エディタAtomとは
Atomは2015年にGitHub社が主体となりリリースしたテキストエディタで、機能拡張性の特徴をもつオープンソースのエディタです。
ウェブサイト開発に欠かせない基本的な機能が標準装備されており、無料で利用できるパッケージの種類も4000以上とバリエーションが揃っています。
何より、UIデザインが良く、見た目がきれいな点も人気の高さといえるでしょう。利用できる主なプログラミング言語は、以下の通りです。
- HTML
- CSS
- JavaScript
- Java
注目の無料エディタAtom
2015年に公開されて以降、月間のアクティブユーザー数が世界で100万人を超えたという報告もあり、プロのウェブ開発者の注目を集めています。
また、複数の開発者集団がサポートしており、様々なパッケージが追加できるため、ユーザー自身が自由にカスタマイズ、ウェブ開発者のコーティング作業の効率化も可能です。
初心者でも安心の高機能
Atomはプロのウェブ開発者だけでなく、初心者でも使いやすい機能が揃っています。たとえば、「画面分割機能」は1つのファイルを縦や横に分割できたり、複数のファイルを同時に表示させることができたりするので、効率よく作業が行えることでしょう。
また、「タグ折りたたみ機能」では、長くなりがちなタグ間を折りたたんで見やすく表示することも可能です。他にも、以下のような機能があります。
- ショートカットキー機能
- テーマ変更機能
- プレビュー機能
- HTMLファイル・PDFファイル生成機能
- 目次自動生成機能
Atomの利点
数あるエディタの中で、Atomを選ぶ利点をご紹介します。
設定と操作が簡単
Atomは初心者でも利用しやすいように、設定や操作が簡単に行えるように設計されており、デザイン自体が直感的に利用できるよう工夫されています。
無料の拡張機能を活用し、様々なパッケージをインストールすることで、より使いやすくカスタマイズすることが可能です。また、設定が1つの画面で確認できる点も操作性の高さを示しているといえるでしょう。
Windows・Macで使える
AtomはWindowsやMac、Linuxに対応しているエディタのため、それぞれのPCに合ったエディタを探す手間がかかりません。
他のエディタと一線を画すのは、環境設定を行うことでOS間でデータを共有することが可能な点です。複数人でデータ共有したい場合、設定1つでデータ共有できるので、非常に便利なエディタといえるでしょう。
Atomと人気エディタとの比較
ここでは、Atomと比較した人気のエディタのメリット・デメリットをご紹介します。
Sublime Text
Sublime Textを使用するメリットは、Atomよりも動作の処理速度が速い点やパッケージの種類や選択できるテーマが豊富な点、未保存でも次回起動時に最後に編集されていたデータが復元される点です。
一方、デメリットはパッケージのインストール方法が分かりにくい点や管理しにくい点、タブ選択のショートカット機能が複雑でAtomよりも使いづらい点が挙げられます。
参考:Sublime Text - A sophisticated text editor for code, markup and prose
VSCode
VSCode(Visual Studio Code)は、「Electron」というAtomと同じフレームワークが使用されているため、Atomとの共通点が非常に多いエディタといえます。
VSCodeのメリットは、デフォルトから日本語表示で使いやすさを目指している一方で、Atomは自由度や拡張性の高さからユーザー自身に合った使いやすさを求められるという点が2つの大きな違いです。
参考:Visual Studio Code – コード エディター | Microsoft Azure
Atomに関するQ&A
ここでは、Atomに関するQ&Aをご紹介します。
Atomを日本語化したい
Atomは、デフォルトでは英語で表示されていますが、日本語対応のパッケージをインストールすることで、メニューやラベル、メッセージが日本語で表示されます。設定方法は、以下の手順で行えます。
- 画面左上にある「File」の「Settings」をクリックする
- 画面右に表示された「Settings」タブ内の「+Install」をクリックする
- 「Search packages」の検索窓内に「Japanese-menu」と入力し、「Packages」をクリックする
- 検索画面に表示された「Japanese-menu」の「Install」をクリックし、パッケージをインストールする
インストール後、Atomの表示が日本語に代わります。
参考:テキストエディタ「Atom」のインストールから日本語化まで
Atomが重いと感じたら
Atomは他のエディタと比べて重く、起動までに時間がかかるといった意見がありますが、以下の対処法を試すことで解消できる可能性があるので、一度試してみると良いでしょう。
- 不要なキャッシュを削除する
- 不要なパッケージをアンインストールし、使用は最低必要限に抑える
- 自動アップデート機能を「無効」に設定する
不要なキャッシュやパッケージはAtomを重くし、起動時間を遅くさせる場合があり、不要なものを削除・アンインストールすることで、起動時間を早くさせることが可能です。
また、Atomのデフォルトでは、自動アップデート機能が有効になっており、すべてのパッケージが起動状態にあることがAtomの重い原因の1つとして考えられます。
少しでもAtomが重いと感じたら、上記を試してみましょう。
Atomのテーマは変更できる?
Atomは、テーマを変更することができます。テーマを変更することで、色合いやデザインなどを自分好みに設定することができます。Atomのデフォルトでは、以下の2種類から選択できます。
- 編集画面用のテーマ「Syntax Theme」
- 編集画面以外のテーマ「UI Theme」
設定方法は以下の通りです。
- 設定画面を開く
- サイドバーにある「Themes」をクリックする
- Syntax ThemeとUI Themeのそれぞれのリストから好みのテーマを選択する
また、テーマをインストールすることもできるため、作業しやすいテーマに設定でき、作業効率を上げることも可能でしょう。
まとめ
Atomは他のエディタと比べて重くなりますが、初心者でも使いやすく分かりやすい操作性やバリエーション豊富なパッケージが次々と開発されていることから、将来性も高く評価できるでしょう。
また、WindowsやMacのどちらでも利用できるため、エディタ探しに悩んでいるのなら、Atomを使いながら必要なパッケージを追加し、自分好みにカスタマイズしてみてはいかがでしょうか。