Webクリエイター能力認定試験とは
WebデザイナーやWebエンジニアなど、Web関連の職種はさまざまですが、Webに関する幅広い知識と技術を有し、サイトやコンテンツ制作全般を行う職業を『Webクリエイター』といいます。こうしたWebクリエイターの能力を測るのが『Webクリエーター能力認定試験』です。
サーティファイ主催の民間資格
Webクリエーター能力認定試験は、『サーティファイ Web利用・技術認定委員会(以下:サーティファイ)』が主催する民間試験で、主にXHTMLファイルのコーディング能力やデザイン能力を測定・評価します。
『サーティファイ』は、多様化する社会的なニーズに応えるべく、IT・プログラミング・Web・コミュニケーションなど、高度かつ専門的な技術・技能の資格化に取り組んでいる企業です。主催試験は7分野23種別におよび、各資格の認定委員会は各界の専門家や識者で構成されています。
Webクリエーター能力認定試験の累計受験者数14万人以上で、業界では最も受験者数が多い資格です。
2種類の難易度
Webクリエーター能力認定試験は、HTML5対応版・HTML1.0対応版・HTML4.01対応版の3つのクラスがあり、それぞれ『スタンダード』と『エキスパート』、または『初級』と『上級』の2つの難易度に分かれています。
試験の内容は、どの対応版を選択するかによっても異なりますが、たとえば、『HTML5対応版』の場合、『スタンダード』は、基本的なHTMLの構造を理解した上でCSSを用いたWebページのデザインやレイアウトが表現できるかが問われます。
一方、『エキスパート』はビジュアルデザインや配色を考えながらWebデザインを表現することが要求され、難易度もぐっと上がります。スクリプトを用いたWebページの表示やマルチデバイス対応、新規サイトの構築ができる知識と技術が必要です。
合格率はどのくらい?
2017年度におけるWebクリエーター能力認定試験の平均合格率は、HTML5対応版が88.4%、HTML4.01対応版が84.1%、HTML4.01対応版は78.3%です。どのクラスも70%越えとなっており、しっかりと基礎を積み重ねていけば、それほど難問ではありません。
しかし、HTML5対応版やHTML4.01対応版の場合、『スタンダード』は実技試験のみですが、『エキスパート』になると実技に知識問題がプラスされます。技術面だけでなく、テキストによる学習もしっかりと行う必要があるでしょう。
webクリエイター能力認定試験の勉強法
合格率70%越えの試験は1発合格で、かつ高得点を目指したいものです。仕事や学業と両立させながら、効率よく勉強できる方法を考えてみましょう。
PCを使って練習する
HTML5対応版・HTML1.0対応版・HTML4.01対応版の全ての試験に『実技試験』があります。HTMLの書き方やデザインの仕方は、ただテキストを見ているだけでは覚えられません。
独学で勉強する人はテキストや学習サイトを参考にしながら、パソコンを使った練習に励みましょう。メモ帳にタグを直接打ち、ホームページ作成の練習をすることも可能です。『Sublime Text』などの無料のテキストエディターも活用するとよいでしょう。
参考書や過去問に取り組む
試験においては、クリエイティブな才能よりも、示された課題をこなせているか、出題にきちんと答えられているかの方が重要です。テキストや問題集を見るのは気が進まないかもしれませんが、1冊を使い倒すつもりで徹底的に取り組んでいきましょう。
試験問題は出題範囲が決まっており、過去問と似ているものが出題される場合もあります。過去問に取り組むことで、出題傾向や試験の流れが分かってくるでしょう。テキストはWebクリエイター能力認定試験の公式テキストがおすすめです。
職業訓練校やスクールに通うことも
独学のデメリットは、分からないところがあるとそこでつまずいてしまう可能性がある点です。また、1人で黙々と勉強することに心が折れそうになる日もあるでしょう。
そんな人は、職業訓練校やスクールに通うのがおすすめです。地元のパソコンスクールなどで、Webクリエイター能力認定試験対策講座を導入しているところもあるのでネットで探してみましょう。
試験におすすめの参考書
試験に合格するには、どの参考書を使うかも重要です。たくさんの参考書に手を出したくないという人は、以下で紹介する『Webクリエイター能力認定試験の公式テキスト』を使うとよいでしょう。
Webクリエイター能力認定試験HTML5対応エキスパート公式テキスト
HTML5対応エキスパートに対応する公式テキストです。サーティファイWeb利用・技術認定委員会から提供された『サンプル問題』の解説があり、読んでいくうちに自然と知識が身についていくのが特徴です。
出題範囲のHTML要素とCSSプロパティをすべて網羅しているので、この1冊でしっかり学べば、本番で慌てふためくことはないでしょう。どんな記述で減点されるのかなど、『試験の採点基準』も記載されています。
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Webクリエイター能力認定試験エキスパート 公式テキストブック
エキスパート向けの公式テキストブックで、第1章から第7章までは基礎知識や解説、第8・9章はサンプル問題とその解説が載っています。試験と同一形式のサンプル問題もあり、学習の最後には本番をイメージした演習ができるでしょう。
Web制作の現場で役立つ実践的なスキルが満載で、テストが終わっても見返す機会は多いはずです。
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まとめ
Webクリエイター能力認定試験は、Webクリエーターの専門性を証明する重要な資格です。htmlの直接編集やCSSをマスターすると、自分でHPの枠組みが作れるようになるため、転職に有利になる、趣味の幅が広がるなどのメリットが実感できるでしょう。試験勉強では、テキストでの学習とパソコンでの練習をバランスよく行うのがポイントです。