も異なります。複数のレベル4資格を習得する人も少なくありませんが、ビジョンを持って計画的に習得を目指すことが大切です。
おすすめの勉強方法
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は実務経験2~3年を必要とするレベルと言われており、難易度の高さが伺えます。しかし独学での合格者も多く、しっかりとした計画を立て質の高い学習を継続できれば、十分にクリアできる試験だと言えます。
勉強期間
習得に必要な勉強期間は、実務経験なしで本業のスキマ時間などを利用する場合、約1年必要と考えればよいでしょう。試験日は年1回、4月の第3日曜日のみなので、まずは直近の試験日に合わせて計画を立てる必要があります。
参考書の熟読
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の参考書は、年度ごとに発売されています。特に初めて試験を受ける場合は、どのような内容の試験なのかを理解するためにも参考書をくまなく読むべきです。問題を解くことよりもまず、参考書の熟読に時間を割きましょう。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は4肢選択式、記述式、論文の3タイプに分かれて出題されます。エンジニアには記述式や論文を苦手とする人も多く、知識詰め込み型だけの学習では太刀打ちできない試験だと言えるでしょう。参考書での補助的な学習は大いに役立ちます。
過去問を解く
参考書で一通り内容を把握できた後は、とにかく過去問を解きます。全年度の過去問が公開されていますが、市販の過去問集を利用すれば解説も付いているのでより理解が深まるでしょう。過去問には本試験を突破するヒントが多くちりばめられています。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格者の中には、選択問題対策は過去問だけで十分という人もいます。実際に過去問と同じ問題や類題が出題されることも多く、合格基準を超える最低限の点数であれば過去問だけで大丈夫という声も聞かれるほどです。
独学では難しい場合
独学では不安で、学習の指針が欲しいという場合は、資格試験のプロに一任するのも手です。
通信教育を活用
資格学校や通信教育業者がエンベデッドシステムスペシャリスト試験の受験コースを用意しています。
初学者向けや午前試験免除者向けにコースが分かれていたり、どのタイミングから学習を始めても全ての範囲を網羅できるようなカリキュラムが組まれていたりと、計画立案に関してもプロに任せることができます。
講義もテキストのみならずWeb通信やDVDなどが用意されていることが多く、それぞれのライフスタイルに合った講義システムを選択可能です。
通信教育での勉強期間
通信教育を利用した際に必要な勉強時間はそれぞれのプログラムによって差が見られます。最短で、試験日からさかのぼって3カ月余裕があれば、一通りのカリキュラムは受けられます。
しかし初学者にとって3カ月間という学習期間は、たとえ通信教育といえども短すぎるでしょう。余裕を持ったスケジュールを組むに越したことはありません。
まとめ
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は決して簡単なテストではありません。求められる知識の深さや広さに加え、選択式・記述式・論文と設問のタイプも分かれ、十分な対策が必要です。
とはいえ、準備が上手くいけば合格するチャンスは大いにあります。独学が不安であれば通信教育の利用も視野に入れ、無駄のない受験勉強に取り組める環境を整えましょう。