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複数企業の新規事業立ち上げ支援や起業で充実したキャリアパスを築く

2019-05-16

近頃急速に増加している、ビジネス系フリーランス。マーケターの河合優香理さんは、独立して2年。この働き方を活かして、日々の暮らしを大切にしながら、存分に実力を発揮できるキャリアパスを築いています。フリーランスマーケターの仕事とは。フリーランスや副業・複業で働く人たちがつながることで得られるメリットとは。お話を伺ってきました。

マーケティングプランナー 河合優香理さん

2004年、株式会社日立製作所入社。薄型テレビ、ビデオカメラの北米向け商品の企画と海外営業を経験。2007年、日本マイクロソフト株式会社入社。Windows/Xboxのマーケティングを担当。2017年、フリーランスとして独立、株式会社Enbirth設立。現在は、国内外の企業のマーケティング業務と新規事業企画推進を受託している。フリーランス協会が発表している「フリーランス白書」の制作を担当。

子供と過ごす時間を大事にしながら自立したキャリアパスを築くために

――:はじめに、フリーランスとして独立するまでのご経歴を教えていただけますか?

河合さん

新卒で日立製作所に入って、海外向け製品の商品企画を担当していました。日立で3年半くらい働いた後、マイクロソフト(現日本マイクロソフト)に転職して、WindowsやXboxなど、主にコンシューマー製品のマーケティングを約9年間。その後、独立して、フリーランスのマーケターになって2年経ちました。

――:フリーランスになったきっかけは?

河合さん

仕事と育児を両立したいのに、なかなか効率的な働き方ができないともやもやしていたところに、意に反する人事異動があって。それが直接のきっかけになりました。

当初は自分の希望に反する辞令に愕然としましたが、その時はじめて「これまで自分のキャリアを会社に丸投げしていたんだ」ということに気づいたんです。自立して新しい働き方をしてみよう、と思いました。

――:不安はありませんでしたか?

河合さん

最初は不安しかなかったです(笑)

周りにフリーランスの人がいなかったので、どんな働き方をするのか一切わからなくて、不安でした。

――:どのようにして仕事を探したんですか?

河合さん

人脈です。最初の仕事は、外資系企業のマーケティングで、海外製品を日本市場向けに最適化する仕事でした。

続けていくうちに、「あの人よかったよ」と人づてに紹介してもらえるようになって、数社の外資系企業のマーケティング業務を受託しました。

ただ、それだけだと過去のキャリアの切り売りになってしまうので、その後、知人の紹介やフリーランス向けのプラットフォームなども活用して、仕事の幅を広げました。今は、日本企業の新規事業の立ち上げをメインでやっています。

ビジネス系フリーランス、マーケターの仕事

――:どのようなかたちでお仕事をされるんですか?

河合さん

経営者の方との壁打ちから始まって、企画を作り、パートナーシップを結ぶ会社やマネタイズの方法を考えて、事業化の具体的な企画を私が作っていくというかたちです。必要に応じて社員の方たちも巻き込みながら進めていきます。

今、既存事業だけで10年、20年と生き残れる会社ってほぼないですよね。これからどうするのか、多くの経営者が悩んでいます。とはいえ、社員の方たちは既存事業で手一杯なので、新規事業の相談相手がいない。なので、私のような役割が求められているのかなと思います。

――:フリーランスとして手がけた案件の数を教えてください。

河合さん

2年間で7~8社、10件くらいですね。常に3、4社は平行して担当していて、今も固定が3社、スポットで数社とお仕事をしています。

――:オーバーフローしてしまうこともあるのでは? どのように管理されていますか?

河合さん

一人で抱えきれない場合には、なるべくフリーランス協会などの人脈を使って、信頼できるマーケターの方を紹介するということをしています。

――:いろいろな企業とお付き合いがあると思いますが、ジャンルはどのように設定していますか?

河合さん

なるべく幅広い業界、企業さんとお付き合いすることを意識しています。なぜかというと、「人脈貯金」をたくさんもっていると、私を媒介にした横のつながりで企業さんたちのパートナーシップを組むときに、可能性がひろがるからです。

企業と契約を結ぶときに注意していること

――:河合さんが制作を担当された「フリーランス白書」ですが、現状のフリーランス市場を知るために非常に参考になりました。なかでも、フリーランスの方から企業への不満が数多くあげられていたことが印象的でした。ご自身も、企業に対して、困ったことや疑問に感じたことはありますか?

河合さん

どの業務をどういうプロに委託するのか、企業側が棚卸しできていないことがあります。ポジションの職務内容「ジョブディスクリプション」が不明確なのは困ります。「何でも屋さん」にされてしまうので。

ジョブディスクリプションを明確にして、お互いの期待値のすり合わせをきちんとした上で契約しないと、お互い不幸になりますね。

自分に期待されていることは何なのか。自分が提供できることは何なのか。アウトプットは、いつまでにどういう状態でするのか。契約前に相互で確認します。

私は、初めにアウトプットを明確にした上でまずは1カ月やってみて、双方の合意があれば、その後何カ月とか、プロジェクトの見通しが立つまでとか、終了する時期もきちんと決めて、本契約を結ぶことにしています。お互いのリスクヘッジのためですね。

――:これまでに、「この企業さんのお仕事は失敗だったな」というのはありますか?

河合さん

……ありますね。

プロジェクトの担当者の方とのお仕事で、発注者が決定権を持っていない、仕事内容とスケジュールが不明確ということがありました。

「本社にこう言われたから、明日までにやらなきゃいけない」とか。スケジュールコントロールがすごく難しかったですね。そういう反省もあって、今は決定権を持っている経営者の方と一緒に仕事をするようになりました。

――:企業さんのマネージメントスキルの問題ですね。

河合さん

おっしゃる通りですね。今は、企業側が強くて、フリーランスの立場が弱いということが、日本ではありがちなので、フリーランスが企業を選ぶ側になっていくように、立場を強くしていくことが大事なのだと思います。

フリーランスとして働く人々がつながることでできること

――:フリーランス協会に入っていらっしゃいますが、入会してよかったことを教えてください。

河合さん

やはり人脈ですね。協会を通じて本当にいろいろな方と出会えたことです。フリーランスは、「人脈命」という一面があるので。

それから、たくさんのフリーランスや副業で働く人の意見を集めて、行政や企業、社会に対して声を上げられることです。

――:こういう制度や支援があったらいいな、というのはありますか?

河合さん

先日「フリーランス白書2019」を発表しましたが、その中でも健康保険、厚生年金、出産・育児・介護などのセーフティーネットを求める声が多く集まりました。

私自身、フリーランスになってみて、大きなやりがいや成長、育児との両立のしやすさを感じていますが、社会保障の観点では会社員時代との格差を感じています。

フリーランスという働き方は、育児や介護との両立を考えた時、一つの有力な選択肢になると思いますが、肝心の産休・育休などの制度もなく、保活でも不利な立場です。「フリーランス白書」のような活動を通じて、多くのフリーランスの声を集め、継続的に行政に働きかけていきたいと思っています。

――:今後フリーランスとして、どのような活動をしていきたいか。展望を聞かせていただけますか?

河合さん

実は私、昨年、フリーランスとして知りあった仲間と一緒に新しい会社を立ち上げたんです。今、サービスのプランニングをしているところで、数年のうちに、事業を立ち上げたいと思っています。

――:面白いですね。会社に勤めて、フリーランスになられて、それをまたパッケージ化して会社にしていくというのは。

河合さん

そうですね(笑)。とても楽しい働き方だと思います。

――ありがとうございました。

インタビュー:新留一輝 執筆:菅眞理子 撮影:新留一輝

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