要件定義の上手い進め方。成功のコツは5W2Hを明確にすること

新規システムの作成など、ビジネスにおいて欠かせないポイントとなるのが『要件定義』です。成功させるためのポイントや明確にしておきたい内容があります。要件定義を進める上で知っておきたいポイントについて紹介していきます。

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要件定義の基礎知識

『要件定義』という言葉をご存知でしょうか?このワードは、ITを導入するプロジェクトなどにおいて、欠かせない役割を果たしています。そんな要件定義に関して、まずはどのような内容なのかをまとめていきます。

要件定義とは

『要件定義』とは、システムやソフトウェアを開発する際に、必要な機能や新たに実装すべき性能を明確にしていく作業のことを表しています。

単語だけ見ると難しそうに感じてしまいますが、要は、より効果的なコンテンツを生み出す際に必要な作業ということです。

ユーザーからのニーズを引き出し、新たなシステムに組み込むべき機能を整理します。整理したものを基準にして、業務におけるフローやシナリオを作成していくという流れが基本です。

要件定義の重要性

要件定義は、『プロジェクトのカギを握る』といわれるほど重要な工程にあたります。新たなコンテンツが生まれる際は、『要件定義→設計→製造→テスト』という流れがあります。

そんなプロジェクトにおいて、一連の流れを正しい方向に導くために、基盤となる要件定義は重要だとされています。

要件定義の進め方

プロジェクトが成功するか否かの命運を握っていると言っても過言ではない要件定義ですが、実際に作成を進めるためには、どうすればよいのでしょうか?

プログラマーにとっては使いやすいものに仕上がったとしても、顧客のニーズを満たしていなければ、プロジェクトは成功したといえません。

両者にとって成功したといえるような要件定義を作成するために、知っておきたい進め方について見ていきましょう。

クライアントの要求を確認する

まず、顧客のニーズを満たすために必要なのが『クライアントの要求を確認する』ことです。この工程においては、相手から、ただ求めている機能を聞くだけではありません。

現行しているシステムに対して、『どのような作業で時間を取られているか』や『どのような点に不満があるか』などの質問を繰り返すことで、クライアントの潜在的な要求を洗い出していきましょう。

要件定義書を作成する

クライアントとのヒアリングから洗い出した潜在要求をもとに、『要件定義書』を作成していきます。この工程では、ヒアリングした内容をさらに分析していき、矛盾がないかどうかを確認します。

たとえば、クライアントの要求を全て盛り込んだからといって、ニーズを満たすシステムを作れるとは限りません。本当に必要とされている機能がどんなものなのかを浮き彫りにして、要件定義書にまとめることが大切です。

要件定義のコツは5W2Hを明確にすること

要件定義の基本情報や進め方についてまとめてきましたが、実際に要件定義を作成する際にはコツがあります。それが『5W2H』を明確にするということです。これは『why・what・where・when・how・who・how much』を表しています。

具体的に、5W2Hを明確にするとは、何に注意することなのでしょうか?

なぜ何をどこまで作るのか

5W2Hのうち、三つのWが『why・what・where』です。whyは『なぜシステム開発をするのか』という問いを表し、whatは『何を作るか』、whereは『どこまで作るか』を意味しています。

まずは、システム開発の『目的』を明確化することが大切です。目的を明確にすることで、進むべき方向を定めます。次が、何を作るのかということです。つまり、目的を達成するための『手段』について考えていきます。

手段まで決めた段階で、どこまで盛り込むのか、つまり『開発範囲』について考えます。これは『スコープを定義する』と呼ばれていて、手当たり次第に手を伸ばして、中途半端なものになってしまうのを防ぐ効果があります。

いつまでにどうやって作るのか

whenは、いつまでに作成するのかという『開発納期』を意味しています。納期は、クライアントと交わす契約書類の記載項目にあるため、見落とすことはまずないでしょう。納期から逆算すると、計画的にプロジェクトを進められます。

納期の決まり方には、2パターンがあります。一つ目が『クライアントからいつまでに完成させてほしいか要望があるケース』で、二つ目が『プロジェクトにかかる工程から、必要な日数を割り出すケース』です。どのパターンになるかはその都度異なります。

howは、『機能を実現する方法の明確化』です。どのような手段によって、問題解決に至る機能を実現するのかを明確にしておくと、途中で行き詰まることがなくなります。

誰がいくらで作るのか

whoには『役割や体制を明確化する』という内容が込められています。

プロジェクトにおける役割を要件定義の段階で固めておくことで、それぞれがやるべき作業に集中でき、進行がスムーズになります。加えて、どのような体制でプロジェクトに挑むのかも明確に記載しておくとよりよいでしょう。

how muchは、英文からもわかるよう通り『開発費用』を表しています。これは、5W2Hにおいてそれぞれの見通しが立った段階で、最終的に『いくらでできるのか』を明確にすることです。プロジェクトに必要な見積もりを出すことで、赤字になるトラブルを未然に防げます。

要件定義を成功させるポイント

実行する上でさまざまなコツのある要件定義ですが、成功させるには、おさえておきたいポイントがあります。ポイントはいくつかあり、それぞれ欠かせない要素です。どのようなことを踏まえるべきなのか、チェックしていきましょう。

打ち合わせをしっかりとする

先ほど紹介したように、新たなプロジェクトは、受注側と発注側、両者のニーズが満たされた状態で成功したといえます。そのため、それぞれの本質的な問題や認識をブラッシュアップするためにも、綿密な打ち合わせが肝心です。

クライアントのスケジュールに合わせると、なかなか打ち合わせを行うことができないことも。しかし、プロジェクトの基盤になる要素なので、時間をかけるべき工程であることを理解しておきましょう。

要件定義書でイメージを共有

要件定義書を作成した際に、目標のコンテンツに関するイメージを共有できるようにする必要があります。要件定義書には、決められた定義がありません。そのため、作成した要件定義書の仕様が、企業によって異なるケースも頻繁にあります。

成果物に対するイメージの共有は、クライアントと作成側の両者間で満足のいくシステムを作る上で非常に重要です。要件定義書がシーンによって異なっていても、しっかりと成果物のイメージを共有できるように目標とするコンテンツの詳細な情報を作成しておきましょう。

要求定義と要件定義

クライアントが日々抱いている課題に対して「ここを何とかしてほしい」という受注側への要求が『要求定義』と呼ばれます。これは、先ほど紹介した『顧客のニーズ』にも等しいです。

そして、要求定義をもとに作られるのが『要件定義』です。要求定義と要件定義が整理されていないと、プロジェクト自体が問題解決に至らない可能性があるため注意が必要です。

まとめ

要件定義をしっかりとしたクオリティに仕上げることは、新たなシステムを構築するにあたって非常に重要なポイントとなります。おさえておきたい複数のポイントを把握し、プロジェクトの指針とも言える要件定義を作成しましょう。

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